自己満足ゲーム史の延長として、私が見てきた日本ゲーム史で印象に残る場面を取り上げたいと思います。
今回のテーマは1997年に発売されたスクウェア(現スクウェア・エニックス)のPSソフト『ファイナルファンタジーVII』です。



1997年1月31日。
プレイステーションで初のFFとなる『ファイナルファンタジーVII』(以下FF7)が発売されました。
シリーズ初のCD-ROMでの発売。
しかも3枚組。
初の3DグラフィックとCGを多用したイベントシーンの数々。

発表から発売、そして発売後もとにかく話題となった今作は、同シリーズにおいても大きな転換期となりました。
今回は私の周囲限定の話になりますが、当時の雰囲気などを振り返ってみたいと思います。

誰もが話題にした

プレイステーションというハードの話題性も手伝って、『FF7』は当時ゲームをあまりやらない人でも会話のネタにできるほどでした。
仕事場のゲームに興味ない年齢の離れた上司ですら、
「ああ、プレステで出るファイナルファンタジーだろ?」
ってな感じで会話に参加できちゃったんですから、その盛り上がり方がどれほどだったかわかっていただけると思います。

もうゲームファンとしては軽いお祭り状態な雰囲気だったのですが、同時に違和感もあったんですね。
それはイベントムービー挿入が映画的で凄いという風潮。
この見せ方自体はPCエンジンCD-ROM2やメガCDでRPGを遊んだ人間にとっては特に目新しい要素でもなかったんですよね。
CD-ROMのRPGってどれもこのパターンでしたし、もっと言えばFCやSFCのRPGだって映像表現が違うだけでパターンは同じ。
その表現がCGムービーや3Dグラフィックスになった事が凄いという事なんでしょうけど、それ以上に私が感じた空気は、
「あのファイナルファンタジーがソレをやった」
という盛り上がり方だったような気がします。
作られた話題性というと言葉が悪いですが、とにかくメーカーやメディアが一丸となって盛り上げたなという印象が強かったです。
実に宣伝が上手く、またユーザーも乗せられた印象でした。

正解だった『FF7』


なんだか批判めいた書き方になりましたが、私は『FF』がCD-ROMマシンであるPSで出た事は正解だったと思っています。
元々ストーリー重視だったシリーズの方向性をより濃く決定づけたのがこの『FF7』であり、それはやはりCD-ROMの大容量があればこそだったと思っていますので。

今作以降、同シリーズはCD-ROMやDVD-ROM、BD-ROMの大容量を使ったCGムービー多用のソフト作りへと変化。
その方向性の転換に批判的な声もありますが、当時『FF』の販売本数をあの状況から飛躍的に伸ばそうとした場合、
「2Dから3D」
「カートリッジから大容量CD-ROM」

という時代の流れと話題性に乗っかったのは正しかったと思うんですね。
当時はまだまだ
「ドラクエはやるけどFFはやらない」
っていう人も結構いて、『FF』はそういう層を拾い切れずに国内販売本数300万本の壁を超えられませんでした。
それがPSに移って一発目でその壁をあっさり突破。
話題性やメディアへの露出、様々な要因が重なっての結果だったのではないでしょうか。

まとめ

さて、『FF7』発売当時の周囲の様子から私自身が感じた事などを長々と書かせていただきました。

今の『FF』シリーズに対しては様々な声が聞かれますし、私自身も色々思うところはあります。
「CGムービーを多用したゲーム作りがその後のFFの基本」
となった事についての意見や、もし『FF7』が大容量を扱えないNINTENDO64で発売されていたらどうなっていたかを考えるのも面白そうですが、今回のテーマからは逸れますのでここではあえて触れていません。

また別の機会があれば書かせていただきたいと思います。

関連リンク

・「FF7」がついに任天堂ハードで遊べる!
・立ち止まれない「FF」のつらさ
・PSクラシック収録タイトル全20本発表!
・123再び!「プレイステーション クラシック」買う?
・雑記リンクページ

関連商品

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

Post Navigation