第89話「100%の男の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
大山高校との試合。
両チームのスタメン。
・大山高校
1番 東郷(レフト)
2番 大川原(センター)
3番 鳥羽(サード)
4番 長内(ライト)
5番 橋上(ファースト)
6番 成田(ピッチャー)
7番 駒井(ショート)
8番 対馬(セカンド)
9番 奥田(キャッチャー)
・墨谷高校
1番 丸井(セカンド)
2番 片瀬(レフト)
3番 井口(キャッチャー)
4番 イガラシ(ショート)
5番 松川(サード)
6番 加藤(ファースト)
7番 久保(ライト)
8番 島田(センター)
9番 近藤(ピッチャー)
朝から8時間かけてバスで甲子園まで応援に駆け付けた田所。
阪神戦ではなく母校の応援に来られた事に感動しつつも、アルプススタンドからホームまでの距離、そして甲子園の巨大さに驚きを口にする。
それは投球練習するマウンドの近藤も感じるようで、
「うわッ。改めて見るとキャッチャーまで遠い」
と口にするが、実際にはバックネットが遠い事に気付く。
そして井口もまたバックネットを振り返り、その距離からパスボールをしたら大変だと考えていた。
そんな近藤の投球練習を見守る大山ナインからは、その球速にあらためて驚きの声があがる。
東郷も
(県大会ではここまでの速さには出逢えなかった)
と感じていた。
だが、投げている近藤はスピードが出ているように感じないらしく、それを察した井口が
「大丈夫大丈夫。スピードは乗ってる!」
と声をかける。
ピッチャーはキャッチャーのすぐ後ろに壁があるからスピード感が掴めるらしく、バックネットまで遠い甲子園のマウンドからはその手応えがないらしい。
「あせる必要ないからな。いつも通り来い!」
そう言う井口からセカンドへの送球。
それを見た東郷、その送球に
「うッ」
と驚き、
(ナルホドね…。急造だと言うが…かなりマトモなキャッチャーだね…)
と警戒心を強めた様子。
試合開始。
1番東郷が打席に入る。
(当然ストライクが来たら”セーフティ”で行く!)
と初球を待つ東郷。
そして、
(それにしても謎なのは……なぜ上級生ではなく1年生の近藤クンなんだ?)
と考える倉部監督。
初球。
東郷がバントの構えを取る。
加藤と松川がダッシュするが、外れていると判断した東郷はバットを引く。
高めのボールとはなったものの、
「え」
と思わず声をあげる東郷。
(は…速い!)
(打席で見るとなんつー速さだ)
その球速に三度驚く。
その様子を見つめる倉部監督はまだ
(なぜ……なぜ……)
と近藤先発の理由を考えていた。
(負けん……絶対負けんぞ!)
(コッチは春も来てるんだ!)
(新参者には負けん!)
次の球を待つ東郷。
第2球。
ストライクと判断した東郷は再びバントの構え。
バットに当てはしたものの、その球威に圧されて打球はバックネットへのファールとなる。
東郷は鳥取大会で7回セーフティバントを試みて全て成功させ、また犠打の失敗もない事から100%の男と呼ばれていた。
(コイツこんなタマを投げる奴だったのか)
(だが絶対やる! おれは「100%の男」だ)
第3球。
今度もバントで当てた三塁線に転がる。
甲子園のラインは切れないというミーティングでの話を思い出す松川。
だが、この打球は切れると判断した井口が捕るなの指示。
打球は切れてファールとなった。
(で…できない)
と思う東郷。
(全然スピンがかかっていた)
と感じた松川。
(おれは「スリーバント」になってもビビらない)
追い込まれはしたものの、鳥取大会ではスリーバントを4回も成功させている東郷。
しかし解説席の予想は甲子園に来ての初戦という事もあり、先頭打者がスリーバントするかと疑問を口にする。
(勝負! スリーバント)
(ここまできたら負けるわけには行かない!)
あくまでセーフティバントで勝負しようとする東郷。
一方、ここまで3球近藤の球を見た倉部監督は、谷口が近藤を先発に持ってきた理由がなんとなくわかってきていた。
第4球。
これもバントで当てて三塁線へ転がす。
(今度こそフェア!)
そう確信する東郷。
今度は切れないと見た松川と井口。
だが、捕球直前で松川が動きを止める。
「まだスピンがかかってる!」
見送る松川に驚く井口。
打球は切れてファールとなりスリーバント失敗。
1アウト。
(負けた~~~)
100%の男東郷の敗北。
そして倉部監督は
(わかった! 近藤クンには緊張というものが全く無いんだ!)
とこの勝負を見て理解するのだった。
ここで第89話が終了となります。
田所さんやっぱり甲子園まで来ましたね。
なんだかほっとしちゃいましたw
そして先発近藤。
これまでとは違う甲子園のマウンドでの投球。
でも、近藤に気負った様子はなく、他の墨谷ナインも余裕が感じられました。
一方で大山高校は近藤先発の驚きを引きずったまま、さらにその球威の驚きも重なって動揺したまま試合突入した印象です。
次回は
第4試合の攻撃のし方とは?「神宮とは違う」の巻
このまま1回表は近藤がしっかり抑えて、次回は墨谷の攻撃でしょうか。
大山のピッチャーも気になるところです。
・第85話「甲子園の土の巻」
・第86話「電話は鳴ったの巻」
・第87話「さすがの甲子園球児の巻」
・第88話「第4試合の恐怖の巻」
・第89話「100%の男の巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ
・キャプテン2(13)
・キャプテン(1)
・プレイボール2(1)
・プレイボール(1)
今回は田所さんがちゃんと甲子園に駆けつけてきてくれてたので、これで役者が揃いましたね!今回冒頭から見開き4連続で甲子園の広さを表現してましたが、第1戦は野球の試合の他に甲子園というフィールドそのものの紹介や解説もテーマになってますね。
それにしても1979年だと、朝の始発の長距離バスに乗って神戸まで8時間かかってたそんな時代でしたか。今なら新幹線のぞみなら3時間ほどで東京駅から神戸に着くので本当時の流れを感じます。
やっぱり田所さんは駆けつけてくれましたね~!
確かに初めての甲子園での試合という事で、他の球場との違いなどが説明されていますねぇ。
バスで8時間移動したあとだと私なんかはもうそれだけで疲れてしまいそうですが、田所さんはさすがに鍛えてきただけあって元気そうでした(笑)
解説者はいつもの二人ですか
甲子園の解説といえばどこかしらの名門の人が交代でやっているものかと思っていて
楽しみにしていたのですが…
甲子園でもいつもの御二方でしたね~。
安定感はある一方で確かに甲子園ならではっていう人も見たかったかも?
いつも楽しく拝見しています。
墨高の甲子園がはじまりました。
墨高のオーダーを見ておやっと思ったのですが、2番が片瀬ですね。半ちゃんの代わりには小回りできる島田と予想してました。
片瀬が2番でどう試合に影響するか、楽しみです。
コメントありがとうございます!
ついに甲子園での試合始まりましたね~。
思えば片瀬ってバッティングの方はどんな感じなのか気になります。
以前試合に出た時からどれほど成長したのかも含めて楽しみです。
いつもありがとうございます。 甲子園大会ついに始まりましたね。 今後の試合展開、楽しみですが、甲子園の開会式、入場行進や、田所さんの他の墨谷OBや谷口の父ちゃん母ちゃんの詳細な描写も見てみたかった気もしますね。
こちらこそコメントありがとうございます!
甲子園だけにOB達がもっと駆けつけてくれたシーンとか見てみたかった気がしますね~。
次回は墨谷の一回裏の攻撃。
同じ一番打者であっても東郷とはタイプが真逆、強打のトップバッターである丸井に、大山高校がどう対応するか。
丸井が、小柄な身体に似合わぬ長打力の持ち主であることは、大山側ももう知っているはずだし。
大山の先発成田もどんな投手なのか気になります!
あと、「神宮とは違う」の意味も気になりますね。
谷口キャプテン時代の青葉との再試合ではイガラシですら上がっていました。
甲子園とはいえ墨ニ出は大舞台に慣れている感がありますね。
ピッチングでは見せ場がない松川が守備でナイス判断したのが何気に嬉しかったです(笑)
墨谷は全体的に落ち着いている感がありますね~。
松川や井口もしっかり状況見えて動けていますし。
墨谷の甲子園がついにはじまりましたね。これからどんな展開になるか、どこまで勝ち進むのか、ワクワク・ドキドキです。
とうとう甲子園初めての試合が始まりました!
今のところ墨谷は落ち着いている感じですがこの先どうなりますか……。
近藤先発は、「一番調子が良かったから」ではないと?
倉部監督の読み、ほぼ当たっていると?
確かに、近藤はもともと図太い性格の上、墨谷二中時代に、大舞台は何度も経験しています。
他の投手と違って、緊張したりあがったりする心配はまず無い。
だから、第一線の先発に持って来たと?
もっとも、本人のモノローグからして、緊張感がまったく無いわけではなさそうですが。
大舞台には慣れているけど、甲子園初戦の先発っていう緊張感はある感じでしょうか。
今のところその気持ちが空回りする心配もなさそうかなぁ。
追伸
そう言えば、ひとつ抜けているように思います。
東郷のスリーバントの前に、アナウンサーが「東郷君は、地区大会でスリーバントを4回やって、すべて成功させています」と言う場面、それに解説者が「この場面でやるでしようか?」と疑問を呈する場面が。
コメントありがとうございます。
教えていただいた部分の追記を行いました。