第68話「4点差と3点差の違いの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


川北戦。
初回に谷口の満塁ホームランで4点を先制した墨谷だが、その裏すぐに川北打線に1点を返されて点差は3点。
1回裏をなんとか1点で凌いでベンチ前で円陣を組む墨谷ナイン。
松川に対して自分のミスで失点した事を謝る井口に、谷口は済んだ事は忘れて取り返しに行くぞと気合いを入れ直す。
スタンドから見守り田所は「3点差」では満塁ホームランで逆転される点差だとし、まだ立ち上がりの不安定さが残っているはずの小野田を攻めて、もう一度”4点差”に持って行きたいとこだと考える。
それは谷口も同じだった。
だが、先頭打者の島田、続く戸室、丸井とあっさり3者凡退となってチェンジ。
初回とは別人の小野田に、
(ここから追加点なんて取れるのか?)
と思う谷口。

2回表。
川北の先頭打者はファースト井上。
先発打線で唯一の左打者。
松川倉橋のバッテリーも警戒しつつ攻めるが、ここでも他の打者同様に2ストライクまで見送ってからファールで粘られ、最後はライトフェンスダイレクトの大飛球を飛ばされてしまい2塁打。
(”左”にあんな当たりを打たれた)
(今日の松川の球威だと”左”にとっては餌食か?)

その当たりに警戒心が増す倉橋。
続く7番は送りバントをして1アウト3塁。
(ここはまたも1点覚悟か…?)
と考える谷口だったが、その後の8番9番にも粘られてしまい連続四球で1アウト満塁となる。
マウンド上に集まる内野陣。
「満塁にしたことは結果オーライだ。ゲッツーを狙えばいいんだ」
「近い所で行こう」

と話す倉橋に、続く打者は1回に”セーフティ”をやってきた1番打者だが、ここは打ってくるしかないだろうと続ける。
しかし、谷口は口には出さないが初回に続いてこの回も松川のタマ数が増えていることを心配していた。

低めを突いて絶対にゴロを打たせようと考えるバッテリーと、ゲッツーを取ってやろうと気合いを入れる内野陣。
四球を警戒してややボールが甘くなっている松川だが、打席の登米田はここでも2ストライクまで打たない姿勢を見せる。
そして2ストライクになってからはファールで粘られ、
「ん、松川」
「気持ち……肩で息をしてねえか?」

と、スタンドの田所がその異変に気付く。
ここまで50球は投げたのではないかと。
そんな中、ようやく前に飛ばした登米田の打球はゲッツーにお誂え向きのショートゴロ。
ショートイガラシからセカンド丸井、そしてファースト井口へと、綺麗な6-4-3と決まるも1塁はまさかのセーフ。
結果ゲッツー崩れとなり3塁走者がホームイン。
戸惑う墨谷ナインだが田所はこのプレーに、
「いや、完璧に見えたがどこかが鈍かった!」
「ひとつひとつの動作がコンマ1ずつ遅かった!」
「やはり今日はどこか体が重たい!」

と、あらためて墨谷ナインの体の重さを確信。

松川はこの2回裏も1失点のみで切り抜けたものの、ベンチでスコアブックをつけていた鈴木は
「2回で70球行っちまったぞ!」
と、そのタマ数に驚く。

ここで第68話が終了となります。

感想

一見完璧なプレーにも疲労の影響が出始めた墨谷。
そして川北打線の粘りによって2回で球数が70を超えてしまった松川。
一方でピンピンしている川北打線はあくまでも自分達のスタイルを崩さない。
この差が回を追うごとに重くのしかかってきそうな気配です。

3回表は前日の試合から2打席連続本塁打の谷口に打順が回りますが、変化球を混ぜてからは1本もヒットを打てていない小野田にどこまで対応できるか。

いずれにしても今のままでは墨谷にとって苦しい展開が続きそうですね。

関連リンク

・第64話「強気で行け! 谷口の巻」
・第65話「先輩を超えろ! の巻」
・第66話「強敵と対峙するの巻」
・第67話「釣り糸をたらしていたの巻」
・第68話「4点差と3点差の違いの巻」
「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ

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2 Thoughts on “「プレイボール2」第68話感想

  1. けん on 2020年3月4日 at 6:02 PM said:

    墨高の二遊間は鉄壁だと思うんですが、ゲッツーが奪えないところを見ると相当疲労が蓄積していることがわかりますね。特に松川の次に投げる予定のイガラシが心配ですね。好調時のイガラシのボールをカットするのは容易ではないと思いますが、疲労している状態ではいつものキレは望めそうにないですし、松川、イガラシが何回まで投げられるかですね。この試合は総力戦になるでしょうから登板予定のない井口、片瀬まで投入することになるかも。読者としては片瀬にはピッチャーとして復活してもらいたいところですけどね。
    まずは川北に勝つことが先決ですが、仮に勝ったとしてもボロボロですね。

    • キレで勝負するイガラシだけに疲労の影響は大きそうですねぇ……。
      ここまでの試合も色々ありながらも大きな消耗はなかった気がしますが、今回はおっしゃる通り総力戦になりそうです。
      今年の川北打線は今の墨谷にとっては特にイヤな相手でしょうね。

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