日本ファルコムがPC88などで発売した「ドラゴンスレイヤー」シリーズ6作目の移植作品。
・新規オープニングの追加
・生演奏によるBGMアレンジと声優によるボイス演出の追加
と、CD-ROMの大容量を活かした当時のPCE移植作らしい仕上がりになっています。
一方でPC版OPはカットされているのは残念。
ゲーム内容はドラクエタイプのオーソドックスなRPG。
ストーリーは章ごとに区切られていて全6章構成。
同じハドソンが移植したファルコム作品だとイースが有名ですが、
あちらとは違って本作でのイベントシーンは基本ボイスによる演出のみ。
戦闘はシンボルエンカウントのコマンドバトル。
フィールド上ではアイテムを使わないと敵シンボルが見えないが、ダンジョン内では最初から見える。
ボス以外はどの戦闘も必ず逃走可能。
毒を受けると一定ターンで戦闘不能(気絶)になる点や、眠っているキャラには必ず会心の一撃(痛恨の一撃)が発生するなど、システム自体に新鮮味はないものの独自の要素もあったりします。
当然、戦闘に勝利すれば経験値とお金を獲得。
戦闘に勝利して一定経験値でレベルアップ。
ポイントを各種能力に振り分けるのはオートとマニュアルが用意されています。
マニュアルなら好きに割り振る事ができるので、極端な振り方をして何かに特化したキャラを作成する事も可能。
それが面倒だと言う人はオート設定にしておけばゲーム側で勝手に割り振ってくれます。
私はいつもオート設定。
新規オープニングの追加
オリジナルのオープニングが追加された代わりにPC版OPはカット。
PC版のあの曲が好きだったのでカットされたのは残念だけど、PCE版オリジナルのOPもいい感じです。
アレンジBGMと声優によるボイス収録
BGMは米光亮氏によるアレンジを収録。
イベントシーンでは声優によるボイス演出も追加。
また、中ボス戦やラスボス戦などの専用曲も追加されています。
MSX2版の曲ともまた違うので聞き比べてみるのも面白いかもしれません。
余計な追加要素を盛り込まずオリジナルに忠実な移植となっています。
ただ、オリジナルが悪く言えば地味なゲームなだけに、CD-ROM2の大容量であれやこれやと期待するとやはり地味に映るかもしれません。
その分、テンポの良さもオリジナルそのままなので他機種版を知っているユーザーの方が満足度は高いかも。
個人的に本作最大の長所はこのテンポの良さだと思っているので。
あくまで主観になりますがPCE版イースの移植は完成度は高いけどクセも強いと思っています。
特にPC版経験者だと原作にはなかったキャラ絵などイメージと違っていたり、PCE版独自の演出が入ったりなど、批判もあるだろうなと感じる部分があるのですが、本作の移植に関してはそういったクセがないので受け入れやすい気がしました。
数ある同作の移植でも特にお気に入りの移植です。
・PC88「ドラゴンスレイヤー英雄伝説」レビュー
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