衝撃のFC版「イース」を経て、無事に発売された「イースⅡ」。
じつはFC版イースは1作目以外はそれなりに評判がいい。
前作で「イースの本」を集めた冒険家アドル・クリスティンが天空に浮かぶイースの国へ飛ばされてからのアクションRPG。
前作ラストバトル直後からの展開がオープニングで流れる。
ちなみにFC版前作は塔の最上階でEDを迎えるのではなく、ゼピック村まで一度戻ってからEDに入るため、このオープニングとの繋がりに矛盾が生まれてしまっている。
(またダームの塔最上階まで登ったのかもしれないが)
ゲームは前作同様トップビューのアクションRPG。
基本は体当たりによる攻撃だが、一部を除くデカキャラには新たに今作より加わった魔法攻撃しか通用しない。
FC版オリジナル要素が多かった前作に比べると、各エリアのマップや一部デカキャラに関してはFC版オリジナル要素もあるものの、
・BGMの差し替えはされていない(一部流れる曲が違う場所はアリ)
・アドルの移動速度がアップ
など、前作で不評だった点については余計な手は加えておらず、
魔法
杖を手に入れて装備することで6種類の魔法を使用可能。
魔法を使用する際にはMPを消費する。
MPはHPとは違って自然回復できないのでアイテム「ロダの実」が必要。
デカキャラ
本作でのデカキャラは一部を除いて「ファイヤーの魔法」でしかダメージを与えられない。
やみくもに撃てばいいというわけではなく、それぞれにダメージが通る隙があるので、その時を狙って撃つ必要がある。
「もうシューティングじゃねえか」
と言う人も多いが、実際そのとおりである。
マップの違い
用意されている舞台と行く順番は同じだが、マップ構成はファミコン版オリジナル。
ムーンドリア廃墟なんてさっぱりしたものである。
でも、ファミコンという低年齢層も遊ぶハードでの、最初に戦うフィールドと考えればアリ。
ラスティーニ洞窟やノルティア氷壁などはオリジナル同様に複雑だし。
HPの数値表示はなし
画面レイアウトに関しては前作同様だが、HPの数字表記がなくなり、代わりにその場所にMP数字が表示されている。
これはMSX2版と同じ並び。
1作目と比べるとツッコミどころは少なく、むしろ良移植といえる。
オリジナルの評価もシリーズ中もっとも高い作品だけに、その移植の本作もアレンジは加えられているにしても完成度は高い。
もっと評価されていいと思うんだが、このFC版が出た時にはすでにPCE版が発売されていたんだよなぁ。
本体ごと買おうと思えばそりゃ4倍近い金かかるあっちの方がデキがいいのは当然なわけで、1作目はともかくこの2作目の移植に関してはちょっと不幸だったな。