FC版「ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々」の感想です。
MSX版と内容がかぶる点もあるかもしれませんがご容赦を。

ゲーム内容


基本システムは前作同様にモンスターとの戦いで経験値とゴールドを獲得し、レベルアップや装備品入手でキャラクター強化していく王道ロールプレイングゲーム。
しかし、今作からはパーティ制が導入されました。

・魔法は使えないけど腕力は抜群なローレシアの王子
・剣も魔法もそれなりに使えるサマルトリアの王子
・腕力は低いけど強力な魔法を使いこなすムーンブルクの王女

彼らロトの末裔たちが邪神を呼び出そうと企む大神官ハーゴンの軍勢へと立ち向かうという物語ですね。

パーティ制以外にも前作から下記の部分でパワーアップが見られます。

装備の種類
装備の種類が「武器」「頭」「盾」「頭」「その他」の計5箇所に増加。
呪文の数も増加
前作では10種類しかなかった呪文も一気に増えました。
スクルトやルカナンといった補助系呪文が登場したほか、攻撃系ではバギ、イオナズン、ザラキ。
回復系ではホイミ系最上位呪文のベホマと蘇生呪文ザオリク。
そして、何が起こるかわからない呪文パルプンテが登場したのも今作からです。
それぞれ後のシリーズ作品と効果の差はあるものの、パーティ制導入によって複数対象の呪文が増えたのが特徴的。

海上を船で移動
本作では海を移動するための船が初登場。
船を入れた途端に行動範囲が一気に広がるため、次にどこへ行けばいいのか迷った人も大勢いると思われます。
広大な海を不安な気分で彷徨う。
それがまた冒険している気分にさせてくれました。

ダンジョンに塔が追加
前作でのダンジョンと言えば洞窟だけだったが今作からは塔も登場。
また、洞窟内では呪文や道具を使わなくても視界がひらけており見やすくなりましたが、その分仕掛けについては意地悪さが増しています。

戦闘


今作からは敵も複数出現。
行動順も必ず先制させてくれた前作の紳士なモンスターたちとは違い、平気でこちらをボコ殴りにしてくるので注意が必要です。
すばやさの数値が高い順に行動するらしいが、遊んでいていまいち実感なかったな~。

また、「痛恨の一撃」が登場したのも今作からですね。

印象に残る主人公3人組

「ドラクエ4」のように主人公メンバーに強烈な個性が設定されているわけではないのだが、この「ドラクエ2」の主人公達は何かとネタにしやすい(されやすい)。

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まずローレシアの王子
力が強く、ロトの剣やいなずまの剣など強力は武器を装備できる攻撃役。
ハッキリ言って彼の攻撃力がないと戦闘はかなり苦労すると思えるほど大事な存在である。
だが、呪文は一切覚えない。
MPもずっと0のまま。
いわゆる脳筋というやつである。
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そしてご存知サマルトリアの王子
個性も何もない顔をしているが、それなりに武器を扱い、それなりに魔法も扱う、それなりに大事なヤツ。
実際、FC版とMSX版では彼しかザオリクを覚えないので死なれると困ることは困る。
でも武器での攻撃はローレシアの王子に勝てず、呪文での攻撃も回復もムーンブルクの王女に勝てない。
そして序盤、寄り道好きなこいつを仲間にするために散々振り回されることからネタにされやすい。
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最後にムーンブルクの王女
城を襲撃されて父親を殺され、自身は犬にされてしまった悲劇の犬……ではなくヒロイン。
パーティの紅一点であり、設定が設定なだけに色々な方面でもっともネタにされやすいキャラ。
だが、最強攻撃呪文イオナズンに最強回復呪文ベホマを使い、あのパルプンテも使うので戦力としては貴重。
天使と呼んでくれてかまわない。

このように「ドラクエ2」のキャラは他のシリーズ作品のキャラと比べても十分個性溢れている。
ある意味、これくらいの個性にとどめるのが理想かもな。
あともしかすると勘の良い人ならお気付きかもしれないが、私はムーンブルクの王女がドラクエシリーズの女性キャラの中でも好きである。
設定うんぬんや能力もあるが、ムーンペタ周辺の悪名高きマンドリルに苦戦しているところに彼女のバギはどれだけありがたかったか。
もちろん容姿は言うまでもない。

シリーズ屈指の難易度

子供から大人まで楽しめる「ドラクエ」シリーズにおいて、今作はNo1とも言われる高い難易度を誇る。
もっとも狙った難易度ではなく、調整する時間がなかっただけらしいが。
中でもロンダルキアの洞窟は広大なマップと強力な魔物、ループ回廊や見えない落とし穴など、一回の攻略ではまずクリア不可能な難易度となっている。

たまに今のドラクエやリメイク版で「苦労した」って言うとここぞとばかりに、
FC版ドラクエ2やってから言え
なんて言う人いるけど、リメイク版でも「ドラクエ2」にかわりはない。
何も好き好んで理不尽な方を今やる理由なんてない。

感想

私が「ドラゴンクエスト」というゲームを意識し始めたのは本作から。
当時ファミコンを持っていなかった私の周囲の友達らが、この「ドラクエ2」の話ばかりし始めたのがきっかけですね。
アクション好きだった私は実際に幼馴染の家でプレイしているとこを見ても
「これの何が面白いんだろう?」
くらいにしか思わなかったのですが、実際に遊んでみてハマりましたw

今、遊ぶ分にはバランス面のきつさなどあるけど、じっくり育てたり探索するのが好きな人なら十分遊べるんじゃないですかね。
あのやたら長い「ふっかつのじゅもん」も、今ならスマホで写真撮ればOKだしw

でも、実際のところ本作は攻略には非常に苦労するドラクエなので、だからこそみんなの印象にも残ったし、当時あれだけ友達同士で情報交換もされたんでしょうね。
その理不尽さを味わってみたいというのであればファミコン版はオススメ。
でもとりあえず
「やったことないのでドラクエ2を遊んでみたい」
というだけであれば、今ならやはりリメイク版の方がいいでしょう。

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