以前に3作まとめてレビュ書いていたファミコン版。
でも、なんか気持ち悪いので別々にきちんとした形で書いてみた。
もっともMSX版も書いているので内容が一部かぶるのは勘弁。
リアルタイム世代にとっては説明不要な国民的RPG1作目。
まだまだロールプレイングゲームというジャンルが一般層に浸透していなかった時期に、大人気だったファミコンで今作が発売された事によって、一気にRPGブームが加速する事となった。
今作ではアレフガルドという国で竜王に奪われた「光の玉」を取り戻して世界に平和を取り戻すことが目的。
「 ついでにさらわれたローラ姫も連れ戻してよ」
ってお願いされるが、これは別に助けなくてもいい。
助けなくてもクリアには影響ないが、その後の主人公の人生とロトの子孫の物語に影響があるかもしれない。
最新作「11」でもインターフェース関連に大きな変化は見られないものの、2作目以降には見られないコマンドも存在。
例えば2作目以降は宝箱を見つければその上で「しらべる」コマンドを使えば中身を取るが、今作では「とる」というコマンドを使わないと中身を取ってくれない。
まるで融通の利かない人みたい。
「カニ歩き」
と言われるように、FC版1作目のキャラ達はみんな正面を向いたまま移動。
勇者だって例外ではなく、人に話しかける際にはどの方角に話しかけるも指定しなければいけない。
洞窟内では「たいまつ」か、周囲を照らす「レミーラ」という呪文を使わないと真っ暗で何も見えない。
2作目以降は部屋などを黒く隠してその先がわからない演出へと変更されたが、ダンジョンの不気味さや不安をよく表現していたのはこの1作目だと思う。
敵との戦闘に勝利して経験値とゴールドを貯めて、勇者を成長させていくという基本要素は現在と変わらず。
ランダムエンカウントのコマント方式も同じ。
ただし、1作目では勇者vsモンスターのタイマン勝負。
そして必ず勇者の先制攻撃から始まるという点が、後のシリーズとは大きく異なる。
なお、同じ1作目でもSFC版以降のリメイク版では敵から先に攻撃する場合もアリ。
(10種類の呪文)
今でこそ「バギムーチョ」みたいなふざけた名前も含めて数多くの呪文が存在するドラクエであるが、1作目で登場する呪文はたったの10種類。
・ホイミ
・ギラ
・ラリホー
・マホトーン
・レミーラ
・ルーラ
・リレミト
・トヘロス
・ベホイミ
・ベギラマ
ほとんどは後のシリーズにも引き続き登場している呪文ばかり。
唯一馴染みが薄いレミーラは洞窟内で視界を広くする呪文。
本作の洞くつはこのレミーラかたいまつを使わないと周囲が真っ暗で何も見えない。
見てわかるとおり最強の回復呪文はベホイミ、最強の攻撃呪文はベギラマである。
そして大半の人はベギラマを覚えた次の戦闘で一度使うとそれ以降使うことはないだろう。
ベギラマを覚える頃には通常攻撃で大半の敵は楽勝になっている。
私が「ドラゴンクエスト」を初めて遊んだのはMSX1版。
そのMSX1版が「基本」なのだと思っていた当時まだ子供だった私にとって、スムーススクロールするFC版はショッキングの一言だった。
「え? ドラクエ1てスクロールガタガタじゃないの?」
「なんか音も違う」
「ダメージ受けると画面揺れるの?」
そりゃマシンの性能差なんてまだ知りも知らない子供だったんだからしゃあない。
自分の持っている「ドラクエ」が友達が持っている「ドラクエ」と違うっていうのは、子供心にショックでかかったです。
今となっては貴重なMSX1版をプレイできたってのはいい思い出ですけどね。
「ドラゴンクエスト」シリーズの記念すべき第1作目。
2作目以降と比べると非常にシンプルでクリアまでのボリュームもさほどではないのだが、当時はこのアレフガルドという世界が広大に思えたなぁ。
バランス面でのきつさはあるけど、
「今のドラクエが好き」
っていう人でも、ギリギリ遊べるバランスではないかと思います。
もっとも物語だけ知りたいなら、難易度やバランスを大きく見直したリメイク版をオススメしますが。