第80話「まだ根性は残ってるの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
お花茶屋との決勝戦。
10回裏お花茶屋の攻撃。
2アウト1･2塁の場面で谷口監督はマウンドに近藤を送る。
打席にはこの試合初打席の蕪木。
2ストライクと追い込んだ状態。
近藤はコクガクインのお兄さんの話を思い出す。
「狙って高めに強く投げたボールは打たれない」
その言葉通りに近藤は高めに強いボールを投げる練習をしてきた。
今、決勝戦でその練習を試している。
体中にアドレナリンが出ていると感じていた。
その球を受ける井口も準決勝で7回投げた近藤から疲れが全く見えないとし、谷口監督の
「三振だけを狙え！」
という指示が近藤に作用していると考えていた。
（近藤は打たせて取るよりも…バットに当てさせない投球に生きがいを感じるタイプ）
だと。
近藤が3球目を投じようとしたところで井口が間を入れる。
（いいぞ井口…ナイスタイミングだ）
ベンチの谷口監督も納得の間を入れてからの3球目。
これも高めのボールだが今度は蕪木のバットが止まってボールの判定。
（おいおいギリギリだぞ！よく止めたな！）
（さすが強打お花茶屋の本来の4番）
井口はバットを止めた蕪木を評価し”男の勝負”になってきたと考える。
今のコースよりボール1個低くなればホームランボールになる恐れもあるが、そこが一番空振りをしてくれるとこでもあると。
4球目。
井口はそのコースを要求。
（今度はギリギリ……入ってる！）
（今度こそホームラン！）
杉本監督が恐ろしいと感じるほどの蕪木の気迫。
（おれが絶対決めるんだ！）
ストライクと見極めた蕪木も振りにいくが、ボールはバットの上をかすめて三振となった。
11回表。
マウンドに向かう蕪木に、杉本監督と谷口監督は先ほどの打席での彼の気迫の意味がわかった。
どうしても自分のバットで決めたかった理由。
それは”投手としての自分”を知っているからだと。
谷口監督はここでようやくお花茶屋がエース蕪木を温存してきた作戦の意味を知る。
蕪木は準決勝まで一人で投げ抜いてきたからボロボロだった。
そもそもお花茶屋は決勝まで見越して戦ってきたわけじゃなく、目の前の試合に全力投球だから毎試合エースに頼らざるをえなかったのだ。
打席には2番半田。
（先頭は死んでも…出さん）
蕪木の初球を半田が打ち返して二遊間を抜けるヒットとなる。
打席には3番井口。
谷口監督は送りかヒッティングか迷ったものの、この蕪木とは勝負だと考えてヒッティングのサイン。
井口は初球を引っ張ってファースト正面のゴロになってしまう。
ファーストがまずはベースタッチしてセカンドへ送球。
アウトのタイミングかと思われたが、ショート猫田がボールをこぼしたおかげでセーフ。
（ちッ。まっすぐ来やがった。今のちょっと危険なスライディングだぞ）
猫田は半田のスライディングに文句を言いたげ。
杉本監督も
（う～ん。今の…ランナーが小柄で迫力のない選手だったから塁審が先入観で判断したのかな？）
と一言言いたげな様子。
一方、結果として送りバントと同じ形になったものの、
（しかし井口が打てなかった！）
（やはり蕪木はあなどれない！根性はまだ残っているんだ！）
と谷口監督は警戒心をあらためて強める。
1アウト2塁となり打席には4番イガラシ。
すでに息を切らせた状態の蕪木の初球ストレートを打ちにいくが空振り。
（うう…ボールの勢いはまだある…）
そう感じつつも2球目。
（根性なら負けねえ！）
打った打球は二遊間を抜けて行く。
2塁ランナー半田は3塁を回ったところで止まるが、中継に入ったショート猫田がボールをこぼしたと見てスタートを切る。
が、実際には猫田はボールをこぼしていなかった。
「バ～～カ！」
半田がホームへ走ったのを見てすぐさまバックホーム。
半田は先ほど同様正面から突っ込む。
完全にアウトのタイミングだったが、キャッチャー台保がボールをこぼしてセーフ。
墨谷が再び1点リードする。
その間に打ったイガラシは2塁に到達。
だが
「危険なスライディングだー！」
「2塁へのスライディングも激しかったがコッチは明らかに問題だ！」
杉本監督がベンチから飛び出す。
ここで第80話が終了となります。
10回裏を同点のまま押さえたら、11回は蕪木相手に大量得点で決着つくかなと思ったのですが、今回はまだそこまでの決定的描写はなかった感じでしょうか。
連投の疲れがありながらボールの勢いはまだあるという蕪木の球は打てているので、次回で一気に決着つく可能性もありますが……。
しかし谷口監督の
「お花茶屋は決勝まで見越して戦ってきたわけじゃない」
という台詞もあるように、この試合は過去の墨谷と強豪校の立場が逆転したような試合ですね。
かつて東実や川北が感じた墨谷相手の戦いにくさってこんな感じだったのかなと思います。
次回
『策士、策に溺れる！という倉橋！「究極の指示」』
とありますが、決着は着くのかどうか。
・第76話「積んできた経験の巻」
・第77話「土壇場に強い? の巻」
・第78話「最後に来て動く試合の巻」
・第79話「究極の三振狙いの巻」
・第80話「まだ根性は残ってるの巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ
・キャプテン2（13）
・キャプテン（1）
・プレイボール2（1）
・プレイボール（1）
今後の展開も気になるところだけど、
マイメロ似の半田の二連続ライダーキックを素直に評価。
いつも地味なイメージのある半田にとっては記録すべき描写かと。
マイメロ似（笑）
考えたらボールの勢いはまだある蕪木の球ヒットにして、しかもあのスライディングを見せたんですね～。
ほんとに頼もしくなったなぁと思うのと同時に、相手からしたら不気味な存在かも？
近藤は練習時の大学生のアドバイス通りに、”狙って高めに投げたボールは打たれない”を実践して見事空振り三振に切って取り安定感が出てましたね。お花茶屋は決勝まで進むことを想定せずに毎試合全力プレイで、準決勝までエースが連投になり疲労してたからここまで温存で投げなかったとか、もう継投の控えのピッチャーはいないとか、ええそうだったの？な新展開も出てきたしこれでようやく墨谷勝利への道が見えてきたかな？知らんけどｗ
ラストで半田のホームへのスライディングに対してお花茶屋の監督が抗議してますが、これは覆れば儲けものな感じで、少しでもピッチャーを休ませる時間稼ぎかもしれませんね。
近藤は蕪木との対戦は安心して見ていられましたね～。
お花茶屋はまさにかつての墨谷のように先よりも目の前の試合に全力だったから、今は気力で戦っている感じなのかなぁ。
それはそれで墨谷にとってはイヤな感じではありますが……。
スライディングへの抗議はどうでしょうね～。
蕪木を少しでも休ませて最少失点で11回裏へ……って意図もあるのかな？
まだ有るんですか？お花茶屋戦。
今回の80話は漫画読んでません。こちら先に読みました。文面見てると、またもや回想シーンがあったみたいですね
こんなに引っ張るとはお花茶屋戦
でもわかりましたよもう甲子園大会は描かれないと確信しました。隔週は読まない様にして、文庫本で甲子園出場を見る事にしましたただし途中経過や結果を知る為にこちらへは来ます
11回表ここまでだけ見れば墨谷大量得点もあるかなぁとも思いますが、勝利かと思った10回も追いつかれてますからねぇ。
決まるなら次回で決まるかも？
でもやっぱり甲子園編描かれないんじゃないかなって私も思ってしまいます。
こんにちは♪
久しぶりのタカですが読み直しましたがキャチャー今なら完全にコリジョンですね！
いがらしも二塁にいるし大量得点になるのかな？
タカさんお久しぶりです！
ここでのお花茶屋の抗議が認められないと大量得点ありそうな雰囲気ですよね～。
そうなったらさすがに決まりかなぁとも思うのですが……。
次回の『策士、策に溺れる』とはどういう意味なのか、それが気になります。
あまりに、相手をだますトリックプレーを多用しすぎたせいで、審判団にアンフェアとみなされ、印象を悪くして、墨谷側に有利な判定をさせてしまうとか？
そこ気になりますよねぇ。
少なくとも墨谷側のことではなさそうだし、ここまで色々やって来たお花茶屋が何か失敗するのかなぁ。
近藤やはり三振に切ってとりましたね
で、この試合これまであまり目立つ活躍しての無い半田も活躍しましたね(場合によっては危険走塁で得点取り消しもあり得ますが)
私は、もうすみやの勝ちとみました
蕪木が先発しなかったのは、ある意味すみや相手に、通用しなかったともとれます
延長再試合になっても、おそらくすみや負けないと思います
応援してる、田所等も最初試合をまともに見れなかった様でしたが、今はまともに応援してるんで、この流れで負けたなら、どういった終わり方をするのか逆に興味があります
蕪木の状態もあるし墨谷勝ちそうかなって感じになりましたね～。
ここからまたお花茶屋打線が近藤にも食らいついてくるとイヤな流れですけど……。
確かに無理して蕪木先発させてくれていれば簡単に決着ついていたのかなって気はします。
大路の先発起用は作戦もあっただろうけど苦肉の策でもあったのかなぁ。
台保、マスクを走路に置けば一度は防げたのにｗ
スカッと打って抑えて勝利、という試合じゃなくなってきた感もありますし、もう少しもつれるのかな……？ イニング重ねれば蕪木からは点を取れそうですが、打撃の執念が嫌ですねえ。
聖陵戦思い出しますね（笑）
何食わぬ顔で正面から突っ込む半ちゃんがとても印象的でした。
今の感じだと蕪木は攻略できそうなんですよねぇ。
あとは近藤がどこまで抑えられるか……。