「キャプテン2」第63話感想

第63話「イヤな予感の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!

城東戦。
1回裏に3点先制された墨谷は2回表、近藤が打って同点に追いつく。
このまま3アウトチェンジとなり、ベンチに戻った近藤を、
「近藤ナイスバッティング!」
と出迎える谷口監督。
しかし丸井とイガラシは2回裏も近藤を投げさせるのか不安な様子で谷口監督を見つめる。
谷口監督の答えは
「次の回もがんばって投げるんだぞ!!」
だった。
この判断に丸井とイガラシはもちろん、スタンドの田所や倉橋も驚く。
同点打を打ったことで近藤が気を良くして立ち直ると踏んだのだろうと考える倉橋だが、この采配は甘い判断ではないかと疑問も口にする。

そしてその間、ベンチ前で谷口は2回裏から投げさせるはずだった井口を呼び、予定変更を詫びると同時に近藤をうまくリードするよう頼んでいた。
（よ、よくない。谷口さんは一度は交代を決断したのに…）
そう思いつつも投球練習では
（さっきの回よりいいボール…か?）
と思う井口。

2回裏城東の攻撃が始まる。
打席には8番新岡。
初球からヒッティングされた打球はショート横を抜けそうになるもイガラシがうまくさばいてアウト。
次打者の9番増田は、初球空振り、2球目ファールとして2ストライクに追い込む。
そして3球目。
外れていると踏んだ増田は見逃すもこれが入っていてストライクとなり、この試合初めての三振を奪い2アウト。
これを見た松下が
「う…これはイカン」
と呟くとスタンドから、
「「見逃し」はダメだよ! 空振りでもいいから振れよ! 喰らいつくんだ!」
と城東ナインに叫んだ。

打順は1番に戻って桑原。
松下の指示通りに喰らいつく事を意識しての打席。
が、近藤の初球は内角当たりそうなコース。
桑原は驚いて避けようとするが、逃げたら損だと思い、途中で避けるのをやめてデッドボールとなった。
続く2番松森はバットを寝かせて喰らいつく姿勢を見せる。
初球を打ち返されると打球はセカンド丸井が飛びつくさらに後方へと落ちるライト前のポテンヒット。
打ち取ったあたりの打球だけにイヤなヒットだと感じる谷口と近藤。
2アウト1･2塁となって打席には3番荘司。
初球、2球目とバックネットへのファールとなり2ストライクに追い込む。
3球目もファール。
（イヤなファールが続く…）
（イヤな予感!）
谷口はこれがトーナメントであり、ちょっとした判断の遅れで全てをパーにしてしまうと考えて、やはり井口にスイッチしようとベンチから足を踏み出すが、
（いや! こんな打席の途中で代えたら井口だって困ってしまう!）
（今はダメだ! この打席が終わってからだ…）
と、その足を引っ込めてしまった。
ところが4球目を打った荘司の打球はセンター前に落ちるヒット。
（おれは判断を誤ってしまった!）
後悔する谷口。
2塁ランナー桑原は3塁をまわってホームへ。
センター島田からのダイレクト返球。
桑原は回り込んでベースタッチしようとするが井口も負けじとタッチしにいく。
判定はアウトとなり、3アウトチェンジとなった。
島田のファインプレーに
「島田さんありがとうございました!」
と帽子を取って出迎える近藤だが、
「近藤! 今ホームのカバー忘れてたぞ!」
と島田が叱られて、自分のミスに気付かされる。

松下は近藤のタマは打てると判断。
このあとも近藤が投げ続けてくれればチャンスはあると考える。
一方ベンチ前で円陣を組む墨谷ナインを前に谷口は、2回裏の近藤はけっして打ち込まれたわけではないと考え、
「近藤。次の回は気合いを入れて行けよ!」
と告げるのだった。

ここで第63話が終了となります。

終始悩みっぱなしの谷口監督と、その判断に不安を覚えながらプレイしている様子のナインといった感じの回でした。
というよりは近藤続投を良しとしているのは谷口監督だけで、それ以外は敵味方問わず全員が続投反対といった感じでしょうか。
谷口監督の考えるとおり2回裏の近藤は打ち込まれたわけではないにしても、イヤなあたりばかりだったような気がしますが……。

今回は読んでるこちらも不安になる回でした。

次回予告を見た感じだと近藤がさらに打ち込まれる様子はなさそうですが、谷口監督への評価がどうなるのか気になる予告ですね。

・第59話「あきらめるな! の巻」
・第60話「ペース配分は考えるな! の巻」
・第61話「がんばれ近藤の巻」
・第62話「代えるべきか? 代えざるべきか? の巻」
・第63話「イヤな予感の巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ