第62話「代えるべきか? 代えざるべきか? の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
城東戦。
1回裏城東に3点先制されて、なおも2アウト3塁のピンチ。
先発近藤を代えた方がいいと思う墨谷ナインだが谷口監督の判断は続投。
ここで7番風間が3塁線への強烈なヒット。
3塁ランナーがスタートしてホーム上でクロスプレーとなるがこれがアウトとなり3アウトチェンジとなった。
2回表の攻撃を前に円陣を組む墨谷。
（今の谷口さんはちょっと意地になっていた?）
と感じる丸井。
（近藤はたくましいピッチャーになったが……、1年ゆえの”頼りなさ”もある…）
と考えるイガラシ。
皆が交代した方が良いという微妙な空気の中、谷口は腕組みしたまま悩んだ様子で何も喋らない。
（ああ。こ、これは……谷口さん、近藤を続投させるつもりなんだ）
長い付き合いのせいか、丸井とイガラシはそう感じ取った。
すると谷口監督はイガラシに打順だから早く行けと指示。
もやもやした気持ちのまま打席に入るイガラシだが、谷口監督のどんな決断を下すのか気になってしょうがない。
初球は変化球を見送ってボール。
2球目。
高めに来た球を打ち返してレフト前ヒットにする。
（城東の飛びつき方はすごいが…その上をゆく打球を打てば抜けてくさ）
ノーアウト1塁で打席には5番松川。
通り一遍の送りバントでは行ってほしくないと話すスタンドの田所だったが、初球をバントして送りバント成功となり1アウト2塁。
3点差あるから攻めて欲しかったという田所と、多分谷口は1点1点返していこうとしていると話す倉橋。
打席には6番加藤。
初球をライト前に打ち返して2塁ランナーイガラシが帰還。
1点を返す。
（さて谷口さんは…? 近藤は…?）
ベンチに戻りながら近藤をどうするか心配するイガラシ。
ベンチに戻ると
「丸井さん。谷口さんは?」
と尋ねるが、
「まだ何も言ってねぇよ」
との丸井の返事。
2人は近藤続投なのだと感じ取った。
そうこうしている間に7番島田はセカンドゴロとなり2塁アウトとなったが打った島田は生き残る。
これで2アウト1塁。
打席には8番久保。
（おれで終わりにならないぞ）
（もう1点……あきらめたくない!）
初球を打ち返す。
打球は飛びついたショート横を抜けていくセンター前ヒットとなって、2アウトランナーは1･2塁。
打席に9番近藤がそのまま入ると、
「谷口は近藤をそのまま行かせる! つまりこのあとも続投!」
と思わず田所が叫ぶ。
「う～んどうなんでしょうか? 近藤は打撃もいいですからね…。ここは打たせておいてそのあと交代ということも…?」
と話す倉橋。
ベンチの谷口監督は考えた。
（近藤は打たせたあとで代えよう。これ以上”ピッチャー近藤”にこだわったら危険かもしれない）
と。
そして井口に次の回からピッチャー行くよう指示。
慌ててキャッチボールするために防具を外そうとする井口だが、打席の近藤を惑わせてしまうから今はまだ取るなと言う。
ベンチに動きがない事で次の回も続投だと信じる近藤。
初球。
（力んじゃダメや!）
（素直な……逆らわないスイングをするんや!）
と打ち返した打球はライト方向へ大きく伸びていき、飛びついたライトの横へと落ちる長打コース。
2塁ランナー島田が生還。
続く1塁ランナー久保も3塁を回る。
中継に入ったファースト松森がホームへ投げる前に2塁を見る。
「ほらコッチ来い!」
挑発するように大きく2塁ベースから離れている近藤を見て、松森はセカンドへ送球。
その間に久保が還って3対3の同点。
近藤は塁間で挟まれてタッチアウトとなった。
（こ…近藤が打った。よ、よし）
（代えようと思ったけどやめた! 近藤はこのあともマウンドに行かせる!）
谷口監督の考えが変わる。
ここで第62話が終了となります。
皆が近藤を代えた方がいいという思いの中で、迷いながらも近藤をそのまま打席に送った谷口監督。
近藤の打撃に期待してっていうのもあるかもだけど、どちらかと言えば決断できなくてそのままって感じだったのでしょうか。
結果的に近藤が打って同点に追いついたことで、また交代をやめて続投させる事にしたようですがどう転ぶか……。
打線は城東エースをほぼ完璧に捉えているので、ほんとあとは守れるかどうかってとこですけど、このペースならなんだかんだで大差つけそうな予感もします。
次回は2回のマウンドに上がった近藤のピッチングは回復するようですが
『イヤな予感』
てのが何なのか気になるところです。
・第58話「運命の道筋の巻」
・第59話「あきらめるな! の巻」
・第60話「ペース配分は考えるな! の巻」
・第61話「がんばれ近藤の巻」
・第62話「代えるべきか? 代えざるべきか? の巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ
決勝はお花茶屋になるのでしょうか？ もしそうなら明善リベンジにならないのが残念ですが…
ずっと決勝は東実か谷原かなと思っていたのでその2校が消えたとなると明善だな～と思っていたんですけどね～。
まだ可能性はあるけどどうなりますか……。
疲れ切った状態ではなく余力ある状態で一度明善としっかり試合して欲しいって気持ち強いんですけどねぇ。
何度も言いますが、
準決勝まできて強豪相手をどう攻略するか？
のような試合展開じゃないのが残念です。
あと、
今更気付いたのですが久保が先発出場。
井口、半田、松川以外は墨ニメンバーでキャプテンっぽくなっていますね。
今大会は初戦から強豪相手続きなのにそういう戦いはありませんね……。
相手を偵察してどう攻略していくかという戦い方が墨谷らしいとも思っていたので、城東相手でもきちんとそこをやっていればもっと対応できただろうになぁなんて思います。
城東戦はスタメン6人が墨二出身なんですよね～。
代打や守備固めでもいいので他の選手も見てみたいなぁ。
1年生はさすがにまだ無理かな？
監督の谷口としてみれば、近藤がこれで気を良くして立ち直ってくれるのを期待しているのでしょうが……。皮肉にも、近藤自身が以前のようなお調子者ではなくなっているのが、どう響くか？
守備での迂闊なミスといい、お調子者の部分が完全に無くなったわけじゃないようですけど。
あと、『イヤな予感』というのは、墨谷側にとってそうとは限りません。城東側にとってのそれという可能性も有る。
なるほど。
以前の近藤みたいなすぐ調子に乗る性格だったらって気はしますね～。
今は完全にお調子者の部分が消えたわけじゃないにしてもだいぶと成長したというか落ち着きが出ましたし……。
言われてみると確かにイヤな予感が必ずしも墨谷側のことだとは限らないんですね。
城東側だとしたら一気に試合が決まりそうな気がします。
何か徐々に負けフラグが立ってきているような気がします。
東実は昔の谷口が1年の頃弱小で弱いと言われていたが谷口の頑張りでみんなをやる気にさせて旋風を起こしましたが、
今回は松下がコーチとして東実を強くし、高校野球は勢いがつくとチームの力が100なのにそれを超えて実力以上の力を発揮することがあります。
何か谷口も珍しく迷って采配していますし、心の何処で東実には絶対に負けないという驕りに足元をすくわれそうな気がします。
まさに今の城東は昔の墨谷みたいな感じなんですよね～。
松下が墨二時代や城東で敵として見てきた谷口の怖さを知っていて、それを今の城東に叩き込んだような気がします。
私はお互いに消耗するものの最後は地力で墨谷が勝つんじゃないかなと思っているのですが、おっしゃるように谷口監督の迷いが気になるんですよねぇ……。
すみません東実じゃなくて城東でした・・。間違えてすみません。
私も書いていてたまにチーム名は間違えたりします（笑）
まぁ、ちばあきお先生も谷口２年時の城東との練習試合で城東のキャッチャーに自チームの事を「東実」と言わせてますから(笑)
コメントいただくまで気付きませんでした！
ちばあきお先生でも間違えるならしょうがないですよね（笑）
近藤が流れを作った、というわけであって、決して近藤の投球に光明が差したわけではないのが怖い所ですねえ。
とはいえ、谷口一年目のように、その流れで難敵を打ち倒すのが墨谷の伝統なだけに期待したいです。
モヤモヤしながらもあっさり出塁するイガラシは相変わらず凄いですねえ！
そうなんですよねぇ。
まだ近藤の投球が2回からどう変わるかもわかりませんし……。
こういう場面で一見簡単そうに打ってくれるイガラシのバッティングは実にイガラシらしいなと思いました（笑）
やっぱり頼りになりますね～。