第55話「仕組まれた挟殺プレーの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


東実戦は6回裏まで終わって0対0。
小技で攻めてくる東実に得点を許さない墨谷。
その墨谷はパワーをつけた打線が佐野のボールを打ち返しはするものの、東実の鉄壁の守備に阻まれてこちらも得点できず。

そしてさらに試合は進んで8回表を終えて両軍無得点という展開。
攻撃を前に円陣を組む東実ナインに、監督はここまで井口のリードを見てきてあるパターンを発見したという。
それは後半に入ってきたらファーストストライクを変化球で取りに来るというもの。
そこを狙うよう指示を出す。

8回裏。
東実の攻撃は4番佐野から。
松川の初球をストレートを見切った佐野は見送ってボール。
2球目は変化球。
(ストライクを取りに来てる!)
と監督の指示通りにそれを狙い撃ちしてセンター前ヒットにする。
打席には5番大竹。
墨谷バッテリーはここは100%送りバントだと考えるが、松川はさせたくはないと話す。
松川は疲れてきていると感じた東実監督は、ここは変化球ばかりで来るぞと大竹にサインを送る。
初球。
変化球をピッチャー前にバントで転がして送りバント成功。
1アウト2塁。
松川の球威が落ちてきている事や、墨谷バッテリーは変化球の割合が多くなっている事に気付いていないことから、この回はイケルと睨む東実監督。

ここで谷口監督がタイムをとってバッテリーを呼ぶ。
「知らぬ間に変化球が多くなってきたようだな」
谷口監督の言葉に、自分の球威が知らぬ間に落ちてきたから井口が変化球のサインを増やしたのかと考える松川と、自分のサインの出し方に傾向があったのかと考える井口。
ここで谷口監督は
「松川。0対0で来たこの展開。この試合はオマエと心中する。交代はないと思ってくれ!」
「最終盤! もっともっと強い気持ちを持って行くんだ!」

と言い切る。
その言葉に松川は谷口監督が
「もっともっと上を見据えている!という意思表明」
だと感じ取る。

打席には6番青塚。
初球、2球目、3球目と、際どく行き過ぎて連続ボールとなりカウントは0-3。
歩かせたくないバッテリーは、ここで初めてカーブを投げる。
が、変化球=ストライクを待っていた青塚がこれを打ち返し、打球は1・2塁間を抜けてライト前へ。
ライト久保が前進守備だった上に打球も強いので、2塁ランナー佐野は還れそうにない。
「青塚! 行けよ!」
佐野から青塚に声が飛ぶ。
捕球したライト久保は佐野が突っ込む気のない走りだと判断。
さらにバッターランナの青塚が1塁を大きくオーバーランしていたので挟めると判断してファースト加藤へ返球。
狙い通りに青塚を1・2塁間に挟む形となった。
「加藤さん! 3塁にも気をつけて!」
イガラシの声にわかってると答えて3塁ランナー佐野を見る加藤だが、佐野に突っ込む様子は見られず。
加藤は青塚を追いかける。
(よし! 2塁方向へ引きつけろ!)
狙い通りといった様子の東実監督。
加藤がセカンドへ送球した瞬間、3塁ランナー佐野がスタートを切った。
青塚はイガラシが捕球するであろう位置を狙って走って行く。
「イガラシ! バック!」
セカンドでボールを待つイガラシに後ろから丸井の声が飛ぶが、
「ゲッツー行きます!」
と、ボールを受け取ったイガラシは、すぐ目の前に走って来た青塚にタッチしてアウトとし、
(おれの肩なら行ける!)
とバックホーム。
タッチした分ワンテンポ遅れはしたものの矢のような送球。
しかしやや1塁側に逸れた。
佐野が回り込んでのヘッドスライディング。
やや1塁に逸れた送球でランナーに回り込まれた井口がタッチするためにはミットが大回りする。
結果はセーフとなり東実が先制点。

(挟殺プレーを誘いたくなるようなオーバーラン! ゲッツーを欲張らせたくなるような走塁! そして止めは左のキャッチャーの弱点をつくスライディング! 完全にかき回されたッッ!)
全て仕組まれたプレーに驚きを隠せない谷口監督。
そして
(これが今年の東実の野球よ…)
とほくそ笑む東実監督。

ここで第55話が終了となります。

感想

8回裏に先制点を許してしまった墨谷。
東実にまんまとやられた形となりました。

それにしても初回を見ていたら中盤あたりから差がつくかなと思っていたけど、この8回裏になってもピンピンしている佐野を見ると相当な体力をつけたのかなと感じます。
去年までの佐野ならここまで拮抗した展開だと終盤にはボロボロになってた印象が強いんですけどね。

墨谷は残る9回表で佐野と東実の鉄壁の守備を崩さないといけなくなりましたね。
次回は佐野と丸井の最後の勝負。
中学時代から佐野に強い丸井だけに期待できそうです。

関連リンク

・第51話「最後のぶつかり合いの巻」
・第52話「体が軽いの巻」
・第53話「狙われた扇の要の巻」
・第54話「負けない心の巻」
・第55話「仕組まれた挟殺プレーの巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ

関連商品

2 Thoughts on “「キャプテン2」第55話感想

  1. スティック on 2023年2月8日 at 5:35 PM said:

    これサヨナラ負けあるんじゃないですか?おそらく東実は墨谷相手に辛勝のサヨナラ勝ちをした後にお花茶屋と当たってボコボコにされるイメージがあります。そのお花茶屋が決勝に進んで聖稜か専修舘辺りと当たる可能性がありそうですねとも

    • 正直キャプテン2は何が起こっても不思議じゃないですからねぇ……。
      当然のように墨谷が勝ち進むと思っていたけど、東実に負けるってシナリオもあるのかなぁ。

      ここまでお花茶屋の動向が一切語られていないのも不気味なんですよね。

hiro にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

Post Navigation