第69話「2打席連続ホームラン中の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


2回を終えて先発松川の球数は早くも70球。
2ストライクまでバットを振らず、そこからファールで粘る川北打線の恐ろしさを知らされた形の墨谷。
このまま3回を行けば確実に100球を越えてしまい次の試合に響く。
計算が狂ったと考える谷口は、予定を変更して3回からイガラシをマウンドへ上げることにする。
凡退したらすぐキャッチボールをするよう指示を受けたイガラシは、
(どうもマズイね)
(段々相手のペースにはまってきた)

と心配しつつもまずはこの打席に集中。
小野田の初球ストレートを捉えるがレフトフライに打ち取られる。
続く倉橋も初球のストレートを打ち返すもセンターフライで早くも2アウト。
「ふたりともちょっといい当たりだったんだがな…」
墨谷ベンチの横井の呟きがマウンド上の小野田に聞こえたようで、
(ふ…いい当たり?)
(初回はオマエ達、このストレートを見事に攻略してたんだぞ)
(2回は変化球を混ぜたらあからさまに打てなくなったが…この回はまだストレートしか投げてないんだよ)
(つまりストレートも打てなくなってきてる! そう思わんのか?)

と、墨谷打線を分析。
そんな小野田の視線の先では急いで肩を作るイガラシの姿。
(打線は沈黙して…守るのはあたふたし始めてきた。こりゃ”流れ”は完全にコッチに来たな!)
ニヤリとする小野田。
そこへ次打者4番サード谷口のコールが響きスタンドが沸き上がる。

前の打席でストレートをホームランにされた小野田は初球どう攻めるか考える。
一方の谷口はストレートなら打てるんじゃないのかと考えていた。
小野田の初球。
(さっきはよくもおれのストレートを打ってくれたな)
(じゃあいい!)
(もう一回ストレートを投げてやるよ!)
(勝負だ!)

望み通りのストレートにバットを振る谷口。
打球は高々と右中間方向へと飛んでいき、ダイビングキャッチしようとするセンター登米田のさらに後方へと抜けていく。
右中間一番深いとこでクッションボールも跳ね返って来ない。
その間に谷口は2塁を回って3塁へ。
捕球に走るライト島谷も一度はスリーベースを覚悟するが、
「よし! 切り替えた!」
(エサをまく!)
と何やら仕掛ける様子。
中継に走るセカンド神戸もその意図をくみ取る。
すると島谷はボールを捕球しそこない転がるボールを慌てて追いかける。
『ライトがもたついている』
ランナー谷口もその様子を確認。
ようやくライトからセカンドへ中継が返される。
余裕のスリーベースかと思われたが、谷口のスピードが2塁をけってから落ちている。
そこへセカンドが中継を捕球しそこない、またもボールがコロコロ。
それを見たサードコーチャーから
「谷口さん行ける!」
と指示が飛び、
(行けるのか!?)
と振り返った谷口の視線の先では、まだもたもたとボールを追いかける神戸の姿。
谷口は3塁をけってホームへ激走。
ところが
「かかった!」
捕球した神戸がファースト井上へと返球。
谷口のスピードがどんどん落ちていく中、井上からキャッチャー戸田へノーバンの凄い球が返ってきた。
ランナー谷口はホーム手前で膝をついた状態でへたっている。
「あら……まだそんなとこ…?」
「まんまとお魚がかかったね」
不敵な笑みを浮かべる戸田。

ここで第69話が終了となります。

感想

初回は打ち返していた小野田のストレートにもおされて打球が思ったように伸びない墨谷。
唯一、谷口の打球は小野田含め川北ナインが思っていた以上に伸びたものの、ここでもエサを撒かれてまんまとその策にハマった形となりました。
疲労の中でのこの激走が後々どう響くか……。
しかもまだ3回。
墨谷にとってかなり苦しい試合になりそうですね。

サードコーチャーに入ってる背番号13番は久保ですかね。
久保が控えっていうのも「キャプテン」から考えるとすごいなと思いますw

関連リンク

・第65話「先輩を超えろ! の巻」
・第66話「強敵と対峙するの巻」
・第67話「釣り糸をたらしていたの巻」
・第68話「4点差と3点差の違いの巻」
・第69話「2打席連続ホームラン中の巻」
「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ

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6 Thoughts on “「プレイボール2」第69話感想

  1. たかづ on 2020年3月20日 at 4:56 PM said:

    体のデカイ選手が練習中にバテてる姿はよく見ますが、試合中はバテていないのが、ちば作品の謎の一つと思ってます。普段練習でスタミナが強化されているはずの、イガラシ、谷口の体力の衰えはなんなんでしょう‥。

    • これまでの試合や前日の特訓の疲れはあるんでしょうけど、球数を投げた松川はともかく、浅い回からここまでバテている谷口たちの姿は見たことないですねぇ。
      もしかすると控え選手が出場できる機会を作るためにここまで全員疲れた様子で描かれているのかなぁ……とも思ったり。

  2. けん on 2020年3月20日 at 9:48 AM said:

    墨谷二中最強(?)の3番だった久保が控えにいるってのはある意味心強いかも。今のチーム状況を考えると久保は是非使って欲しいですねぇ。
    この調子では2番手のイガラシもせいぜい持って5回まで?3番手の谷口もこの激走がピッチングにかなり影響するのは明白。ましてやアウトにでもなれば疲労はさらに倍増。嫌な感じですけど、でも川北に餌を撒かれてるということに気付いた時が転機だろうと思うんですけどね。控えに久保もいるしメガネもいるし(笑)。井口も投げようと思えば投げれるし、しつこいようだけど片瀬も。ちょっと川北が墨谷をナメてきてるので踏ん張りに期待したいですね〜。

    • あ~、おっしゃる通り贅沢だけど久保が控えにいるっていうのは心強いですw

      そういえば墨谷はまだ餌を撒かれた事わかってないんですね~。
      たしかにそれに気付いた時にどう流れを変えるか……。
      谷口がこの激走ですでに膝をついてしまうほど疲れ切っているのも不安ですよねぇ。

      疲れが溜まっているスタメンを大きく入れ替えて久保や片瀬たちが登場する展開は期待したい!

  3. たかづ on 2020年3月18日 at 6:03 PM said:

    はじめまして。いつも楽しみに見ています。
    13は久保として15が名字不詳のメガネの選手でしょうか?彼だけは謎ですね?
    スタメンは下級生が目立ってますが、番号は年功序列ですよね。今後の展開も楽しみにしてますが、谷原に勝つチームになるならこの時点で苦戦せずに巻き返して欲しいと思っています。

    • コメントありがとうございます!

      そういえばメガネの選手は名前明かされていませんね~。
      この先連載が続く中で明かされることに期待したいですw

      確かに谷原に勝利するためにはここでつまずいているわけにはいきません!
      今の墨谷にとって川北打線は厄介でしょうけど反撃に期待したいです!

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