世界征服を企むパラメキア帝国軍相手に、反乱軍に加わった主人公たちの戦いを描いた『ファイナルファンタジー』2作目。
レベルアップの概念がない独特な成長要素や自由度など、シリーズの中でも異色な作品として評価が分かれるソフトでもある。
ストーリー進行はフラグを順番に立てないとダメなわけだが、序盤からどこへでも行ける行動範囲の自由度はシリーズでも随一。
それゆえに街の人々からの情報収集はきっちり行わないと広いマップを彷徨った挙句に、突然強い敵に出くわしてゲームオーバーなんて事態もありうる。
主人公3人
・フリオニール
・マリア
・ガイ
は固定。
4人目の仲間はストーリーの進み具合によって入れ替わっていく。
ジョブやアビリティといった要素はないストーリーメインの『FF』。
当時は
「FFは奇数ナンバーがシステム重視で、偶数ナンバーがシナリオ重視」
なんて友達が言ってたけど、後のシリーズ作を考えるとこの『II』はかなり個性的なシステムのゲームになったな。
バトルはランダムエンカウントのターン制。
今作では武器の種類や魔法ごとに熟練度とレベルが設定されており、それぞれ使えば使うほど威力が増していくのが特徴。
当時PCゲームでは見られたシステムだけどFCだと珍しかったかも。
・会話の中に出てきた言葉を「おぼえる」
・おぼえた言葉を「たずねる」
という、ワードメモリーシステムを採用。
覚えた言葉を相手に尋ねることで、新たな情報を聞き出しつつゲームを進めて行く。
使った武器や魔法の熟練度が上がって行きレベルアップすると、それぞれの能力値が上がって戦いを有利に進められるようになる。
この成長システムを
「面倒臭い」
と感じる人には根本から向かないゲームと言える。
もっとも、GBA版でもそうだったが、このスマホ版も適当にプレイしていても成長しやすいバランスになっているので、あまり気にしてプレイしなくても良い。
スマホ版はPSP版を元に作られているようで、スマホ版ならではの追加要素はないらしい。
まぁ、GBA版からPSP版とリメイクのたびに要素が増えていたので、これ以上増やされてもしょうがない。
「Soul of Re-Birth」
GBA版から追加された要素。
本編で死んでいったキャラ達のその後を描いた物語で、本編クリア後から挑戦可能となる。
それぞれのキャラの装備は本編で死んだ時点での装備が適用されるようで、それを見越して装備品を持たせておかないと、ただでさえ高めの難易度がさらに上昇する。
主人公達が戦っていた裏で、死んだ彼らもまた戦い続けていたという設定は好きです。
「秘紋の迷宮」
こちらはPSP版から追加されたというワードメモリーシステムを活かしたダンジョン。
「おぼえる」言葉を使う事で進める階層が異なるようで、序盤に来れば結構いい装備品などが揃えられる良い稼ぎ場のようだが、今回のプレイでは結局全ては回らなかったので、どのような報酬が用意されているのかまでは未確認のままです。
フリーズ多すぎ
中盤まではショップ店員に話しかけた際に、中盤以降はセーブ画面を開いた瞬間に結構な回数フリーズしました。
また、町のNPCに話しかけた際にも何度か。
スマホ版はバトル中以外は基本どこでもセーブできるのでこまめに保存すればいいんだけど、何度も連発されるとさすがにイライラしますね。
アプデで直さないの?
選んだターゲットと違う敵を攻撃
バトル中、選んだターゲットがすでに倒されている場合は他の敵を攻撃してくれるのだが、それとは別に最初から選んだ敵とは全然違う敵を攻撃する事が何度かあった。
「FFII」って
「賢さや好感度でこちらの命令を無視する」
なんて要素あったっけ……
エンカウント率が高い
敵とのエンカウント率が高いため、ストーリーに集中したい人にとってはテンポが悪いと感じられるかも。
元が古いゲームなのでしょうがないといえばしょうがない。
操作関係
各種操作においてスマホ用に変更は加えられているのだが、
「遊びやすい改良」
までは考慮されていないように感じた。
「はい/いいえ」「かう/うる」などの表示位置や、買い物の際の個数増減をタップし続ける事でできないなど。
プレイ環境によってはかなり遊びづらいかもしれません。
独特なシステムばかりが目立って紹介されがちだが、絶大な力を持つ皇帝率いる帝国軍と、反乱軍として生きる者たちの生死が描かれたストーリーやそれを彩る音楽は、シリーズの中でもかなり好きです。
また、GBA以降に発売されたリメイク版はゲームバランスの見直しなどがされていて遊びやすくなっているので、FC版で挫折した人にも再挑戦して欲しいですね。
ただ、気になる点でも書いたけどフリーズだけは本当に残念。
こういう部分の対応は発売後もしっかりやってもらいたい。