第21話「エースになった男の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


夏の予選開会式当日。
父ちゃんと母ちゃんに見送られて自宅をあとにする谷口。

明治神宮野球場。
谷口や倉橋、松川らが緊張した面持ちで入場行進を行う。
そして開会式が終わり、250校以上の人で溢れかえる球場外で墨谷ナインは初戦で当たることになるであろう東実ナインとバッタリ。
昨年秋季大会にも出場していた捕手(名前なかったと思います)から声をかけられる。
「初っ端から当たろうとはな……(ウチは1試合その前にやるが……)」
「去年の秋の大会のブロック予選の借りは返すぜ」

谷口と東実捕手のやり取りを見ながら、島田は去年勝ったとはいえチーム総合力では東実の方が上だったと秋季大会を思い出す。

その中で丸井と目があった佐野が声をかけてくる。
その表情から
『どこか底光りするような力強い肉感』
『精悍な獣』

と感じ取った丸井は、佐野が相当練習を積んだと分析。
さらに佐野の背番号が「1」であり、東実のエースとなった事を知る。
秋季大会では1点も取れなかった佐野がさらにパワーアップしている。
抽選会に出て、この死のBブロックを引いてしまった丸井と半田は冷や汗が止まらなかった。

学校に戻ってからも危機感からしょぼくれた顔をしていたらしい丸井。
「丸井。そう毎日しょぼくれた顔してんじゃないよ」
「世間様は死のBブロックとか言ってるがそんなの勝手に言わしとけ」

そんな丸井を倉橋はじめ他のナインが励ます。
そして谷口が
「勝ち上がっていったらいずれ強いところとは絶対当たる」
「クジ運にいいも悪いもないんだ」

と口にした事で、丸井は谷口が“上の方”ではなく“てっぺん”を目指していると知り、
(そんな人の“高校最後の大会”を初戦負けで終わらせるわけにはいかないぞ)
(当日と戦る(やる)ってことはその危険性があるってことだ)

と、あらためて危機感と緊張を高めた。

駒沢球場。
この日、東実の1回戦が行われるということで、丸井(なぜかサングラス)と半田は偵察に来ていた。
一番の目当ては
『佐野がどれだけ成長したか』
だが、この日の東実はおそらく3番手投手が先発。
おそらくと丸井が口にした理由は、エース佐野はベンチにおり、その隣に秋季大会で背番号「1」をつけていた工藤の姿もあるから。
東実と対する荒農の投手は左の本格派で、スピードはあるがとにかく荒く、1回戦では12四死球も出している。
1回表の荒農の攻撃を簡単に終わらせる東実投手。
そしていよいよ東実の攻撃。
ただでさえ実力差が大きいと考える両者に、コントロールが定まらない荒農エース。
「できればコールド負けしてほしくないが…」
心配する丸井だが、荒農エースは初っ端から四球を出す。

偵察から戻った丸井と半田。
谷口たちに報告を行うが、その内容は6対0でコールドどころか9回までしっかり試合を行ったという内容。
「案外打ちあぐんだな」
と思う谷口だったが、丸井の話では打ちあぐんだというよりは
「律儀にバントしすぎ」
だったという。
東実はランナーが出てもいちいちバントにこだわるから攻撃のリズムがブチ切られていたそうで、ヒッティングで強引にいけばコールド勝ちできただろうと分析。
そして肝心の佐野は1イニングだけ投げたらしいが、明らかに流していたので参考にはならないとのこと。

結局佐野の本当の実力はわからないまま、墨谷と東実の試合がいよいよ開始。
佐野の投球練習での球に、スタンドの応援団だけではなく、谷口や倉橋も驚きを隠せない。
谷口「これが……本気の佐野……」
倉橋「去年より2段階くらい速くなってるんじゃないのか?」
島田「今日は点取れるのか? 少なくとも去年は取れなかったわけで…」

それぞれが思いを口にする中、1番打者の丸井は気持ちを強く持つ。
(取る! 点を取る!)
(谷口さんのために絶対点を取る!)

気合い十分な丸井がバッターボックスに入りいよいよ試合開始。
「少なくとも……丸井(コイツ)クラスの打者は…俺の眼中に入っていない!」
ついに投じられた佐野の第1球。
「生意気なんだよ! その顔が」
佐野の叫びと共に第21話が終了となります。

感想

死のBブロック。
やはり谷口はその組み合わせを悲観するような男ではありませんでしたw

そして東実との試合。
2年生ながら名門東実のエースとなった佐野とは、墨谷二中時代からのライバル同士。
佐野の投球練習のコマが「キャプテン」で佐野が初登場した時と同じで感動!!
こんな小柄な投手がものすごい球投げるなぁと「キャプテン」でも驚かされましたが、今回のパワーアップした佐野を印象づけるのにいい演出ですね。
気になるのは格下(であろう)荒農相手に「マジメにやった」という東実打線の攻撃ですが……。
まだあの監督が率いているなら何か考えがあっての事でしょうか。

それにしても丸井のサングラス姿。
別に笑いどころではないはずなのに、
「何もサングラスしてこなくても…」
という半田の冷静なツッコミもあるせいで笑ってしまいましたw

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6 Thoughts on “「プレイボール2」第21話感想

  1. 匿名 on 2018年4月4日 at 2:44 PM said:

    なんか初戦東実は旧作から因縁のあるキャラ=佐野を早めに処分して
    あとは好き勝手するための布石のように感じる

    • どうなんでしょうねぇ。
      佐野はライバルとして特別なイメージが強いし、墨谷が勝つにしても強烈な印象を残して、来年丸井世代を苦しめるさらなる成長を予感させて欲しいなぁ。

  2. 愈々ですね。
    ちば先生が描かれていたような一球ずつの緊迫感が表現されるかも気に
    なるところです。谷口にはより冷静に、丸井にはより情熱的に、イガラシや
    井口をどう絡ませるか、興味津々です。
    案外の島田に最後をさらってもらうのも楽しそうです。というか、プレイボ
    ールでは、山口や中山が最後をさらっていたので、本命の選手が最後を締める
    訳ではないことがありそうですね。

    • いよいよ始まります!
      イガラシと井口がどこで投げるのか。
      東実や川北相手にどこまで通用するのか今から気になります。

      そういえば谷口や倉橋で締めた試合ってないですねー。
      今回第21話を読んだ感じだと東実の佐野相手だと……。
      うーん、墨谷二中組は誰でも可能性ありそうw

  3. Biromi on 2018年3月9日 at 4:34 PM said:

    佐野・・・
    胸アツです。

    やっぱり、私には墨谷と言えば、東実です。でもここで対戦するってことは、東実は雑魚キャラ扱いなんでしょうね(もちろん苦戦するんでしょうけど)。だって、ここから甲子園まではまだまだ遠い道のりなわけですし。

    そして高校生になっても、谷口命の丸井に、これまた胸アツです。
    谷口君を甲子園に行かせてあげてください!と思ってしまいます。

    • 確かに東実と言えば墨谷のライバルってイメージが強いですから初戦から当たるのはちょっと驚きでした。
      どうしても勝手なイメージで大島や聖陵は東実より格下のイメージがあるんですが、東実には佐野という強敵がいるのはわかっていても、川北含めて大島や聖陵は今の戦力が未知数なのも不気味な感じがします。

      丸井はやはり谷口命でなければらしくありませんからねー。
      ほんといいキャラしてますw

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