SFC版『ワンダラーズ・フロム・イース イースⅢ』の感想です。

ゲーム内容


主人公アドル・クリスティンがフェルガナ地方を舞台に魔王ガルバラン復活を阻止すべく戦うサイドビューアクションRPG。

PCで発売された『イースIII』のSFC移植版です。
グラフィックやシステムなど、オリジナルのPC88版ではなくX68k版をベースとした移植となっているのが特徴ですね。

アドルの基本アクションはジャンプと剣攻撃。
剣アクションは十字キーとの組み合わせで上突きや下突き、しゃがみ突きといったアクションも可能。
ここにアイテムやリング(RINGパワー消費)を装備して戦うという具合ですね。

特に威力が高い下突き攻撃はPC88版プレイ時には好んで多用していたのですが、SFC版はX68k版がベースになっているため、下突きが若干出しづらいんですよね。
PC88版なら
ジャンプ+十字キー下
で出せたのが、
ジャンプ+十字キー下+攻撃ボタン
と、操作しなきゃいけないボタンが1つ増えちゃっています。

リング
1作目にもあったリングですが、今作では装備している間RINGパワーを消費。
RINGパワーは敵を倒したりアイテム使用で回復できるものの、1作目と比べると使いにくくなったかなという印象です。
もっとも雑魚相手ならリング装備する必要なんてまるでないんですけどね。

ステージ
今作ではフェルガナ地方にある5つのエリアを冒険する事になります。
この部分は他機種版と同じ。
各ステージ入口には共通BGMが流れる場所があり、そこではHPが自然回復するようになっています。
・ティグレー採石場
・イルバーンズ遺跡
・エルダーム山脈
・バレスタイン城
・ガルバラン島

考えてみると、これだけ多くの機種に移植されているのでエリアが追加された事ってないんですよね。

色々言われるSFC版

CS機への『イース』シリーズの移植と言うとオリジナル版ファンには不評なFC版1作目が浮かびますが、それ以上にネタにされやすいのがこのSFC版3作目です。
個人的にひどいと感じたのはOPデモとED曲差し替えくらいですかね。
「BGMの音がひどい」
という声を多く聞きますが、もうちょっとやりようなかったのかなとは思うけど特別ダメだとも思わんです。

そのあたりを少し紹介しておきましょう。

謎のタイトル画面
タッタラ~タララタララタッタラ~♪
ゲーム中のBGMよりも豪華な音のオリジナル曲に合わせて、
「WANDERERS FROM Ys」
の文字が画面左側からバウンドして登場し、SFC初期タイトルにありがちな無駄な拡大機能を使って迫ってくる。
そして5等身くらいのアドルの絵と共にタイトルメニューへ。
笑わせたいのかと思いました。

当然ながら他機種版で流れたBGM「予感=スティクス= 」も収録されていません。

邪神と言われた怖い顔のアドルが登場するオープニングデモ。
曲もオリジナルのものが使用されており、アドルとドギがフェルガナ地方へ行くまでを描いています。
この流れ自体は一応原作に忠実なのですが、やはりキャラグラフィックが「これじゃない」感すごいんですよね。

オリジナルエンディング曲
エレナがアドル達を見送るエンディング場面では、他機種で使用されていたエンディング曲「Wanderers from Ys」が収録されておらず、オリジナル曲に差し替えられています。
エレナのグラフィックはむしろPC88版よりもいいだけに曲差し替えが残念すぎました。

感想

ゲーム中のグラフィックに関しては当時の『イース3』移植の中でもレベルは高いかと思います。
雑誌で発表された当時は
「綺麗だなー。さすがスーパーファミコンだ」
と友達らとも喋っていましたよ。
ウリだった多重スクロールもSFCならスムースでとっても綺麗。
ゲーム自体もX68k版ベースなのでちょっとクセはありますが、きちんと作られています。
上では悪口になっちゃいましたが、謎タイトル演出やOPデモもまぁ絶対ダメってほどじゃありません。

じゃあ何が残念かって、結局曲の差し替えになっちゃうんですよね。
特に『イース』って曲の人気も高いシリーズなので、オリジナル曲の追加は良くても減らすのはやっちゃダメなんですよ。
X68k版ベースならそれをそのまま移植するだけで良かったんです。
それだけに色々と惜しいなと思います。

今作が初めての『イース3』だと言う人なら何も問題はないかもしれません。

関連リンク

・「イース」(FC)
・「イースⅡ」(FC)
・「イースⅢ ワンダラーズ・フロム・イース」(FC)
ゲーム感想ページ

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