PS4版「夏色ハイスクル★青春白書〜転校初日のオレが幼馴染と再会したら報道部員にされていて激写少年の日々はスクープ大連発でイガイとモテモテなのに何故かマイメモリーはパンツ写真ばっかりという現実と向き合いながら考えるひと夏の島の学園生活と赤裸々な恋の行方。〜」の感想です。
夢ヶ島高等学校へ転校してきた主人公の三ヶ月間の学園生活を描いたゲーム。
報道部員として、生徒や島民と接しながら過ごしていくことになる。
と、情報だけを見ればそう思いそうだが、島民とのふれあいはほとんどない。
オープンワールドながら、夢ヶ島のほとんどの場所に用事はなく、また何かイベントが発生することもない。
狙ったヒロインの好感度を上げながら、できるだけイベントを見逃さないように気を付けつつ、最後一人寂しく島を去ることがないようにしましょう。
(私は孤独ENDでした)
女の子達のパンツを写してあげれば……
きっと彼女達も大喜びのはず?
これであなたもモテ放題だ!
サブタイトルにも「マイメモリーはパンツ写真ばっかり」なんてあるから、本作を購入する人の多くはパンツ撮影が目的のはず。
実際、女の子キャラのパンツは写し放題である。
不審者ゲージがMAXになる前なら、好きな角度から好きなだけ写せばいい。
ちゃんと女の子は日によってパンツも違うので、いったい何種類のパンツがあるのか調査してみるのもいいかも。
不審な行動をとっていると、不審者ゲージが貯まって行き、ゲージがMAXで学校内なら指導部へ、学校外なら警察へ連れて行かれる。
一定回数で停学になるわけだが、そこに至るまでに彼らの本気の説教が聞ける。
ゲームだからと女の子のパンツばかり盗撮してニタついているプレイヤーの心に響くかは不明。
大人たちの本気の説教にキミは涙するか?
フリーモードで女の子を好き放題撮影。
ゲーム本編とは全く関係ない「フリーモード」。
好きな場所に好きなキャラ(男含む)を配置して、好きなポーズと好きな表情を撮影できるというモード。
人によってはこのモードがメイン。
誰もキミを不審がる者はいない。
行動範囲は広いがやれる事が少ない
夢ヶ島は実際に1周してみると広い。
商店街には色々な店があり、その反対側には観光名所らしき場所もある。
しかし、それらほとんどの店には入る事ができず、それぞれの場所で何かしらイベントが発生するわけでもない。
住宅街に人の姿はほぼなく、たまに猫が走っている程度。
ハッキリ言えば、学校と駅前しか行動する機会がほとんどない。
何のためにこれだけ広いマップを作ったのだろうか。
報道部員という設定が活かされていない
せっかく報道部員という立場から「情報を聞き出す」というコマンドがあるのに、島民や学校生徒からほぼ情報なんて聞きだせない。
取材もヒロインの一人である三日月めぐに同行を頼まれた時くらいしかできない。
その同行した時でも、話に「割り込む」か「割り込まないか」しか干渉できず、割り込んだ結果主人公がどんな台詞を言うのかもわからないので、割り込んだことで好感度大幅ダウンなんて事もある。
主人公の首からぶら下げられた報道部のカメラ。
島民や島の様々な場所を写して取材をし、学校の新聞に掲載する……ような事は全然ない。
他の部の取材はあっても、カメラの写し方にプレイヤーが介入する余地は全くない。
つまりこのカメラは女の子のパンツを写すためだけのものだということだ。
理不尽な好感度ダウン
上の項目でも挙げたが、要所で現れる選択肢によって、NPCの好感度がアップダウンする。
だが、そこまでの会話の流れでベストだと思われる選択肢を選んでも、ひっかけで好感度大幅ダウンすることがある。
例えば困っているキャラから助けてくれと相談された際に、
「一肌脱ぐ」
という選択肢を選ぶと、主人公がその場で服を脱ぎ始めて好感度大幅ダウンした事があった。
そもそもヒロイン以外のキャラの好感度がゲームに影響あるのかわからないけど、好感度を左右する選択肢に引っかけはいらない。
また、NPCとぶつかるだけでも好感度が下がるので、キャラが密集している場所だと操作に気を遣う。
イベントやクエスト発生のタイミングがわからない
本作には時間の概念があるのだが、各種イベントやクエストの発生タイミングがよくわからない。
そもそもヒントがない。
「一緒に帰ろう」というお誘いメールが届くのは、その日が終わる直前くらい。
それよりも前に自宅へ帰ってしまうと、お誘いメールを無視して勝手に先に帰ったという扱いになる。
また、クエストやイベント発生の場所にはオレンジのサークルが目印として表示されるが、そのタイミングもよくわからなかった。
クラスでビーチへ行こうというイベントではサークルが表示されず、結局イベントに参加もできなかった。
ミニマップがない
広いマップを行き来するゲームでミニマップがないのは不便。
いちいちメニューを開いてマップ表示なんて今時ありえない。
自転車関連の不満
歩く以外では唯一の移動手段である自転車の操作方法がR2ボタン連打。
ずっと連打していないと止まってしまう。
指が疲れる上に、連打しすぎてR2ボタンがヘコヘコ音を出すようになってしまったじゃないか。
最初でミスると会話にもならないヒロイン
パッケージやEDで紹介されているヒロインの中に、おそらくであるが最初のクエストを失敗したがために、その後話しかけても一切会話にならなかったキャラがいた。
ただでさえ何も起こらないこの夢ヶ島で、ヒロインが1人欠けるってのは致命的。
せめて何か救済策入れておいてよ……。
スキップ機能がない
会話シーンやイベントシーンのスキップ機能がない。
オートモードはあるけど速度を変更できないので遅い。
2周目以降のプレイをする気が起こるかはともかく不便。
サブタイトルにもある通り、パンツ撮影して終わったなという印象。
こちらからヒロインへアプローチできる手段が少なく、基本受け身状態なのでヒマでした。
本当はもっとクエストやイベントがあるのかもしれないけど、その発生タイミングがわかりにくく、またそれに関するヒントもほぼないのでどうしようもない。
イベントも盛り上がったのって最後の学園祭くらいで、合宿イベント中は何にも起こらなかったから結局パンツ写してたしなぁ……。
男1人に女4人の合宿イベントでも何も起こらず。
お風呂覗き見イベント
花火や肝試し
ここでしかできなさそうな要素満載のイベントなのに何もなし……。
これじゃ現実と変わんないよ~。
せっかく「夢ヶ島」というそれなりに広いマップを用意してあるんだから、島全体に色んな要素を配置してくれないと、せっかくのオープンワールドの意味がない。
キャラクターや夢ヶ島という舞台は結構好きなだけにもったいないとしか言いようがないです。
なんでもっと作り込んでくれなかったかなぁ。
パンツ写して興奮する分にはアリだけど、オープンワールドゲームとしてはオススメできないです。
できれば色々改良を加えた続編を出して欲しかったんですが……もうそれもなさそうですね。
・体験記1(オープニング)
・体験記2(停学を目指してみる)
・体験記3(パンツめざして)
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