第21話「恋の嵐の予感の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
谷口を見つけて追いかけたところが振り返った相手は全然違う男だった。
という夢で目を覚ましたリカ。
予備校へ向かうリカに父親が谷口に渡してくれと請求書を託す。
請求金額はたったの1000円。
「へへへ。いいってことよ。余ってるのはたんとあるんでぇ、タダだっていいくれぇだ」
そんな父親の心遣いに感動するリカだが、電車の中で
(あたし谷口のことが……好きなのかな?)
と考える。
予備校で請求書を渡された谷口は、
「いくらなんでもこの金額はマズイよ」
と驚くが、リカは父親がいいって言ってるのだからいいのだと話す。
そんな二人の様子をサチ子が見つめていた。
「今までリカのオトコ関係にはヒヤヒヤしていたが…とうとう本物のオトコを見つけたようだな」
墨高へ米を届けにやって来たリカの父親。
「お父さん。この1ヵ月1000円ってゆー請求はちょっと安すぎます!」
谷口は請求書を手に相談するが、父親はお父さんという響きに感動して耳に入っていない。
そのまま帰り道の車の中、リカの父親は自分が妻と結婚したのは22歳の時だった事を思い出し、
「リカと谷口クンは今年19。大学卒業してすぐ結婚したっておかしくねぇ」
なんて言っていると、対向車線を肉の梅原と書かれた軽トラが走っていくのを目撃する。
そして墨高野球部の部室前では、サチ子の父親から届けられた肉と、こちらも1ヵ月1000円の請求書を渡されて驚く谷口の姿があった。
「あっしは大の高校野球好きでしてね! あの谷口選手のお役に立てるのが嬉しくて嬉しくて!」
「あの去年の谷原との延長18回。シビレたな~~~。泣けた泣けた」
まくし立てるサチ子の父親だが、
「米の千円はまだしも肉の1000円は絶対違う…」
と、呆然とする谷口。
結局谷口が押し切る形で1ヵ月2000円となったが、
「サチ子とリカちゃんはガキの頃からマブダチだったけどこればっかりは譲れねぇもんな」
「タニグチ! ありゃあ真の男の中の男よ!」
「下町は恋の嵐の予感がするぜーー!」
と、帰り道の車内で叫ぶのだった。
食事を終えてグラウンドでランニングする墨高野球部だが、どんぶり3杯食べたあととあり、部員たちはそれぞれ吐きそうな様子で口に手をあてて走っている。
それに気付いた谷口はランニングを後回しにして先にフリーバッティングをやろうと言う。
「バッティングピッチャーとキャッチャー。それに外野にタマ拾いひとり。バッターは3人でひと組」
「5スイングでどんどん交代な! 3セットやったら次の組と交代。それ以外は全員筋トレ!」
谷口の指示でそれぞれ練習につく。
バッティングピッチャーは近藤。
基本1年生はフリーバッティングには入れてもらってないようだが、
(でもバッティングピッチャーは……ワイにとってはすごい練習になるでぇ!)
と、最初の打者井口に初球を投げ込む。
こうして交代しながらの練習が続く中、
「あッ! 危ない!」
イガラシの打球がバケツのボールを運んで来たリカとサチ子の間を突き抜けていく。
びっくりしてバケツを落とす二人。
「あ…危ないからグラウンドをウロウロしないで!」
慌てて谷口が駆け寄る。
少しでも練習のお手伝いができればと思ったと話すリカ達だが、
「硬球当たったら死んじゃうから!」
と、谷口は二人をグラウンドの外へと連れて行く。
「あ、あぶね~~」
これにはキャプテンの丸井も、打ったイガラシも顔が青ざめていた。
怒られて調理室へと戻って来たリカとサチ子は晩御飯の用意を始める。
「それはそーとリカ…流れでこんなこと始めちゃったけど…いつまでやる?」
そうたずねるサチ子にリカは、
「あたしはやめないよ。なんかこーゆーの楽しいもん」
と返事する。
サチ子も慌てて
「あ、あたしもやめないよ」
と返す。
練習を終えた部員たちに二人一組になって肩と腕のマッサージを指示する谷口。
それぞれがマッサージを行う様子を見ながら谷口は杉本先生の話を思い出す。
「筋肉量が増えるとね、確かにパワーが出る。だがその弊害もあるんだ」
「筋肉がかたくなって動かすスピードが落ちるのね…」
「だから常にほぐす。柔らかい筋肉を保つためには筋トレとマッサージはセットなんだ」
と。
練習後の食事を終えた近藤と井口はいつもの神社へと来ていた。
部員たちがメシを詰め込むのに苦労する中、この二人は元々大食いだから平気らしい。
そして井口は近藤のバッティングピッチャーでのボールが良かったと話し、今日は予定変更して自分に向かって投げてみろと屈んでみせる。
力強いストレートを投げ込む近藤。
「……うむ…」
呟く井口。
井口が何を感じたのか、近藤にはよくわからなかった。
一方、部室には丸井とイガラシが残っていた。
「丸井さん。この極めて”男の世界”の野球部にオンナって必要ですか?」
そうたずねるイガラシ。
「グラウンドなんかをウロウロされるのはもっての他ですが……とにかく目障りで目障りで仕方ない」
「た、谷口さんになんとか言ってもらえませんか?」
そんなイガラシに丸井は
「わ…わかったよ」
と答える。
ここで第21話が終了となります。
以前からコメントでもおっしゃってる方がいたように、リカとサチ子がかなり墨高野球部の中へと入ってきた感が強い第21話。
そういった部分やこれまでになかった恋愛要素の濃い描写は、これまでの話の中でもっとも意見が分かれそうだなと思いました。
そしてそんな状況に異を唱えたのがイガラシ。
最後あの谷口へ意見を頼まれた丸井が返す言葉もなく受け入れたということは、丸井もこの状況は好ましくないと思っているんでしょうね。
次回は
『分断! 丸井派と半田派』
とありますが、この様子だと丸井派は女いらない派で、半田派が女いてもいい派になるのでしょうか。
予告通りの分断だとすれば、谷口によってまとまりかけていたチームが、直接ではないにしても谷口が原因でまたバラバラになるのかなぁと考えてしまいます。
・第17話「成長した浪人1年生の巻」
・第18話「教えてやる! 弱点をの巻」
・第19話「研修! 谷口監督の巻」
・第20話「肉と米の巻」
・第21話「恋の嵐の予感の巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
多分女子マネの作画ですが、ちばあきお先生の兄のちばてつや作品ですかね?
ちばあきお先生もキャプテンを描く前だとちばてつや寄りの作画で描いていました。
別作品の登場人物が詳細設定は変わっているかもだけどこのキャプテン2に登場しているみたいですし、今後もそういう機会は増えるのかなぁと思いました。
今のうちに他のちばあきお先生の作品も色々読んでおきたいです。
他の方も仰ってるように、異を唱えるの内容が女子の出入りとは。食事した後の激しいトレーニングでもどしそうになったことの方が問題でしょうに。女の子二人は女子マネ同様の働きと思えばいいのでは?それともあの時代は女子マネの存在はなかったの?といっても墨谷の生徒ではなく予備校生だからね。次回あたり受験に専念するよう谷口から言い渡されるのかな?
ただ恋愛において女子の方から寄ってくるうちは華ですよ。恋愛はシーソーゲームであり、周りの男子が積極的だと女子は受け身となり、逆に男子がおとなしいと女子が積極的になりがち。まあ谷口みたいにスポーツで体鍛えた男子は、女子を刺激させるテストステロンという見えない物質を発しているらしく、それに惹かれて女子が寄ってきやすくなるらしい。イケメンじゃない男子に女子が集まってくる場合はその可能性もあります。ただ一方で男子が受け身でも女子が寄り付くのは周りの男子が消極的であるとも言えます。中学高校くらいまでは男女比率も互角で男子も恋愛欲求が爆発するほど芽生えてなかったでしょうから、女子からのアタックもそれなりにあったでしょうが、(4年生)大学や社会にでてからは様変わりしますからね。その時期になると何故か男余りが顕著にあらわれ、さらに男の積極性がすさまじくなる。つまり少ない女子を多くの男で奪い合う環境が出来上がってしまう。そうなると女子はかなり強気になり、好みの男性がいても自ら動かず、自分達に寄り付く男共と仲の良い所をみせつけ焼きもちを焼かせる。そうやって男に焦らせて告白させるやり方をしようとするのもいる。これは女子側の立場が有利だからこその余裕の表れ。よく告白は男子から、なんて言葉があるけど、そんな決まりは本当はないのです。ただ男側が不利な状況だから告白せざるを得ないだけ。
そういう環境に放り込まれたら谷口君は攻略できるか?これまで恋愛に関する内容は見られなかったが、もしかしたら過去にも似たようなことがあったかも知れない。チャンスはものにできる時に。
この練習法への異議が出ると思っていたので、女子二人に対しての不満だったのは予想外でしたw
当時の女子マネージャー事情ってどんな感じだったのかよくは知りませんが、イガラシの考え方ではいて欲しくない存在なんですかねぇ……。
僕も女性キャラが登場することに対しては、なんら違和感も不満も感じないなー。
プレイボールもキャプテンも、一義的にはちばあきお先生の作品であるけど、今、描いているコージィ先生のアイデアが入ってもちろんいいし、その方がきっといい。とはいえ、魔球とか、過剰な恋愛要素は、さすがに見たくないけど。
難しい注文かもですが、キャプテン由来じゃない、新キャラの活躍も見たいし、エピソードも明かして、ストーリーに重層性が出てきたら嬉しいですね。高校野球に詳しい、制度にも詳しい人が見ると粗が目立つっぽいですけど、僕は全然詳しくないので、やっぱりこの先も楽しみです。
どうでもいいことで、リカの髪型、どうも矢吹丈に見えてしょうがないんですよね…。
女性キャラの登場は良くても恋愛要素が絡むと……っていう人は多そうですね~。
そうなると作品の方向性も変わってしまうでしょうし。
近藤が墨高入ってからのキャプテン2は、これまで以上にコージィ城倉先生の色も出していく感じなのかなと見ています。
その中で完全な新キャラも登場する可能性はあるかも?
リカの髪型は私も矢吹丈思い出しましたw
確か自分の記憶ではキャプテンに敬語を使わなくなった同級生は北戸戦の時の小室だったと思います。
北戸が自分達に相性のいい近藤を引っ張り出す為、ピッチャーイガラシをファール攻めで疲労させ、それでも構わず全力投球するキャプテンイガラシを見かねたキャッチャー小室がマウンドに駆け寄り「少しは自分の体の事を考えたらどうなんだ。明日は準決勝が控えてるんだぞ。」と、イガラシをたしなめる場面がありました。
この小室の発言は敬語ではありませんよね。
現実世界でもそうだけど、たいがいのスポーツ漫画は同学年のリーダーにいちいち敬語など使いませんでしたから、あきお先生も、それにならったのかもしれないですね。
あ~、その場面ありましたね~。
近藤キャプテン時代になると牧野たちは敬語使っていなかったし、おっしゃるように意図的にちばあきお先生が変えられていったのかもしれませんね。
お久しぶりです。
私は、野球は水島新司氏に、格闘技と男の世界のことは梶原一騎氏に
学んだ(?)世代なのですが、兄と同い年のコージィ氏も、お仲間の
ようで・・・(笑)。
私の中で、「マンガ登場人物3大いいヤツ」というのがありまして、
1人目は、私は不良も不良マンガも嫌いですし(笑)、実はよくは知らない
のですが、それでも底抜けにいいヤツとわかるのが「ろくでなしブルース」
の前田。
2人目は堀口元気。
なぜ「がんばれ元気」なんてベタなタイトルにしたのか、大人になって
全編読んで、初めて合点がいきました。
あんなヤツなら、誰でも読んでいて「がんばれ元気!」と応援したく
なりまりますよね。
3人目は言わずもがな、われらが谷口です(笑)。
外柔内剛の谷口こそ、少年時代からの私の理想です。もっとも、現実は
厳しく、この歳になっても、今だその影すら見えませんが・・・。
前置きが長くなりましたが、そんなカンジなので、私にとっての谷口は
丸井のそれに近いかも知れません。
多くの人が危惧しているように(?)この先、谷口にカノジョでも出来よう
ものなら、「谷口が恋なんてガラかよ!」「オレの谷口をどうしようってんだ!」
とボヤきながらも、読み続けることになるんでしょうねぇ(笑)。
お久しぶりです!
漫画から学んだり影響受けることってありますね~。
私の場合はもろにキャプテンでした。
3大いいヤツはみんなわかるあたりでやはり同世代だなぁとちょっと嬉しくなりましたw
「がんばれ元気!」は父親の死が子供だった当時は結構トラウマだったなぁ。
リカやサチ子への谷口の感情って、米と肉の件もあるし表には出さないけど、谷口の野球への考え方からするとイガラシに近いものを持っていそうだなと思ったりもします。
でもリカ達の性格見ているとグイグイ押してきそうw
練習内容に異を唱えるってそっちかよと拍子抜けしてしまいました笑
リカ達の準レギュラーは正直想定外でしたが、イガラシは恋愛に対しても結構硬派なのかなと思ってしまいました。
井口はあいもかわらずのよいコーチぶりを見せていますね。うむのふた文字で次の課題を出しそうな気がします
指導は厳しいけど谷口達と違って理不尽なことや無茶はさせない感じがするし、リカ達はマネージャー入りしそうですね
ほんと私も「そっちか!」でしたw
イガラシの強くなるという目標達成のためには、リカやサチ子といったこれまで自分の野球生活にはいなかった女の子の存在は言葉通り目障りなのかなぁと思いました。
でもイガラシは確かに恋愛というタイプにも見えませんねw
井口はコーチとして顔つきもどこか変わってきたなという印象ですね~。
厳しいんだけどグラウンドでの練習中も近藤をしっかり見ているし、このあたりはさすが江田川中学を引っ張ってきた面倒見の良さだなと感じました。
イガラシは谷口や倉橋寄りで大袈裟に言えば
「勝つためには全てを捨てることもためらわないタイプ」なので、そういう苦々しさはあると思いますね。イチロー氏や大谷選手の様なタイプの様に思います(それくらいしないと名選手にはなれないのもあるでしょうが…)
谷口リカ…違和感がないのは何故でしょう?美人で一途なので想像するだけで羨ましいなぁ
近藤「井口はんのおかげでっせ〜(泣きながら)
井口「よくやった近藤!!あと、‘’はん‘’〜!?(泣きながら)」
近藤「井口さん〜」
丸井「大の男がおいおいみっともねえな」
谷口「井口を近藤の教育係につけたのは正解だったな」
こんなやりとりがありそうです
ちなみに小説版は原作のいいところと現代に移ったことで良い改変もたくさんありよかったと思います(キャプテンにも同級生が対等に意見したり、丸井は体罰をほぼしなかったり)
やっぱりイガラシはそういうタイプですよねぇ。
それだけに勝つための体作りという課題の中に、慣れない存在が視界に入るのが目障りなのかなぁと思います。
リアルで考えると美人マネージャーって羨ましいですけどねw
近藤と井口の関係や練習は今一番楽しみなエピソードです。
ベレーナさんのおっしゃるやりとりも想像するだけでニヤっとしてしまいますw
小説版は聞けば聞くほど気になり始めました。
全3部作で出ているんですね~。
こちらも読んでみないとなぁ。
どのように谷口が監督として、予備校の仲間として采配を振るうのか楽しみです!
小説版には顧問の先生がちゃんと見守ってくれるし、キャプテンに同級生が敬語を使うこともなくなります(原作では近藤がキャプテンに就任する前まではキャプテンに敬語は暗黙のルールでした)
青葉との再試合など現在で不自然な点も修正されています
井口は嬉しくても「はん」付禁止は譲らなそうなので(丸井達の手前)ww
同じシリーズで新たなるプレイボールという題名で先月にはプレイボールを題材にした小説も出ています
そういえば原作でもアニメでもキャプテンには敬語使っていましたしね~。
原作との違いを読むという面でも小説版面白そうです!
プレイボールも出ているとなるとかなりのボリューム楽しめそうかなぁ。
やっぱりリカとサチ子はマネージャーみたいなことやり始めましたね。そしてついに三角関係(笑)。一波乱ありそうですね。コージィさんはけっこうドカベンを参考にされてますよね。前に田渕が、浪人監督は神奈川と土佐に例があるみたいなこと言ってましたが、明訓高校と土佐丸高校のことですよね。キャラクターが総出というのも同じだし、山田も殿馬も里中も彼女できて結婚するまで書いてるし。女の子の登場は賛否あると思いますが「小説版キャプテン」では谷口も丸井もイガラシも青春しちゃってる様子が書かれてるので、そういう展開になってもあまり違和感は感じなく読めてます。コージィさんの感性で書いて欲しいです。でも三角関係のドロドロは止めて欲しいですけど(笑)。
それにしても、どんぶり三杯は近藤と井口はともかく丸井やイガラシみたいな小さい人にはキツいでしょうね。ましてすぐランニングやっちゃダメですよね。やはり知識を持ったコーチなりトレーナーが必要ですけど、でも昔は僕らもこんな感じでした。水飲むなとか、ウサギ飛びもガンガンやらされたし。近藤パパなり相木なり、誰かのアドバイスが欲しいところですね。甲子園は自力だけでは無理なので、下町の人たち色んな人が協力して、甲子園を目指していくことになるんだろうと思います。
思っていた以上の速さでリカとサチ子が墨高野球部内へ入ってきたな~と思いますw
でも小説版ではそういう展開もあるんですね~。
そちらを読んだか読んでないかでも、この展開の見方は変わってくるのかなぁ。
そういえばドカベンて硬派な野球漫画というイメージだけど、岩鬼と夏子のエピソードが序盤からあったりと、この手の話もちょいちょい出てきていましたねw
私も体を大きくする上で知識あるアドバイザーは必要そうだなと見ていて思いました。
本来ならおっしゃってる近藤パパや相木が丁度いいんでしょうけどねぇ。
異を唱えるのはイガラシだったのはともかく、
自分はてっきり「食事や練習方法」に異を唱えるのかと思いましたね(笑)
まさか、女性関係の話しで異を唱えたとは意表突かれました(笑)
個人的に感想を述べると、
高校野球に女性マネージャーが多く存在するので、そんなところで
異を唱えるのは何だか硬派過ぎますね~(笑)
私も練習法について反対意見が出るものだとばかり思っていたので
「そっちか!」
と思っちゃいましたw
確かに高校野球の女性マネージャーっていますからねぇ。
強くなることに貪欲なイガラシの性格だと台詞通りに目障りに写るのかなぁ。