第38話「二刀流の弊害の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
コクガクインとの練習試合2戦目。
マウンドに井口が上がると、コクガクインベンチからは二刀流だと驚きの声があがる。
久々に投手としてマウンドに上がった井口とどんな結果を残すか見守る谷口。
だが、井口は連打を浴びてしまい、3回表で7対2と大きくリードを許す結果となった。
コクガクイン投手からは、
「君のボール、勢いはあるけどシュート回転するよねェ」
と指摘を受ける。
内角を狙ったボールがナチュラルシュートして真ん中付近来ているらしい。
井口のボールがシュート回転する原因はキャッチャーをやっているからではないかと言われ、もし直そうと思うならピッチャーの練習だけに絞った方がいいかもとアドバイスを受けた。
これには二刀流の弊害を心配していた谷口も
(図星かも…)
と感じ、二刀流をやめさせた方がいいのかと考えてしまう。
しかし、助っ人は
「いやいや。逆転の発想もあるぞ」
と言い、ナチュラルでシュートしていくボールは外角に行けば”逃げていくボール”になって打ちづらいと話す。
問題の内角については
「いっそのことバッターを狙っちゃったら?」
と言う。
ナチュラルでシュートした直球がストライクゾーンギリギリに入ればカウントが取れる。
もちろんこれも狙ってちゃんと強いボールを投げる練習をしないとダメだと。
大学生たちのアドバイス通りに早速ゴムヒモを使って練習を始めた近藤と井口。
近藤は狙って高めに強いボールを投げること。
井口はバッターの体を狙って強いボールを投げること。
井口は狙った通りに内角ギリギリにボールを決めていくと、
「ちょっとバッターを立たせてみたい」
と話し、曽根がバッターとして立つ。
(さぁこうなってくると話しは違うんだ)
(生身の人間を狙って投げる練習)
(これは怖いんだ)
と緊張した様子の井口。
ビビるなよと自分に言い聞かせて投げるが、やはり意識してしまうせいか、ボールはド真ん中に入ってしまった。
(ナチュラルシュートは…体を狙っても当たらない)
もう一度自分に言い聞かせての2球目。
今度は思いっきり曽根の脇腹に当たってしまった。
慌てて謝る井口と大丈夫と話す曽根。
それを見ていたキャッチャーの萩原が
「あのさ。いっそのこと内角はちゃんとしたシュート投げたら?」
と声をかけるが
「1試合の中でそんなに何球もシュートを投げられるか」
と井口に返されて、
「そりゃそっか。左ききのナチュラルシュートの人が内角を投げようと思ったらバッターを目がけるしかないか」
と納得。
そんな様子を後ろから見ていた谷口は、井口が1年の頃はシュート回転しておらず、直そうと思ったらひたすら真上からボールをはじく訓練しかないと考えていた。
しかしキャッチャーとの二刀流をやっていたら直らない。
シュート回転になると本来持っていた球威も落とす。
それは井口のピッチャーとしての魅力を潰す事にも繋がる。
どうすればいいか悩んだ谷口は
「どうする? 井口…二刀流…」
と本人を呼んで直接聞くことにした。
井口はナチュラルシュートは必ずしもマイナスにはならないようが気がすると話し、コクガクインの助っ人が話していた、
「狙ってそこに強く投げたボールは打たれない。狙わないとこに行ってしまったボールは打たれる」
という言葉が真理だと思うのだと言う。
だからこそ狙って内角ギリギリにナチュラルシュートでストライクを取れるようになったら、これは武器になるはずだと。
それを聞いた谷口は少し悩んだものの、
「よし! 挑戦してみるか」
と井口の意志を尊重し、
「そのかわりかなりの練習が必要になってくるからな」
と最後の確認。
井口も
「やりとげてみせます」
と覚悟を決めた。
バッターを狙っての井口の練習台として1年生が駆り出される。
バッターとして立たされた牧野たち1年生は、次々にその体に井口の球を当てられていく。
井口の隣りで練習する近藤は、自分や井口だけではなくチーム全体が大学生から受けた実践的なアドバイスに従い、各々の課題に取り組んだ練習をしていることに、みんなが目の前の小さな目標に向かって実のある練習をしているような気になった。
コクガクインとの練習試合の日。
近藤の高めストレートを空振りした助っ人が
「すごい! 伸びてくる~~!」
「高めとわかっていて空振っちゃったよ!」
と声をあげる。
それに確かな手応えを感じる近藤と井口のバッテリー。
そして続くピッチャー井口。
打席にはコマザワ大野球部退部者だという新たな助っ人。
高校時代大阪大会の決勝まで行ったという左打者の新助っ人に
(左なら……)
と井口の第1球。
外角直球のボール球だと判断した新助っ人だが、ボールはナチュラルシュートして外角ギリギリに入るストライク。
「え? 今のってまさか狙って投げたの?」
と驚く新助っ人に対して、
「エヘ…すいません。一応…」
と返す井口。
想定外のレベルの高さに驚きを隠せない新助っ人。
井口はあらためてちゃんとキレのあるボールを投げ込めばバッターは見極めづらくカウントが取れることを確信。
(そして右バッターみたいな恐怖心がないから堂々と行ける!)
と感じていた。
ここで第38話が終了となります。
コクガクイン選手たちからのアドバイスによって思わぬ弱点が発覚した井口の二刀流問題。
悩む谷口にとって井口の決断と覚悟は、難しいとは思っても嬉しかったかもしれませんね。
ただ、新助っ人との対戦では左打者という事もあって狙った通りに投げ込めたけど、右打者相手にも特訓の成果が出るのか気になるところです。
体を張って練習台となった牧野たち1年生のためにも成果出て欲しいですw
一方の近藤はゴムヒモ特訓や走り込みから、着々と課題を克服している印象を受けました。
このまま近藤と井口が成長すれば投手陣は安心かなと思います。
気になるのはやはり打撃陣の方ですね。
そちらも大学生からのアドバイスを元にそれぞれが練習に取り組んでいるようなので、練習試合でどのような成果が見られるのか期待したいです。
・第34話「予期せぬ提案の巻」
・第35話「腐っても鯛の巻」
・第36話「衰えないスイングスピードの巻」
・第37話「ハートに火が点いた大学生の巻」
・第38話「二刀流の弊害の巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ
他のコメントでもありますが、谷口、倉橋、戸室、横井の抜けた穴がでかいんですよね。
特に打撃力、捕手力が一番影響がでかい。
一年生の近藤、牧野、2年生の久保あたりが成長できるかが鍵ですね。
各々が守備と打撃両方で活躍できる選手ばかりでしたからね……。
簡単に埋められる穴ではないんでしょうけど、そろそろ久保は出て来て欲しいなと思いますね。
墨二でクリーンナップ打ってたし、今の打撃陣考えると主力として活躍して欲しいなぁ。
牧野も将来見据えて早い段階から育成して欲しいですね~。
私もピッチャーはイガラシと松川と井口と近藤の4本で問題なしと思いますが、やはり打撃陣特にバッター谷口の試合の流れを無視して平気でHRを打つなどの強メンタルを持つバッターが今の墨谷高にはいないので・・
可能性としては天才イガラシにそのポジションにするのが高いですね。意外性の男として近藤もたまにはヒーローになりそうですが・・。
でも攻撃陣は去年に比べて低下しているので丸井、イガラシ、井口、近藤以外に強打者が最低でももう1人欲しいですね。
そうなんですよねぇ。
ピッチャーはこの練習試合で見えてきた感じですが、打撃の方は初戦で相手ピッチャーが疲れてから打ち始めた部分しか見えてないので、大学生のアドバイスを元にどれだけ力をつけたか見えないままですしね~……。
おっしゃるようにイガラシと、あとは丸井も思いがけないバッティングや走塁見せるので期待しつつ、それでもまだ足りない感じなんですよね。
もしかすると誰かここから伸びてくるのかなぁ。