第36話「衰えないスイングスピードの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


墨谷とコクガクインの練習試合は、6回表まで終わって5対0とコクガクインがリード。

6回裏コクガクインの攻撃。
イガラシの変化球に空振りする打者にコクガクインベンチから、
「もっとコンパクトに行こーぜ!」
との声が飛ぶ。
最初ストレート一本槍だったイガラシだが、途中から多彩な変化球を混ぜるピッチングへと変えたようで、
(次は何が来る?)
(カーブ? シュート? それとも落ちる球?)

と、それが打者を迷わせていた。
そして投じられたボールはどちらにも曲がらないストレート。
なんとか対応した打者だがセンターフライとなる。
惑わされながらあそこまで飛ばしたコクガクイン打者に、イガラシも井口も侮れない相手だと警戒心を緩めず、後続の打者も打ち取って3アウトチェンジ。
今野はイガラシがストレートから変化球を混ぜたピッチングに変えて以降、点が入らなくなったことに危機感を覚えていた。
コクガクイン選手は『硬式の本格的なヤツ』はブランクがあるせいで目が慣れていない。
ストレートなら『1・2の3』でドンと行けても変化球はついていけないのだと。

7回表。
打席には島田。
陽が落ちた事で完封のまま日没コールドも見えてきた状況。
(好球必打!)
島田は初球から打ちにいくがファール。
ここにきても振りの勢いが変わらない墨谷に対して、疲れが見え始めたコクガクインのピッチャー。
2ストライクに追い込むと、
(疲れてきたしな…。3球で終わりにしたい)
と変化球をストライクゾーンへ投げてくる。
それを見極めた島田は打ちに出る。
打球は1・2塁間を抜けてライト前ヒットとなった。
続く久保もまた初球から打ちに出てバックネットへのファール。
(これもま後ろに飛ぶファール……)
(全体的にタイミングが合ってきたな……高校生)

息の粗さが目立つコクガクインピッチャー。そして、
(それもあるがとにかく振りのスピードが衰えない)
と考えるキャッチャー。
2球目を久保がヒッティング。
打球は三・遊間を抜けて、ノーアウトランナー1・2塁。
続く那須もピッチャーの股間を抜けるセンター前への打球を放ち、ノーアウト満塁。

ここで打順は1番に戻って丸井。
コクガクインバッテリーはタイミングを狂わせるためにチェンジアップを投げるが丸井がこれを打ち返す。
が、打球はピッチャー真正面へと飛ぶピッチャーライナーとなった。
打球の強さにピッチャーの左手が痺れる。
1アウト満塁となり打席には半田。
(このかわいい2番さんは大丈夫だろ)
舐めてかかるピッチャーだが、半田も初球から打ち返す。
今度もピッチャー真正面ながら打球の速さにグラブで弾いてしまい、ピッチャー強襲ヒットとなった。
これで5対1となり、なおも1アウト満塁。
続く3番井口の打球はセンター正面へのライナーかと思われたが打球が途中から伸びてエンタイトルツーベースとなり5対3。
4番イガラシの打球もライトフライかと思われたところが予想外に伸びてライトオーバーとなり、墨谷はついに5対5の同点に追いつく。

「はははタンマタンマ」
すると今野が慌てた様子で谷口の元へと駆けてくる。
「谷口! そろそろボールも見えづらくなったし今日はここまでにしねーか!」
その申し出に驚く谷口だが、
「ウチの奴らいつも草野球で7回制だからここら辺が限界なんだよ」
と今野は事実上の降参を告げた。
コクガクインのピッチャーも
「コッチが疲れてきたってのもあるが…君達の打球強くて……そして伸びる!」
「いつもどんな練習してんのー!? すごいねー!」

と称賛の声をあげる。
そして谷口は
(あれ…筋トレが効いてきたか?)
とこれまでの成果を実感するのだった。

ここで第36話が終了となります。

感想

ここにきて体力の差が出始めた形でしょうか。
逆に言うとコクガクイン側に疲れが出始めるまで、打線は手も足も出なかった状態だったんですね。
作戦を立てた上で打てなかったのか、特に策なしに正面からぶつかっての結果なのか。
一方でイガラシが6回までコクガクイン打線をストレートのみで試した5点に抑えたという点は収穫かな。

今野が出てきて練習試合が終わりそうな雰囲気ですが、次回予告に
「おれ達だって負けられねえ! 『ハートに火が点いた大学生』の巻」
とあるので、このまま9回まで続行するのか。
それとも後日再試合を約束してこの日は終わるのか。

関連リンク

・第32話「松川の併走者の巻」
・第33話「たどり着いたらいつも雨降りの巻」
・第34話「予期せぬ提案の巻」
・第35話「腐っても鯛の巻」
・第36話「衰えないスイングスピードの巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ

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4 Thoughts on “「キャプテン2」第36話感想

  1. ごんた on 2022年4月21日 at 6:24 PM said:

     五十嵐ナイスピッチ。相手が多少ブランクありでも昨年より成長が伺えるいい内容だね。全国でも通用するかな?できれば近藤の剛速球がどこまで通用したかも見たかったけど、それは次回以降かな?
     打撃に関しては後半は相手が疲れてたから打てたものの前半は・・・。これじゃあ去年の谷原の村井を相手にしたのと同じ展開だね。打撃練習ではマシンがないため、近藤が少しマウンドの前から投げて速球に対応できるようにするかな。谷口の監督としての腕の見せ所だね。
     相手が本来の調子ではないのでなんとも言えませんが、少しは墨谷のレベルが見えてきたかな。去年敗れた横川には負けないでしょう。まあ順当にベスト8当たりまではコールドで勝ち進み、準決勝あたりで強豪校に苦戦かな。どこが強豪なのかわかりませんが。

    • 投手に関しては近藤や松川の球もどれくらい通用するか見てみたかったなぁと思いました。
      でも長いイニング投げるのをわかっていたからこそ、イガラシも色々試せたでしょうし今回はこれで良かったのかも?

      打撃はやっぱり気になりますよねぇ……。
      今回の練習試合をもとに谷口がどんな対策を立てるか楽しみです!

  2. ゅんゅん on 2022年4月20日 at 6:08 PM said:

    昔のキャプテンでも、青葉との対決の助っ人にきた運動部メンバーが値をあげましたが、野球部に負けるなとよりいっそう練習を頑張る展開になりましたね。
    大学生たちもそうなるかな?
    そういう原作オマージュを大穴予想します(笑)

    • 谷口の墨二キャプテン時代にありましたね~!

      コクガクイン大選手の反応見てるとそんな感じで自分達も高校生に負けていられないって発奮しそうな雰囲気ですし体力つけて再戦決定かなぁ。
      再戦では今回疲れが出るまで打てなかったピッチャーをどう打つか対策も立てそうですね~。

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