第16話「気持ちいいキャッチボールの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
予備校での勉強が終わって松下と帰ろうとする谷口。
そんな二人を見た牧野リカと梅原サチ子が笑って教室を出て行く。
それに気付いた松下は帰り道、
「アイツらおれ達に気があるんじゃねぇのか?」
なんて言うが、谷口は
「はぁ? な～に言ってんだよ!」
とあっさり。
二人が通う予備校の隣りには松下いわく、
「ツッパリ専門の予備校か?」
と思うようなガラの悪い予備校生が多い小学館予備校があるらしい。
この日は予備校が早く終わったということで、二人で喫茶店へ向かうことにする。
一方、谷口たちより先に出たリカとサチ子は、喫茶店でその小学館予備校に通う男二人と大笑いしながら谷口の事を話していた。
リカがいつも谷口の方ばっかり見ているから気があるのではないかというサチ子に、丸ボーズが珍しいだけだと笑って否定するリカ。
坊主頭にツメ襟姿という高校球児そのままな容姿、そして予備校での成績の悪さを笑うリカだが、目の前の男二人もリカたちとは元々顔見知りらしく野球部だったらしい。
「それはそーとその谷口クン、どこの高校だったの?」
と男に聞かれたリカとサチ子が確か墨谷高校だと答える。
「墨谷高校の谷口クン?」
「どっかで聞いたことなかったっけ?」
途端に男二人の表情から笑みが消える。
そこへ喫茶店へやって来た谷口と松下が、店の中にいるリカたちの姿に気付き、この店はやめようとガラス越しに隠れるように逃げようとするが、
「あ! 噂をすればタニグチ!」
とサチ子に気付かれてしまい、
「バイバ～イ♡」
とリカからも挨拶をされて、同じように挨拶を返して谷口たちは去っていく。
そして再び男たちに、
「ね。本当にボーズに学ランだったでしょ」
と向き直る女子二人だが、実際に谷口を見た男たちの表情は呆然。
「す、墨高のタニグチくんて…」
「ひょっとしてあの谷口クン?」
と男たちは、谷口がサイクル安打や8打席連続安打して、新聞とかTVに取り上げられまくった話をするが、リカとサチ子にはピンこない様子なのだった。
墨高グラウンド。
片瀬相手にフリーバッティングを行うイガラシ。
センター前へ連打する姿を見た牧野と曽根が、
「中学時代とは違ってイガラシさん…今はセンター前に徹してるんだな……」
「それが”硬式”ってことか…」
と呟く。
「中学時代はあれだけ大きいのを狙っていた人なのに…」
近藤がそう言うと、今度はセンターオーバーの大きな打球を見て少し安心。
続いて打席には井口が入る。
こちらはライト方向への大きな打球を連発。
「飛距離はイガラシさん以上や」
という近藤の感想。
次は松川が打席へ。
その松川はさすが3年生だけあって井口以上の飛距離が出ているという。
「おれがどーかしたって? 近藤」
そこへ井口が歩み寄って来る。
「あ、井口はん」
「井口…はん!?」
「いや、井口さん!」
呼び方が気に入らなかったらしい井口に睨まれて慌てて訂正する近藤。
キャッチボールの相手をして欲しいと頼まれて二人で開始する。
「谷口さんとの遠投…緊張したか?」
「中学の時戦ったオマエが後輩になろうとはな…」
「オマエの投げてたボール…よく覚えているぜ」
そう語りかける井口に近藤も
「ワ、ワイも憶えてます。井口はんのボール」
と返すが、またも「はん」を指摘されて慌てて訂正。
（ここは高校の野球部やった…）
と気を引き締める。
そして二人のキャッチボールが強いボールへと変わっていく。
（すごい! 中学の時もすごかったが、硬球になると迫力が3倍になる）
と実感する近藤。
（久しぶりに気持ちいいキャッチボールだ。コイツ夏までには絶対出てくるな）
と思う井口。
そうしてキャッチボールを終えると井口はそのボールを誉めつつも、
「ただな……おれはオマエの弱点を知っている」
「これを克服できねぇとな」
と言う。
それが何なのか聞こうとしたところ、カンという気持ちのいいバッティング音が響き渡る。
打席には谷口が入っていた。
外野の頭を超える打球を連発する谷口に、ナインも現役時代より飛距離が伸びていると話す。
谷口は大学生になったらプレーヤーに戻ることも考えているらしく、バッティング練習の最後にちょっとだけ自ら打つらしい。
「悪いな丸井。さぁ守備練習だ」
バッティングを終えてベンチに戻って来た谷口、
「谷口さんすごいです。ちょっと練習したらすぐ現役の時の勘が戻りましたね」
と丸井が話す。
飛距離もだが肩も良くなった気がすると。
まだ成長期が続いているかなと冗談交じりに話す谷口だが、
「マジメな話をすると、おれ現役の時から3キロ太った」
のだと言う。
打球も投げるボールもウエイトがちょっとだけ乗ったのかもなと。
それぞれが守備位置について守備練習が開始。
谷口がノックをする中、外野でその様子を見守る半田は、
（谷口さん頼みます）
（このチームをひとつにまとめて下さい）
と思うのだった。
こうして第16話が終了となります。
高校野球やっていたらやっぱり谷口は有名人なんですね。
今回男たちから谷口の話を聞いたリカとサチ子はピンとは来なかったみたいですが、次回から少し見る目が変わったりするのかな？
今回は近藤と井口のキャッチボールがなんとも新鮮な回でした。
井口の台詞じゃないですけど、この二人が同じチームになるっていうのも考えてみれば凄いことだなぁとあらためて思っちゃいました。
「井口はん」
の呼び方に対する井口の反応がなんとなく以前の丸井を思い出しておかしかったですが、それでも二人ともやっぱり成長したなと思うやり取りでしたね。
あとは井口のいう近藤の弱点が何なのか気になるところ。
そしてやはり最後の半田の台詞が印象的でした。
まだまだチーム全体の状況は見えてきませんが、副キャプテンの半田が危機感を持っているのはかなりやばい状況なのかなって気がします。
丸井の表情も相変わらずいつもの勢いが感じられませんし……。
色々気になることが多いですね～。
・第12話「相手を尊敬しつつ踏みつけろの巻」
・第13話「リスペクトの巻」
・第14話「予備校生なのに二足のワラジの巻」
・第15話「暴落した墨谷株の巻」
・第16話「気持ちいいキャッチボールの巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
井口と近藤が親しい距離で絡んだらどうなるか。
これを妄想していた方も多い方は思います。
個人的にキャプテンが復活して良かった点の一つです。
対戦こそあれ、この2人の会話はなかったですもんね。
どちらも当初の性格には難があって我が強いタイプだったので、そんな2人が今こうして特訓している姿を見ると嬉しくなってきます。
でもバッテリーとして試合を重ねていくと、どこかで意見が合わずに喧嘩したりするのかなｗ
近藤って墨谷の大物とキャッチボール２回も場面ありましたね。
谷口、井口となって今度は松川や五十嵐なんて事にならないですよねー(笑)
今後の場面は予想として、聖陵のモーちゃん、催眠術使う選手は下級生、谷原の野田も下級生、東実の佐野も下級生という事で再び現れるのでしょうねー。
投手は松川、イガラシ、井口、近藤といった四人で回していきそうな気がします。
今の近藤の球をイガラシがどう評価するか興味ありますｗ
最年長投手の松川の感想も見てみたいですし。
各校個性的な面々が残っているので彼らとの対決は避けられないでしょうね～。
谷原の野田はあそこから急成長というイメージはわかないけど、チーム自体の地力が違うからやはり勝ち上がってくるのかなぁ。
投手はおっしゃる四人体制でいきそうですね～。
谷口が抜けた代わりに近藤が入る形だけど、ここで井口のいう近藤の弱点なんかも課題になってきそう……。
井口が知っている近藤の弱点・・・
先のコメントにあった受けれるキャッチャーがいないか、ストレートしか投げれない(カーブを投げれることを知らない)こととも思えるけど、自分が思ったのは中学時代の対戦で「墨谷にもウチ(江田川中)と同じなやつがいる」と見抜かれた守備の下手さですかね？
キャプテン1での中学時代のプレーを思い出す限り、個人的に思った近藤の弱点は鈍足・派手にこだわり外野がダサいという無神経なことを言ってしまったり、サインを見逃すなど個人プレーに走る自己満足で空気を読めないメンタル・1．2年時に見せた守備の下手さと主に3つですね
キャプテン2での夏の大会ではチームを成長させるということで、言葉で当たらず実力でJOYのスタイルを変えるように徹したり、1.2年時みたいに完投・完封にこだわったりせず、JOYを成長させるために心中する覚悟でマウンドを託したりするなどメンタルは改善された感じでしたが、外野守備をイガラシ引退後疎かにしてたなら、1年以上のブランクがあります。
イガラシ時代の江田川戦は言うに及ばず、全国大会決勝では好返球したりしたけど、準々決勝の北戸中戦でもエラーはないものの危ない守備、キャプテンとなった中学3年のときも投手以外した描写がないし、受験勉強で守備の練習をそこまでしてないことを考えると不安です。
同じ下手だった半田がフォローして丸井を巻き込んでチームをひとつになっていってくれるかな・・・？
墨二キャプテン時代は近藤の守備関連について描かれていなかったですね～。
精神的な部分での成長や投手としての能力上昇はあっても、守備練習に力を入れていた描写はないし、
かと言って並みの練習であの守備が上達するとおも思えませんから、そこを突かれたら……って気はします。
今の近藤なら指摘されたら素直に守備練習に徹しそうですけど……。
正直谷口時代のほうが戦力が上だったので、甲子園に行って欲しかったですが・・キャッチャーは倉橋の穴は本当に大きく誰が埋めるのか？そしてピッチャーとしての戦力は近藤が何とか夏まで1年時井口のようになりそうですが・・打力がですね‥谷口と倉橋のような強打者が・・いない。井口やイガラシも成長はしていると思いますが、まだまだ谷口らのレベルではない・・。
墨谷二中の丸井編は青葉に勝ちながら全国大会棄権があったので墨谷高の丸井キャプテンで飛躍して欲しいですが・・。
谷口時代以上にチームワークが良くないと勝ち進めないので、早く丸井と他のメンバーのギクシャクが解消して欲しいですし、谷口時代ベンチにいた新キャラが出てもいいと思います。
あと丸井編の決勝戦は個人的には東実高で佐野とやって欲しいです。谷口時代には丸井の暴走で採った虎の子の1点で勝ったので。佐野なら丸井やイガラシとも因縁があるので。
キャッチャーと打撃面は大きな課題ですよねぇ……。
谷口と倉橋二人ともにアベレージと一発両方狙える打線の軸でしたから、一気に抜けてしまったのは痛いだろうなと思います。
こうしてみると今の墨高打線の軸って誰になるのかなぁ。
そのあたりも含めてチーム一丸になることが最初の課題でしょうか。
東実入ってからの佐野からはほぼ打ててないですからね～。
やっぱりライバルとしてもっとも印象的な相手でもあるし、丸井編でも大きな壁として立ちはだかって欲しいなと思います。
井口が近藤の関西弁を訂正させ、近藤も素直に直す場面は丸井に協調などを仕込まれた2人の成長を感じますね。
「教育係の井口さん」は意外でした。
相変わらず自分だけ予備校に制服で登下校する谷口ですが、「遊びにきてるんじゃない」という彼なりの意識の表れだと思いました。その真面目さが長所でもあり悪く言えば堅物なのですが…
丸井が勢いに頼らない姿勢に好印象を持っていますが、半田も彼なりに感じるところがあるかもしれませんね
同じく「教育係の井口さん」は見ていて新鮮だしちょっと笑えましたｗ
井口とそれにきっちり合わせる近藤二人の成長が見えた気がしましたね～。
制服での予備校通いは確かに谷口らしいそういう意識がありそうな気はしますね。
ほんと良くも悪くもって感じですけど、そういう部分も含めて谷口の強さなんだろうなぁ。
半田の思いが今回示されたことで次回からチームとしての問題も徐々に語られていくのかなという気がします。
そちらの展開も気になりますね。
絵を見たらやっぱりちばあきおさんのデビュー作のリカちゃんですね。画風がお兄さんのちばてつやさんに似てますよね。
近藤の弱点って何でしょうね？近藤の弱点というよりも、この近藤の球を受け切って、リード出来るキャッチャーがいないってことかな？イガラシは全ポジション出来るけど、やはり内野でしょうし、牧野はまだ無理だし。同じ中学1年の頃から豪球投手として注目されて、対戦した経験もある井口が自らキャッチャーに名乗り出るんでしょうか？
それにしても、井口は1年生の時は近藤よりも酷かったですよね。丸井の名前もすぐに出てこなかったし（笑）。
最後の半田の言葉がとても気になりますが、どんなチームが出来上がるのか楽しみですね。
やはりおっしゃってた通り、そちらの作品からの登場でしょうか？
キャッチャー問題はその流れありそうですねぇ。
井口自身も過去に似た体験してそうですし、近藤の球を直接受けたことで自らキャッチャーとして名乗り出るっていうのはありそう……。
そういえば丸井と井口の墨高での対面て名前すら出なかったんでしたね～。
今になると懐かしいｗ
「セカンの谷口さん」とか言ってましたもんね（笑）。
もう一つ弱点があるとしたら硬球に慣れてないってことかなぁ？井口も丸井に特訓してもらいましたしね。
案外、井口と近藤っていいコンビかも。丸井に目を付けられてる点も共通してるしw
そうそう！
結局誰だったか思い出せずにイガラシに聞いて丸井に怒られていましたｗ
そういえば井口も硬球に慣れるまでに時間かかりましたよねぇ。
丸井が色々あって今はあまり強く言わない分、井口が近藤を導いていくのかなと思わされる回でした。
色々な部分で共通点ありますしねｗ