ラブコメディ漫画「それでも歩は寄せてくる」第1巻の感想です。
今作は『からかい上手の高木さん』の作者として有名な山本崇一朗氏の漫画。
高校の将棋部(人数不足で正式には部ではない)に所属する
1年生田中歩
2年生八乙女うるし
のやり取りが中心の物語で、題材である将棋の話は各話ラストページに掲載される棋譜くらい。
将棋漫画ではなくあくまでもラブコメディである。
各話8ページという短編で展開していくので気軽に読める点はありがたい。
将棋が強いうるしに対してスポーツは万能だが将棋はまだまだ素人な歩。
そもそも剣道では
「不動の田中」
と異名がつくほど強くて有名な歩が将棋部に入部した理由はうるしに惚れたからで、
「将棋でうるしに勝って告白する」
という目標を掲げ、日々部活動でうるしと将棋を指すという内容である。
歩の言動から彼が自分に惚れている事を察しているうるしだが、それを追求しても歩は絶対に認めない。
そのくせ
「かわいい」
「きれい」
「いい匂いする」
と直球で褒めまくる歩に、うるしの方がペースを崩されるというのがお決まりのパターン。
うるしもやり返そうとするのだが大抵返り討ちに遭う。
読者としてはそんなうるしのリアクションも楽しみのひとつ。
一方でこれらの台詞を真顔で言うあたり余裕を感じさせる歩なのだが、実は何度かその場の雰囲気で告白しそうになるのを必死に抑えていたりするのも面白い。
うるしにベタ惚れなくせに、部室へ入るなり指でと金の「と」を作って元気に挨拶するうるしに対して、
「なんですか。そのアホみたいなやつは」
など、真顔できついことも平然と言ってしまう。
それがまた面白かったりする。
将棋を題材にはしているけど、将棋部分よりもラブコメディがメイン。
私も将棋は友達と指したりするが全然勝てないというド素人ほどの知識。
それでもこの漫画は楽しめたので、将棋知らない人でも全然問題はないと思います。
歩の言動とうるしの反応を見てニヤニヤする。
ラブコメディだけど読んでいて疲れない。
そんな漫画ですね。
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