第1話「レガシーを作れ!の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


夜。
自室で何か悩んでる様子の近藤に部屋やって来たパパが声をかける。
近藤が悩んでいた原因は今度行う合宿スケジュールの件だった。
本当は普通の登校日の合宿なんて学校は許してくれなかったところ、牧野が校長に直談判して通ってしまったのだという。
今の練習量では夏の大会に勝てないと主張する牧野は、校長からの3日間だけという提案を少なすぎると跳ね返し1週間の合宿を認めさせたらしい。
そしてそのスケジュールを提出しろと言われたようで、2~3日中に考えておくよう頼まれたのだとか。
計画を丸投げされた近藤はちょっと不満げながらも、自分の考えたスケジュールをパパに見てもらう。
だが、パパは
「でもこのスケジュール…………ちょっと通らんのやないか?」
と指摘。

近藤の考えた合宿スケジュールの1日は以下のとおり。
午前4時~午前6時:朝練(ランニング、ダッシュ)
午前6時~午前7時:朝メシ
午前7時~午前9時:朝練(アップ)
午前9時~午後4時:授業
午後4時~午後8時:部活(バッティング、ノック、ベースランニング)
午後8時~午後9時:晩メシ
午後9時~午後10時:ウェイトトレーニング
午後10時~午後11時:風呂
午後11時~午前4時:睡眠

パパは睡眠時間が5時間しかなく、また宿題や勉強をする時間も取れていないとし、これでは学校側が通してくれないだろうと言う。
そうは言われたものの近藤は近藤で、牧野の
「合宿をするメリットは登下校の時間を省けて授業以外は練習漬けにできることだ!」
「朝と夜にどれだけ練習をつめ込めるかだ!」

という言葉もあり、相当悩んでいる様子。
「アイツが自分で考えりゃええのになァ」
と頭を抱える近藤に、パパが言いにくい様子でママから話があると切り出す。
同時に母親が家庭教師を連れて部屋へと入って来る。
なんと今日からいきなり近藤に家庭教師を付けることにしたのだという。
当然そんな話は聞いていなかったので驚く近藤。
ママの隣りにはワセダ大学の英文科2年生だという相木の姿。
「今年は受験だってあるんですからね」
「今日からは文武両道でお願いね」

そう言うとあとは相木に任せて両親は部屋を出て行く。
戸惑う近藤をよそに相木は英語の勉強を開始。
(合宿のスケジュール考えてる方が楽やった)

翌日。
「おい近藤!」
「なんだよ!? この甘っちょろいスケジュールは!」

教室内に牧野の怒声が響き渡る。
パパに指摘された睡眠時間を午後10時~午前5時までの7時間睡眠へと変更。
さらに学習時間も2時間設けたスケジュールに納得いかない様子の牧野だが、そうしないと学校が通してくれないというパパの言葉をそのまま口にする近藤に言い返せない。
そもそも去年、イガラシキャプテン時代に1日10時間の特訓が問題となって大会出場を辞退した事件が尾を引いているとし、このスケジュールでも1日合計5時間も勉強するのだという近藤の説得に牧野も渋々承知する。
合宿メンバーは14名で、他の部員は通常登校。
場所はいつもの講堂を使い、ベンチ入りメンバーを野球漬けにして実力の底上げを図る事となった。

合宿初日。
荷物を抱えて学校へ向かおうとする近藤とそれを見送る両親。
パパは
「もう一回言っとくがな」
「自分が卒業したあとどのようなチームを残すか!?」
「それによってキャプテンの価値がはかられるんやからな」

と、近藤がキャプテンになった時に伝えた言葉をもう一度伝える。
そしてママからは相木には合宿先にも行ってもらうとのお言葉が……。
こうして近藤キャプテン率いる墨谷二中の強化合宿が開始。
放課後のグラウンドに牧野の張り切る声が響く。
「まったくどっちがキャプテンだかわからへんな」
ぼやく近藤だが、牧野に命じられて150球全力のピッチング練習を開始。
その様子を金網越しに見つめていた相木に気付き、
「あ」
「相木のお兄さん」

と声をかける近藤。
「さすが墨二のエース。すごいタマ投げるね」
と相木も近藤の球を絶賛する。

そして夜のお勉強タイム。
講堂の中、みんなとは少し離れた場所に座り、相木に勉強を見てもらう近藤。
すると
「茂一くん。君のお父さんはいい事を言うね」
と相木が声をかける。
「『自分が引退したあとどんな遺産を後輩達に残すか?』」
「お父さんの君に対する信頼は厚いのさ」
「『遺産』……英語で言うと?」

近藤が答えに詰まって辞書で調べていると、『レガシー』だと相木が教える。
そして練習中近藤の動きを見ていた相木には、近藤が後輩達の面倒をよく見ていたという印象らしい。
父親の言いつけを守ってエライと褒める一方、練習時間が無駄に長すぎやしないかと話す相木。
例えば朝練はランニングとアップで2時間も使い、ボールをさわる時間が少ない。
夕方の練習は全体練習が長すぎるせいで、選手個々にボールが回ってくる時間が短くなっている。
「野球部なんだからさ。ボールをさわる練習を多くしていた方が楽しいしやる気も上がるだろ」
という。
人間は『モチベーション』を上げて楽しく練習すると効果が上がるとし、練習時間が短く且つ実践的な練習が多ければ『楽しい』のだと語る相木に昔野球部だったのかと尋ねる近藤。
相木は自分が墨高のサッカー部出身だと答え、今話したのはサッカー部の感覚なのだと話す。

「墨高は丸井さんとイガラシさんが行ったとこ…」
その脳裏には入試で落ちて
「難しかったんだよ~」
と泣く丸井の姿。
「その墨高のサッカー部に『伝説のキャプテン』が入ってきた!」
「君も知っているとは思うが……墨谷二中を最初に全国優勝に導いた谷口さ」

聞いた事がある名前に思わず声をあげる近藤。
サッカー部に入部して来た谷口は利き手の指が曲がったままで野球ができず、仕方なくサッカー部に入ったのだと説明する相木。
そしてスポーツ選手がやりすぎでケガをしてしまうのは最も楽しくないことだとし、今の近藤達の長時間練習はケガ人を輩出するリスクがある。
もっと短くした方がいいと厳しい目で話すのだった。

という場面で第1話が終了となります。

感想

いよいよ始まりました「キャプテン2」!!
近藤と牧野の
「どっちがキャプテンかわからない」
という、近藤がキャプテン就任時から幾度となく見てきたやり取りメインといった感じの第1話でしたが、相木の登場は意外でした。
「『墨高からワセダ』って行っちゃうんですねェ!」
と驚く近藤に、自分の代では自分1人だったと話す相木さん。
頭いいんですね~。
そんな相木に練習量を指摘された近藤キャプテンはどういう判断をするのでしょうか。

最後に墨高落ちて泣いている丸井の絵は思わず笑ってしまいました。
近藤の脳裏に浮かんだって事は近藤の前でも泣いたってことかなw

関連リンク

・第1話「レガシーを作れ!の巻」
・第2話「コンセントレーションの巻」
・第3話「丁寧か?雑か?の巻」
・第4話「親父と息子の巻」
・第5話「強打者・近藤!の巻」
「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ

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12 Thoughts on “「キャプテン2」第1話感想

  1.  大学編も見てみたい。。。
    4年谷口、3年丸井、2年五十嵐、1年近藤。。。。。。。。。。

  2. ベレーナ on 2019年5月17日 at 8:34 PM said:

    まさかの相木キャプテン(しかもアニメでは大活躍なさってる神谷浩史さんがcvだったという…)!!

    野球がやりたい自分をごまかそうとした谷口に「自分が一番大事にしてるものに‘’なんか‘’なんて言うなッッ!!」と喝を入れたシーンはかっこよかったです

    • コメントありがとうございます!

      アニメ版の名シーンですね~。
      自分で野球をプレーする事を諦めていた谷口にとって、墨高に入って相木と出会えたのはとても大きかったと思います。
      谷口は墨谷二中時代も墨高時代も先輩に恵まれてるなぁ。

  3. けん on 2019年5月15日 at 4:44 AM said:

    どうしても読みたくて、わざわざ旭川まで行って買ってきました!
    茂一ぼっちゃんの部屋はカラーで見ると当時の子供の頃としては夢のような部屋ですねぇ。ステレオに望遠鏡に地球儀にラジカセにカメラにベッド。近藤君がカメラが趣味なんですかね?似合わないなぁ(笑)。近藤パパが部屋に入ってくるシーンはコピーだと思いますが、今改めて読むと新しい発見があって面白かったです。
    壁のポスターも野球にスーパーカーにピンクレディですからね。僕らも当時は夢中になったもんですよね。
    相木さんが近藤の家庭教師と知ったら谷口も驚くだろうなぁ。そういう場面も描いてほしいなって思いますね。
    今後どういう展開になるか楽しみです^_^

    • お疲れ様です>< 私も近くのコンビニで一度グランドジャンプが入荷されなかった事があり、それ以降は電子書籍での購入に変えました……。 おっしゃるとおり、近藤の部屋って当時の子供からしたら羨ましい限りに揃った部屋なんですよね~。 さすが社長の息子って感じでしょうかw そしてやっぱり第一話から意表を突いた相木の登場で今後の展開をあれこれ想像を膨らませる楽しみができたのも大きいです!

  4. まいち on 2019年5月4日 at 7:26 PM said:

    墨谷二中の名物夏合宿、近藤キャプテンはどこまでやれるのか
    親やチームメイトに意見をいわれブツブツいいながら
    みんなからいい加減・頭悪いと言われながらも
    意外と意見をまとめて、最終的にはこういう方向でやろうという方針をだし
    歴代のキャプテンの根性論で脱落者続出の少数精鋭主義からの脱却
    これこれ「近藤キャプテン」はこれだよ!と思いました

    チーム自体は、正直「イガラシ」時代よりは未完成でしょうが
    一つ年下で「井川」とやりあえる墨二の歴代最高の投手ですし
    中三でさらに成長しているのも間違いないので全国までは行ってほしいですね
    そして期待したいのはさりげに一番テンションが上がった家庭教師!
    30年間何度かキャプテン・プレイボールのその後を妄想したことがありましたが
    近藤の墨高入学は難しいだろうなと思い込んでました、さすがです
    墨高入学の目も出てきたのは長期化した際のプレイボール2の布石かもしれないし
    「イガラシジュニア時代」もちょっとは興味あるけど
    ともあれ「墨高の谷口時代」「墨二の近藤時代」を描き切ってほしいです

    • 近藤は1年生の時から青葉相手に投げていましたし実力は確かなんですよねぇ。
      そこへ年上で影響を与えてくれそうな存在が登場し、またその人が相木だというのがなんとも嬉しいところです。
      もしかしたらまいちさんがおっしゃるように連載長期化を視野に入れての布石なのかな~とも期待しちゃいますね~。

  5. ついに始まりましたねー!
    でも残念ながら私の住んでる北海道の田舎の本屋には売ってなくてまだ読めてません。こちらのサイトで楽しませていただきますね^_^
    相木さんが登場とはなかなか粋なことをやりますねー。読みながら相木さんの名前が出た時にすぐにサッカー部の相木さんだとわかりました。
    近藤君と谷口君はこれまであまり接点なかったですよね。墨高と墨二の練習試合とか描いてほしいです。アニメではありましたけどね。
    次の更新も楽しみにしてます!

    • 待ちに待ったって気分です!
      上手くまとめきれていませんが読んでいただけて嬉しいです^^

      まさか相木の再登場が「キャプテン2」で来るとは全く予想していなかったので驚きましたw
      漫画では近藤は谷口の事は名前くらいしか知らないはずだから、今後ここから何らかの繋がりができたらなんて考えると楽しみですね~。

  6. チープ on 2019年4月26日 at 9:37 PM said:

    コージィさんの描く近藤のママってこんな人なんだ。丸井の時の青葉との試合前のシーンを思い出して笑いました。でも近藤、他人の言う事よく聞きますね。一番成長したキャラに思います。富戸中と再戦してほしいな。

    • 近藤のママが喋るシーンは初めて見たので新鮮でしたw
      言われてみると丸井キャプテン時代の決勝戦前のあのお弁当はこのママが作ってくれたものなんですね~。
      そういう事を思い出しながら読むとさらに懐かしい気分になります。

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