第43話「もうひとつの秘密兵器の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


イガラシのあと継いだ松川が後続を抑えてスリーアウトチェンジ。
なんとか6回表を2対2の同点で終えた墨谷だが、
谷口はイガラシの交代時期を誤った事を内心悔いていた。
そんな谷口に倉橋が声をかける。
「パーフェクトをやっているピッチャーは誰も代えられんよ」
「悔やむな。切り替えろ」

さらに倉橋はベンチで俯き難しい表情をしていたイガラシにも声をかける。

6回裏。
守備へつく聖陵はキャプテン刈谷が
「さあそれじゃ……もうひとつの秘密兵器……行くぞ」
とナインに告げる。
そして墨谷ナインが目にしたのは、プロテクターを付ける広瀬と、本来ファーストを守るはずのモウちゃんがマウンドに立つ姿だった。
聖陵はキャッチャーだった刈谷がセカンドへ、ピッチャーだった木戸がファーストへと入る。
思いがけない状況に戸惑いを隠せない谷口たちだが、投球練習で投げたモウちゃんの豪速球にさらにびっくり。
「こりゃ秘密兵器だ。井口のタマより威力がありそうだぞ」
鈴木が思わず口にした言葉に反応する井口。

マウンド上では
「練習試合では何回か投げているが公式戦ではこの試合が初めてのピッチャー」
となるモウちゃんに6回と7回を頼むと告げる刈谷。
墨谷と聖陵の実力は拮抗しており、延長に備えて中盤は木戸を温存したいという狙いもあるらしい。
そしてこのピッチャーモウちゃんを生かすのはモウちゃん専用キャッチャーである広瀬だった。
広瀬はモウちゃんにどんな暗示をかけるか考えたが、追い込まれるほどにバカ力を発揮するモウちゃんには、この場面はちょっとだけプレッシャーをかければ良いと考え、
「責任重大だぞ」
「モウちゃんが失敗したら3年生達の高校野球が終わってしまう」
「下手を打ったら代わりに引っ込んだ荒井さんや小谷さんにリンチにあうぞ」

と、ただでさえ不安げな様子のモウちゃんをさらに追い込む。

6回裏、墨谷の攻撃は6番井口から。
(リンチになんてあいたくない)
怯えるモウちゃんに広瀬は真ん中のストレートを指示。
そもそもモウちゃんにはストレートしかなかった。
対する井口は
(おれのボールより勢いがあるだと?)
(そこまで凄いモンじゃないだろ!)

と迎え撃つも、想像以上のスピードに振り遅れてバックネットへのファールボール。
さらにその衝撃で手がしびれる。
(確かに……凄いボールだ……)
2球目の真ん中ストレートもなんとか打ち返してファール。
その後、3球目4球目5球目とはずれてカウントは2-3。
しかし、これも広瀬にとっては計算のうちだったようで、モウちゃんのいい所はド真ん中に要求しておけばいい具合にちらばってくれる所だという。
逆に言えば、真ん中にミットを置いておけば絶対真ん中には来ない。
細かい事を考えないでボールの勢いを出すことのみに集中させる。
短いイニングスだけならこれが一番だと考えていた。
そして6球目を打ち返した井口の打球はボテボテのピッチャーゴロとなり1アウト。

その後、7番島田はセカンドゴロ。
8番戸室もファーストゴロへと打ち取られて6回裏墨谷の攻撃は3者凡退に終わる。
予想外のバッテリー相手に3者凡退に終わってしまい声が出ない墨谷と、対照的に試合の流れが自軍にあると確信する聖陵キャプテンの刈谷。
「やったぜモウちゃんナイピッチ!」
叫ぶ広瀬だが、モウちゃんの頭の中は
(リンチにはあいたくない!)
という思いでいっぱいだった。

という場面で第43話が終了となります。

感想

コメントでもいただいていた通り、秘密兵器はモウちゃんと広瀬のバッテリーでしたね~。
ストレートしか投げられないけど井口すらも驚くほどの豪速球!
広瀬の暗示ナシで公式戦デビューをこれだけ投げるなんてモウちゃんすごいですw

次号予告には
「絶好調のモウちゃん! キャプテン刈谷はモウちゃんに賭ける!」
とあります。
あまりにすごいモウちゃんの投球に今度は刈谷が……っていう展開もあるんでしょうか。

この流れを墨谷がどう断ち切るのかも楽しみなところです。

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