第18話「井口の成長の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


谷口家。
浪国と師岡とのダブルヘッダーを終えた谷口が帰宅。
練習試合の結果を聞きたくてうずうずする父ちゃんだが、谷口は微妙な表情で向かいに座る。
そして、浪国とは7対7の引き分けだったこと。
さらに師岡には勝利したことを報告。
父ちゃん大声で驚くが、谷口の表情には戸惑いの色が見える。

別の日。
河川敷で練習を行う墨谷の元へ田所がやって来て、倉橋相手にピッチング練習中の井口を見にブルペンへ赴く。
どうなんだ? と聞かれた倉橋は、井口の能力を認めざるをえないと答えた。
それを聞いた田所は井口の球を受けたいと言い、倉橋からミットを受け取る。
ところが想像以上だった井口のボールの伸びに驚いてしまい、ボールを弾いて後ろへ逸らしてしまう。
井口のボールは現役を退いた者が捕れるモンではないとし、この一ヶ月での成長に驚く。
田所が倉橋にミットを返すと井口がやって来て、これまで自分の考えが甘かったことを反省し、田所と倉橋に謝った。
その言葉に田所はこれまでの井口の態度が脳裏を過り、井口が少し大人になったのだと実感する。
同じくその言葉を聞いていた丸井と谷口。
丸井と井口の特訓など事情を知っていた谷口は丸井にあらためて礼を言うのだった。

そして肩が出来上がった事を確認して、井口にマウンドへ上がるよう指示。
金属バットを使ったバント練習を開始する。
今まで練習では金属バットを使わず、公式戦で初めて使えばいいと考えていた谷口だが、バントだけは弾きのいい金属バットで打球を殺さなければいけない。
それを半田から教わったと田所に話す谷口。
田所が寄付してくれた金属バットで練習をするという。

井口の全力投球の球に、チーム1バントがうまい半田も打球を殺すことができず、バックネットへ強烈に弾いてしまう。
井口自身も自分のボールが昨日からキテルと感じていた。
半田は続く2球目をなんとか前に転がすも、やはり打球を完全に殺すことはできずに普通のファーストゴロ。
谷口は入学当初「ただ速い」だけだった井口の球が今は球質が違うと分析。
才能ある者の成長の早さを口にする田所だが、谷口は井口が逆境の中で相当がんばったのだという。
続いて丸井がバッターボックスへ。
丸井は井口のタマを一番直に受けていた事もあってバントを成功させる。

ここで師岡学園と井口の勝負について聞く田所。
師岡学園戦では井口が先発して4イニングスを任せたところ、師岡学園は3回ランナーを出して3回送りバントを失敗したらしい。
それで攻撃のリズムが狂って4回まで0行進。
点をとられたのは、その後を引き継いだイガラシや松川らしく、試合は5対4で墨谷が勝利した。
すっかり下町でもウワサになっているというこの練習試合の内容を聞かせろ! と田所が言う。

ここで第18話が終了となります。

感想

練習試合終了後の谷口家という、想像しなかった開始となった第18話。
井口が反省を口にするまで、みんなが額から汗を垂らす微妙な表情をしているので何か問題があったのかと思いましたが、素直に井口の成長に驚いているだけのようです。
一番驚いているのは他の誰でもない井口本人かも。
丸井との毎夜の特訓が実を結び、強豪相手に確かな結果となって出たという事実が、これまで周囲の声を軽んじていた井口の心を変えたような気がしますね。

次回、谷口から語られる師岡学園との試合はどんな内容なのか。
楽しみです。

関連リンク

・第14話「強い打球の守り方の巻」
・第15話「カッカするピッチャーの巻」
・第16話「ウォーミングアップの巻」
・第17話「走って帰れの巻」
・第18話「井口の成長の巻」
「プレイボール2」「キャプテン2」感想ページ

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6 Thoughts on “「プレイボール2」第18話感想

  1. いつも予習で読ませていただいております。漫画は後でも結構楽しめます。
    引続き、ブログでご感想を読ませて戴けると有難いです。

    一段落で次の展開が気になるところですが、1年生は、内容を見る限り、イガラシ、井口、片瀬、久保、丸井のあとを狙う眼鏡の選手、最初の整列で真ん中に居た選手、の6名が残っているようですね。もう一人、頑張ってそうですが、ベンチに入れて居ない感じですね。

    横井や戸室の存在感、加藤を左利きに戻す、実は凄い外野手である島田、片瀬の投手起用はどうなったか、加えて1年生を少し紹介するエピソードが欲しいと切に願っていますが、城倉先生、こちらの記事を読まれていないかなぁと思ってしまいます。あ、あと可能なら須藤の復帰を見たいですよね。

    これからも逸早いご感想楽しみにしております。

    • コメントありがとうございます!

      今のところ墨谷二中元キャプテン組と倉橋、井口、そして半田が目立っている感じですね。
      加藤や島田、そしてやはり前作「プレイボール」でも多く描かれる機会がなかった片瀬たち他の1年生は気になります。
      恥ずかしながらコメントを拝見して須藤思い出しましたw

      これから長く続いていくだろう中で彼らのエピソードも見せて欲しいなぁ。

      • エピソードを入れるとかなり長い連載も可能かと思いますし、昔のファンをどんどん取り込めると思うんですけどね。

        須藤は結構やれる選手だったと思うので、うやむやになってしまった、ちばさんの原作から拾ってあげるのもまた温かみを感じそうで。

        「整列で真ん中に居た選手」は原作を見直すと、「平山」のようでした。
        片瀬のピッチングにつきあっています。

        コアなファンが多いと思われる作品なので、期待したいところも多いですね。先に書かれていた、イガラシのキャッチングも、谷口が妙にふらついているのも、井口がおとなしめなところも、丸井がもっと短気でも、と気になるところ満載なのも、逆に魅力になるかもしれない、と思いつつ、長く楽しめればと思っています。

        • 平山も覚えてないなぁ……。
          片瀬は入学時に丸井達との会話があった事で覚えていたんですが、自分では何度も読んでいてわかっているつもりでも、目立ったシーンがないと案外忘れているものですねー。

          本筋とは違った形ででもコージィ城倉先生が彼ら目立たなかった選手達にも焦点を当ててくだされば、さらに面白さが広がる気がします。
          そのあたりも含めて今後の展開が楽しみです。

  2. 試合結果を自宅で話す谷口は結果と反比例して、なにかしらうかない印象に自分も感じました。
    試合結果とは別の要因によるものなよか、そもそもあれが普段の谷口なのか、本編では語られてなかったのでわかりませんが、
    大きな成果をもたらした練習試合ではありましたが、
    地区予選に向けて取り組む課題はまだまだあるのでしょう。

    連載開始より漸く一区切り付いた感じで
    次回から新たな動きがありそうですね。

    • 私も物語最初から中盤まで、谷口はじめナインの表情が何を意味しているのかずっと気になっていました。
      最初は
      (勝つには勝ったけど、調子に乗った井口が何かやらかしたのかな?)
      なんて思ったりもしましたがそうでもなさそうですし、そのあたりの詳細は次回を楽しみに待ちたいところですね。

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