第14話「強い打球の守り方の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


浪国との練習試合。
金属バットに変えての初めての攻撃となる6回表。
墨谷は連打で一挙4点を返して2点差へと詰め寄る。
ベンチに戻った倉橋は金属バットの伸びを谷口に報告。
金属バットの打球が思った以上に伸びた事に驚き、丸井とイガラシも同様の感想を口にする。
以前、井口が勝手に木製バットでセンターオーバーを打った時、
「やっぱ“木”は飛ぶなァ」
と思ったという倉橋だが、“金属”はその比ではないらしい。
金属は多少ルーズに振ってもボールが飛んでくれる。
自分達は竹で徹底的に芯で捉える練習をしているから想像以上に伸びる。
イガラシや丸井の話と金属バットの威力に色めきたつナインだが、谷口は
「そんな甘いもんじゃない」
とし、6イニングスめという事で相手ピッチャーの球威が落ちているせいもあるとナインを諭すのだった。

結局6回表の攻撃は4点で終了。
だが、これまで墨谷を都立だとナメきっていた浪国監督を唸らせるには十分だったようで、都立でありながら東実を破っている墨谷を弱いとは思っていなかったが、金属バットを手にしてからの実力にようやく警戒心を口にすると、この回から自軍も金属バットでの攻撃という事で挽回をナインに促す。
この回から墨谷は再び谷口がマウンドへ。
変化球主体を心掛ける谷口の初球は外へはずれていくカーブ。
浪国打者がこれを引っ張ると、打球はあっという間にレフト前へ。
外のボール球を引っ張られ、しかもショートとサードが一歩も動けなかったほどの強烈な打球を目の当たりにし、“竹”とはまるで違う事に驚いた谷口は慌ててタイムをとって内野を集める。
ノーアウト1塁のこの場面でも浪国は100%バントはしてこないと考える谷口だが、かと言ってゲッツー態勢を敷いた場合、あの浪国打線の打球を見るにヒットの確率が増すだけだと警戒。
走者がいるファーストのみベースに着いて。あとの3人は思いっきり深く守るよう指示する。

墨谷の内野守備を見た浪国監督と打者は、ゲッツーを諦めて1つずつアウトを取って行く作戦だと考える。
前の打者を見た谷口は、相手が多少ボール臭くても振り回してくると考え、あくまで外野には打たせず内野ゴロ狙いの投球。
そのための球はベルトの高さから低めに落ちるフォーク。
その様子をサードから見守る松川は、あまりに深い位置での守りに
『捕球できても送球が間に合うか』
という不安を抱く。
「そこは松川とイガラシの肩を信じたい!」
と谷口に言われたようだがどうなるのか?
一方、浪国監督はここまで深く守った墨谷の守備を見てもなお自軍の打球は絶対に間を抜いていくと自信を覗かせる。

初球。
イメージ通りにベルトの高さから低めに落ちるフォークを投げる谷口。
浪国打者はそれを強引に引っ張り返す。
打球はバウンドしながらサードの横を抜けそうになるが、松川がそれをジャンピングキャッチ。
「これならファースト間に合う!」
起き上がってすぐにファーストへ送球しようとした松川だったが、セカンドフォースアウトに出来るという丸井の声にセカンドへ送球。
勢い良く駆けこんで捕球したせいで態勢を崩したもののセカンドはアウト。
打球が速いから深く守ってもグラブにせ入ればなんとかなると感じた松川。
これで1アウト・ランナー1塁。
「とにかく打つのみ!」
と、谷口の読み通りの指示を打者に送る浪国監督。
続く打者もボール球のフォークをひっかけ、打球はこれまた三遊間へ。
今度はショートのイガラシが飛び込んで捕球。
再びセカンドでランナーをフォースアウトにして2アウト・ランナー1塁。

続く打者は浪国のピッチャーでもある左打者。
ピッチャーだが侮れない打撃力を持つこの打者に対しても同じ攻め方をし、打球は一二遊間へと転がる。
ファースト加藤が横っ飛びするも抜かれるが、セカンド丸井がまたまた飛び込んで捕球。
1塁のベースカバーに走る谷口は
「タイミングは合わせなくていい! 迷わず思いっきり投げろ! ベースの上だ!」
と丸井に指示。
その通りに1塁ベース上へと送球する丸井。
1塁ベースへ走る谷口だが、その横からはバッターランナーが駆け込んでくる。
このままではランナーと交錯すると叫ぶ倉橋だが、谷口はランナーがピッチャーだからベース前で速度を緩めると確信。
1塁ベースへの送球を横っ飛びで捕球し、そのままグラブを1塁ベースへとタッチ。
バッターランナーの最後の1歩よりも速かったこのプレーで3アウトチェンジとなる。

ここで第14話が終了となります。

感想

第13話は金属バットによる墨谷打線の凄さを見た回でしたが、この第14話は
「同じ条件(金属バット)での浪国打線の凄さ」
を知る回……なのかと途中までは思ったのですが、それに対する墨谷の守りというか、谷口の執念を見た回だったように思います。

前回途中までは一方的な展開で弱気な姿が目立った谷口。
けど、2点差まで詰め寄った事で、いつもの
「カッカする性格」
に火が付いたか、じつに谷口らしい姿を見る事ができました。
浪国の強烈な打球に
「イガラシ抑えてくれ!」
「よし! よく捕った丸井!」

と叫び、最後1塁ベースにタッチしたあとに転がりながらもボールをこぼさず、グラブを掲げて
「アウトアウト!」
と審判にアピールする姿なんか気合十分。

でも、あの浪国監督がこのまま黙っているとも思えないし、まだまだ緊迫した試合展開は続きそうです。

関連リンク

・第10話「芯で捉えろ!の巻」
・第11話「バットの目の巻」
・第12話「許せない子供達の巻」
・第13話「金属バットを持つの巻」
・第14話「強い打球の守り方の巻」
「プレイボール2」「キャプテン2」感想ページ

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2 Thoughts on “「プレイボール2」第14話感想

  1. ドキドキしました。
    波国打線が大爆発するのかと思いきや、さすがはキャプテン。
    相手の打ち方の出方を読み、金属バットで飛ぶ打球を考えながらの守備。ほんと、こんな高校生いるんですかね?というような老練さを見せてくれました!

    ただ、管理人さんがおっしゃるように、このまま波国黙ってないでしょう。きっと墨谷が負けちゃうと思うんですけど、いい試合展開をして、ここから墨谷がいろんなことを学び経験し、一回り大きくなるっていう感じかな~と思います。

    ああ、甲子園行くまでどんだけかかるんでしょうか・・・。

    • あまりの実力差に
      (谷原との練習試合を思い出してしまったのかな?)
      と思える弱気な部分が目立っていた谷口が、今回いつもの『勝ちへの執念』を見せてくれましたねw
      ナインを戒めながらも、谷口自身金属バットとこれまでの竹バットでの練習の手応えを感じているのかも?

      でもおっしゃるように、浪国には負けて墨谷の新たなライバルとして立ちはだかる存在になりそう……。

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