第84話「甲子園を見に行こうの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
新幹線で大阪へ向かう墨高野球部。
車内ではそれぞれがトランプに将棋にオセロにマンガに、そして道中の景色にと、まさに修学旅行のような雰囲気で楽しむ中、谷口だけは勉強に勤しんでいた。
そして新大阪駅から旅館へ向かうバスの中から見えた甲子園に選手たちは興奮するが、ここでも谷口は一瞬視線をやるもすぐまた勉強へと戻った。
お世話になる旅館『おさむ』に到着すると、早々に谷口は選手たちを連れて甲子園へと向かう。
「ここかあ甲子園!」
「とうとう来たぞ!」
周囲を一周して甲子園の外観やでかさに感動。
特に丸井は
(谷口さん……とうとう……とうとうここに来たんですねぇ…)
と一人涙した。
宿へ帰る途中、人だかりを発見。
その視線の先ではどこかの野球部が練習していた。
「コレ…ひょっとして出場校じゃねぇの?」
気にはなるものの人が多すぎて見えない。
諦めて帰ろうとする中、半田だけはちょっと見てくると言って残る。
谷口も一緒に残ろうとするが、
「いや谷口さんは宿に帰って勉強しててくださいよ」
と止められて半田一人が残ることに。
練習していたのは鳥取県の大山高校野球部。
「おいやさー!」
「どりゃさー!」
「ずりゃあ!」
「どらー!」
掛け声の迫力も凄いが、何より守備練習でのうまさは
(とんでもないうまさだ)
(これが”全国”のレベル)
(守備だけを見たらウチは絶対負けてる)
と半田が感じるほど。
その様子をメモ帳に記録していると谷口が戻って来た。
「帰って勉強してて下さいよ」
という半田だが、谷口はそう言うなよと言って半田のメモを見る。
「なんだよ。けっこーメモしてあるじゃん。当たるかどうかもわからない高校なのに」
「クセってゆーか趣味でして……」
メモ帳には選手の名前まではわからないので背番号で一人一人の特長も書かれていた。
大山高校はバッティング練習中。
全ての打球がゴロかライナーなのを見た谷口はチーム方針がわかるといい、半田は徹底してるカンジがするという。
「徹底……。そうなんだよな。”全国”に出てくるチームは”徹底”されてるんだろうな」
そう口にする谷口。
半田は大山高校野球部は軍隊式にまとめ上げられた感じが半端ないと話す。
そんな二人の視線の先にはベンチから指示を出す大山高校監督の姿。
見るからに厳しそうな顔をしている。
さらにバント練習をしている選手を見た谷口は、
「プロみたいなバントだな」
とそのうまさを評価。
半田はこのバントをしている背番号7番を
「”才能”もあると思いますが”とんでもない練習量”を想像させますよ」
といい、とんでもない努力をしてる人だと分析した。
そしていよいよ仕上げのベースランニングに入る大山高野球部。
大声を張り上げながらの全力疾走を続け、終わったあとはすぐに整列させる。
その徹底ぶりに谷口と半田は、甲子園に出て来る野球部の厳しさを知らされた。
宿の前まで戻って来た谷口たちを部屋から出迎える丸井。
「ちょっとジャージに着替えて下に降りて来いよ」
「へ?」
「おれ達も軽くランニングくらいしとくぞ」
「は?」
今日はのんびりすると聞いていた選手たちだが、言われた通りに着替えて宿から出て来る。
「迷子にならない程度にな…30分くらい走って来い」
そう指示する谷口。
するとそこへ先ほど見た大山高校野球部の面々が。
「あ。東京の墨谷高校さんですか」
「どーもどーも。これからヨロシクお願いします」
先頭を歩くあの強面の大山高監督が声をかけてくる。
驚く谷口に背後から半田が声をかける。
「谷口さんアレアレ」
玄関先には
『歓迎 墨谷高校様』
の看板の隣りに
『歓迎 大山高校様』
の看板もあったのだった。
ここで第84話が終了となります。
ついに甲子園にやって来ました。
黙々と勉強に励む谷口監督と修学旅行気分な雰囲気の選手たち。
ここまでは校長や部長に言われたとおりにおとなしくしているなという感じですが、大山高校の練習を見て谷口に火が点いた感じかな?
こうなるともうじっとはしていられなさそうです。
最初旅館に到着した時点でほとんどの読者が気付いたであろう大山高校ですが、この先対戦する機会はあるんでしょうか。
・第80話「まだ根性は残ってるの巻」
・第81話「究極の指示の巻」
・第82話「谷口の選択の巻」
・第83話「背番号を返してくれの巻」
・第84話「甲子園を見に行こうの巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ
・キャプテン2(13)
・キャプテン(1)
・プレイボール2(1)
・プレイボール(1)
遂にやってきました墨谷の甲子園入り!プレイボール最終巻でのあとがきにあった、ちばあきお先生の「続々とメンバーが揃い、これから晴れの甲子園を舞台に」がとうとう実現と相成ったわけです。墨谷のメンバーと谷口采配がどのくらい全国レベルに通用するのか?この先が楽しみですね!1979年だと甲子園の開会式での宣誓は1番クジを引いたチームのキャプテンがやる取り決めだった時代ですが、これは是非丸井にやってほしいなあ~ともw
本当に甲子園来ちゃったんだな~と何とも言えない気分でした。
谷口や丸井たちが甲子園の前に立っているのが不思議な光景で……。
宣誓を丸井がやるとか見てみたいですね~(笑)
これが発破を変える結果になればいいんですけど
青葉戦や1年の東実戦前のような
「圧倒的な強者を目の前にしてもあきらめない谷口」が見たいです
そういえば、TVの甲子園に流れる学校紹介で墨谷高校はどんな風に紹介されるのか気になりますね
今回の大会ここまでは、接戦こそあれど明らかに相手が格上という戦いはなかったですからねぇ。
甲子園は全国から強豪校集まるだけにむしろそういう試合が多くなるかも?
確かに墨高の紹介がどんな風に流れるのかも興味ありますね~。
去年墨谷の粘りの食い下がりにより、勝ちはしたものの精神的ダメージで次の試合で敗れた谷原。今年の墨谷もお花茶屋の予想外の粘りと、延長でのピンチの連続だったりと似たような内容だったけど、谷口監督や他のメンバーは意外とダメージなさそうですね。まあ予選決勝から日が経ってますから落ち着いたかな?
選抜優勝校や春季大会の結果もわからず、読者にとっての未知の大会がいよいよですね。
これだけ大山高校を取り上げるところを見ると、対戦しそうですね。恐らくは初戦で当たるか、準決勝あたりで当たるか。かな?最近甲子園では鳥取県勢は元気がないので興味深いですね。
勝って当たり前だと思っていたお花茶屋相手のあの展開だっただけに、おそらく直後の疲労は凄まじかったでしょうねぇ……。
ここからはほんと未知ですね~。
抽選会である程度どこが相手になりそうか見えてきたりするのかなぁ。
遂に甲子園では来ましたが、そういえばキャプテン、プレイボール共に他県のライバルは存在しませんでした。過去作で印象的なキャラですと広島の港南や川下、富戸中のメンバーが再登場してくれるとうれしいですね。
ついに来ちゃいましたね~。
キャプテンで対戦した他県チームの選手再登場は見てみたいなぁ。
富戸中の杉本とか今どうしてるんだろ……。
甲子園、
本当に来てしまいましたね(笑)
試合では中山や横井とかOB皆応援に来て欲しいです。
私は山陰出身なんですが、
70年代に東京代表を唸らせる程の鳥取代表なんてあったかな(笑)
砂漠の甲子園みたいな関西圏からの野球留学生のいるチームが強い時期がありました。
谷口や丸井が甲子園にいるってのがなんとも不思議に見える光景でした(笑)
ついに来たんだなぁって感じです。
墨高OBはみんなで応援来て欲しいですよね~。
谷口すらも唸らせる練習量を積んでいる大山高校。
もし対戦するとしたらどんな試合になるのか……。
コージィ城倉先生の野球漫画で鳥取県ですと
初期の名作 オアシス学園こと砂漠の野球部ですね。
コメントで拝見して初めて「砂漠の野球部」知りました!
サンプル読んでみると序盤からぶっ飛んでました(笑)
東京大会が試合少なかったので、
都内強豪との試合をもっと見たかったとまだ未練はありますが、
甲子園見物とか、思いのほか新鮮な展開で何気に楽しめました(笑)
抽選会の様子も描いてほしいなと。
浪国など他県強豪校がどこに位置するのかや、他にどんな高校が出ているのか観てみたいです。
大山高校の練習風景はあったけど久しぶりにどこかのんびりした雰囲気の回でしたね(笑)
抽選会の様子は見たいですよねぇ。
他の出場校やどこと対戦する事になりそうか予想するのも楽しみです。
大山は地元なので小学生の時に1回、中学生の時に1回、学校行事で登山しました。地元民としてかませ犬や引き立て役に使われるのは勘弁して欲しいです。
地元だと物語であってもやっぱりいいとこ見たいってのはありますよね~。
少なくとも印象という点では同じ宿って事で強く残りそうですが……。
大山(だいせん?)高校がどんな試合をして勝ち上がったのか気になりますね
1回戦で墨谷高校と試合することになりそうな気がします
これからの話の展開が楽しみです
谷口や半田がすごい練習量を積んだはずだと感じるくらいですからね~。
おっしゃるようにどういう試合をしてきたのか気になります。
あの練習見たあとだと一緒の宿ってのも恐いけど、普段は案外穏やかな人たちなのかな?
いつもお世話になっております。 鳥取県代表の大山高校って、地域的にも、とても強豪とは思えませんが。 いつも、戦っている東実、明善、大阪の浪国、の方がレベルが高いはず。やはり、大阪、和歌山、奈良、四国、広島、辺りの常連が優勝候補でしょう。 國學院のお兄さんたちに甲子園対策の練習を、お花茶屋のリカの父親達にも米と肉の差し入れ、をお願いしたいところですね。
こちらこそコメントありがとうございます!
大山高校は今の墨高の甘さ(というより校長や部長の認識の甘さ)に喝を入れるための存在なのかなぁとも思ったり。
甲子園対策の練習はぜひお願いしたいとこですよねぇ。
谷口監督も少し焦り始めてるし……。
大山(だいせん)高校という校名は、もちろん鳥取県の名峰からとったものでしょうが……。
しかし、鳥取県はすべての地区の中で最も参加校が少ないはずで、歴史をひもといてみても、強豪と言えるような高校は鳥取西くらいのはず……。
一方で、大山高校の監督、確かに威厳は有るけれど、高校野球の監督らしくないというか……。はっきり言えば堅気には見えない。
監督は監督でも、どこかの工事現場か港で、荒くれた労務者の監督でもしていそうな風貌なんですよねえ……。
凄そうに見えた大山高校でも甲子園出場校の中では大したことないレベルで、他の高校を引き立てるための役割なのかなぁ。
大山高校監督はほんとそんな感じですねぇ(笑)
黙って座っているとその筋の人にしか見えないような雰囲気でしたし……。