『Eマンガ先生』第1話です。
以下、Cパートお気に入りな台詞を書き連ねてみました。
(ネタバレ注意)




正宗:久しぶりだな・・

一年ぶりくらいか・・。

お前が工口マンガ先生・・なのか?
紗霧:ん・・。
正宗:さっきの動画配信。違うって事?

紗霧:そんな名前の人知らない・・。
正宗:ん?聞こえねえぞ。
紗霧:そ・・そんな名前の人知らない。
正宗:じゃあなんでそんなペンネーム付けたんだよ・・。
紗霧:む・・。

正宗:な!おっと!痛い痛い痛い・・!
紗霧:離して!

正宗:お前が「転生の銀狼」のイラスト描いてた工口マンガ先生なんだろ!?

紗霧:ち・・違・・。

正宗:すげえじゃん!
紗霧:は!

正宗:さっきの動画、めちゃくちゃかわいいイラストだったじゃん。お前のファンも沢山観ててみんな喜んでた。すげえことやってたんだな、お前。

あ・・。

お前のイラストって超工口いよな!

紗霧:むー!
正宗:あ・・あと・・紗霧・・じ・・実は俺・・。

紗霧:ダメえええー!!

正宗:は?


紗霧:あっち行って!!

正宗:クソ・・これからだ!

あやめ:ごめんねー、和泉先生。最近ホント忙しくてー沢山ヒット作を抱えちゃったから昨日もその前も二時間しか寝てないんですよー。

なにこれ?

正宗:新シリーズの企画書です。とりあえず二作、第3巻まで上がっています。
あやめ:企画書?
正宗:こっちが前のシリーズと同じ学園異能バトル物、こっちが異世界冒険物です。

あやめ:ってこれ全部完成原稿じゃん!
正宗:そっちの方が早いかなーって。
あやめ:10秒で内容が伝わるものって先日も言いましたよね?
正宗:そうでしたっけ?

あやめ:全く・・書くのだけは早いんだから・・。
正宗:でこっちはこれがアニメ化した時用の脚本です。
あやめ:うーん!アホかー!

和泉先生って変わりましたよね?一年くらい前から。

正宗:あー、前は趣味の延長でやってたんです。自分が面白いと思う小説を書いてみんなに読んでもらって喜んでもらえたらいいなってそれだけで。

でも今はお金が欲しいんです。俗な理由ですけど。

あやめ:ふーん、いいんじゃないですか?職業作家さんなら普通の理由ですし、それがやる気に繋がるならこちらとしては何だっていいんです。

あ!先生のやる気を出させる材料がもうひとつありまして!
正宗:ん?

先日完結した銀狼シリーズは今の俺にとっても代表作で、きっともう続きを書く事はない。だけど!
紗霧!


もう会う事はないと思ってた奴らが俺に向かって手を振っていた。じゃあな、お互い元気でやろうぜ、なんて言いそうな顔で。うれしかった。だから・・

紗霧!工口マンガ先生!聞いてくれ!俺が「転生の銀狼」を書いている和泉マサムネなんだ!

あ!あ・・!

紗霧:ほ・・本当に兄さんが・・和泉マサムネなの?「転生の銀狼」の作者?

正宗:あ・・ああ・・そうだ。そういうお前は工口マンガ先生なんだろ?

紗霧:そんな名前の人は知らない。わ・・悪い?
正宗:アハハ、悪いわけない。やっと会えたな。
紗霧:入って。
正宗:え・・え!?
紗霧:聞こえなかった?入ってって言った。
正宗:いいのか?

紗霧:いいって言った。
正宗:そ・・そっか・・わかった。


結構片付いてるな
紗霧:うん。
正宗:えらいぞ。
紗霧:・・。
正宗:ん?子供扱いしないで?

紗霧:触らないで!
正宗:あ・・。
紗霧:・・。
正宗:やっぱり触って?

紗霧:そこに座って!
正宗:はい!


紗霧:あのさ・・。

正宗:え?
紗霧:!!

正宗:痛って!
紗霧:な・・何!?
正宗:声が小さいから近づいただけだよ!

紗霧:あー、これでいい?

正宗:あ・・ああ・・もういいやそれで。
紗霧:何でわかったの?
正宗:えっと・・何で工口マンガ先生の正体がわたしだってわかったのかって事?

紗霧:うん・・じゃなきゃ・・中になんて入れない。

正宗:動画配信の時、お前の後ろに俺が作った飯が映ってたんだ。そしたらお前がカメラを切り忘れて服を脱ぎ始めて・・。

紗霧:もういい!その話はわかったから!

やっぱり・・兄さんが和泉マサムネ先生だったのね・・。
正宗:やっぱり?気づいてたのか?
紗霧:同じ名前だなって思ってただけ・・本当に同一人物だなんて・・どんな確率なの・・。

正宗:まさか工口マンガ先生とひとつ屋根の下で暮らしてたなんてな・・。
紗霧:信じられない・・あとそんな名前の人は知らない。

その・・いきなりすぎて・・どうしたらいいか・・。

正宗:とりあえず・・エッチなイラストばっか描かせてごめん!

紗霧:あ!バカーー!!

正宗:いきなり大声出すんじゃない!バカ!

紗霧:バカはそっち!エッチ!変態!この前も!
(正宗:お前のイラストって超工口いよな。

紗霧:お・・女の子に・・いきなり・・絶対ダメ!
正宗:そこまで怒る事かよ!俺はただ妹にエッチなイラストをリクエストしてた事を!

紗霧:エッチなイラストは仕事だし好きだからいいの。でもそういう話をするのはダメ!

正宗:なんで?

紗霧:うう・・そんなの・・兄さんのバカ!にぶちん!ラノベ主人公!
正宗:わかった・・もう言わない。
紗霧:わかればいい。
正宗:アハハ・・。

紗霧:だ・・だいたい、兄さんはいろいろとダメ!
正宗:いろいろって?

紗霧:た・・例えば・・そう!休みの日に家に居すぎ!
正宗:兼業作家なんだから家で仕事してるに決まってんだろ。

紗霧:夏休みも?
正宗:そうだな・・

あの頃はボツが連続してて徹夜続きでお前の飯忘れてて・・。

紗霧:床をドンドンしてもご飯が来なかった時の絶望・・

兄さんにわかる!?
正宗:飯くらい部屋出て食えよ。

紗霧:部屋を出たら負けだと思っているわ。
正宗:名言っぽく言ってもかっこよくないぞ。

そういえばお前、ブログとか動画配信とかやってるんだな。
紗霧:わ・・悪いの?
正宗:悪くないよ、でもちょっと意外だった。俺の知ってるお前じゃなくて、でもすごくいきいきしてて。どうした?
紗霧:楽しいの。絵を描くのも動画を配信してみんなとお喋りするのも。
正宗:そういうのもっと聞きたい。俺はお前の事ほとんど知らないから。

紗霧:イラストを描き始めたきっかけはお母さんが教えてくれたから。

小さな頃から自然と絵ばかり描いてて、いつの間にかプロになってて、お母さんもすごいねって褒めてくれて。

お母さんがいなくなってから絵が描けなくなって、部屋からも出られなくなって・・。

ある日動画配信を見たの。みんなとお喋りしながら楽しそうに絵を描いてた。

羨ましかった。わたしもそうなりたいと思ってやってみたの。

正宗:そっか。

紗霧:すごく面白くってイラストを見てかわいい、すごいって感想をくれるの。もっと描いてって言ってくれるの。部屋にいるのに世界中の人と友達みたいに遊んでお喋りして・・それってすっごくすっごく、

ときめくわ!

正宗:そっか。俺も同じだ。俺が小説家になったのもネットで小説を公開してる人たちが楽しそうだったからなんだ。ウェブ小説を書いていた事もあるんだぜ。

そして初めてのファンメールをもらった。

それがうれしくて・・とてもとてもうれしくて・・だから俺は今こうしてここにいる。

あの人は今も俺の小説を読んでくれているだろうか。
紗霧:そうなんだ・・和泉先生も・・。
正宗:ん?先生?
紗霧:あ!な・・何でもない!ウェブ小説書いてたのなんて知ってたし!

正宗:そ・・そっか。まさかお前とこんなふうに話せる日が来るなんてな。

紗霧:兄さんは何でわたしに構うの?放っておけばいいじゃない・・わたしなんか・・。

正宗:迷惑か?
紗霧:め・・迷惑。
正宗:それはな、お前は俺の妹で、そんでもって母さんによろしくねって頼まれたからだよ。
紗霧:それが理由?
正宗:どうすりゃよろしくした事になるのか未だにわかんなくてさ。だからこうじゃないかなってのをやってるだけ。
紗霧:ちっともわからない。

正宗:あとはやっぱ寂しいもん。かわいい妹と一緒に飯食いたいし、面倒だってみてやりたいよ。
紗霧:ほとんど話した事もないこんなにめんどくさい妹と?
正宗:自覚はあったのね。

仲良くしたいよ。

紗霧:あ・・。
正宗:家族だからな。
紗霧:あ・・家族なの?わたしたちは・・。
正宗:そうだろ?こうして一緒に暮らしてるんだからな。

紗霧:そう・・わたしはそう思ってない。

一緒に暮らしている事を家族とは言わないもの。話は終わり。出て行って、兄さん。
正宗:はいよ。紗霧、
紗霧:あ・・何?

正宗:イラスト、すごくうれしかった。次も一緒に頑張ろうな。
紗霧:バカみたい、あんなの義理で書いてあげただけなのに。




正宗:はーい。ん?

めぐみ:わたし神野めぐみです。

紗霧ちゃんいますか?

最後正宗君と紗霧ちゃん仲良く話してたのに「家族」という言葉で一変しましたね・・
どうしてでしょうか・・?かなり展開が気になります!おもしろい!
神野めぐみちゃんも少し登場!紗霧ちゃんとどう絡んで行くのでしょうか!?
以上、Cパートでした。

 

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