Wiiソフト「ラストストーリー」。
個人的にもかなりの期待を抱いてプレイした本作を簡単にレビューしてみた。
騎士を目指す傭兵の主人公エルザとその傭兵仲間がルリの街で事件に巻き込まれていくロールプレイングゲーム。
メインの舞台となるルリの街が細かく描き込まれており、また人々が生活感溢れる多彩な動きで楽しませてくれる。
音楽はFFシリーズでおなじみの植松伸夫氏が担当。
坂口氏とは離婚の危機にまで陥ったとあって完成度は高い。
ソロプレイだけではなく、オンラインに対応したマルチプレイモードも用意されており、
プレイヤー同士が協力してボス敵を倒す「共闘」と、プレイヤー同士が争う「乱闘」の2種類で楽しめる。
戦闘では敵の攻撃をエルザに集中させるギャザリングや仲間との連携や魔法サークルの拡散、
隠れた状態(ハイド)からの不意打ちといった戦略性に幅を持たせる要素があるのだが、
こちらが目の前で隠れたにも関わらず見失ってしまう敵の貧弱な思考のせいもあり、
実際に戦闘中は戦略を考えさせられる場面はない。
また、数多くのサブクエストが用意されているにも関わらずそれを常時確認できない点や、
メニュー画面からのマップ移動の際に城内~城下町、城下町~農園の移動ができないといったように細かな部分での不便さも目立つ。
主人公メンバーのモーションの使い回しも残念。各々が個性的なだけにモーションも個別に用意してもらいたかった。
全体を見て細かい部分での配慮に欠けている点が残念の一言。
ただし、動画で見せてくれるチュートリアルや全体の難易度を考えた場合、
幅広い層が楽しめる作りにはなっている。
まだ1作目という事で粗さは多々目立つものの次回作に期待したい。
(長所)
・ルリの街が細部まで描き込まれている
・戦闘時・非戦闘時両方においてチェインの要素がある
・魔法サークルを重ねる・拡散するといった要素がある
・ハイド状態から不意打ちを行い大ダメージを与えるスラッシュ
・マルチプレイによる協力と対戦プレイが可能
・ムービーシーンを早送り可能
・サウンドをFFシリーズの植松伸夫氏が担当している
・チュートリアルが丁寧
・2周目以降はボスキャラが強くなる
(短所)
・主要キャラのモーションの使い回し
・敵が多い場面やエフェクトが重なる場面では処理落ちが起きる
・一部のマップ間において瞬時移動ができない
・現在受けているクエストの確認が行えない
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