第48話「パワー対パワーはやめる? の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


川北戦は7回表を終わって0対0.
7回裏の攻撃前に円陣を組む墨谷。
その様子をスタンドから見つめる小学館予備校の女子2人が実況し始める。
隣りで一緒に見ていたリカとサチ子は、2人のアナウンス能力の高さに驚くだけではなく、その内容から2人が谷口に惚れていると確信。

円陣を組んだ墨谷ナインに谷口は、ここまで0対0で来たが負ける気はしないといい、ナインもまた同じ気持ちだと答える。
そしてここまではパワー対パワーで張り合ってきたが、この7回裏は一転してミート打法に切り替えようという。
ただし当てに行くバッティングではなく、あくまでバットは振り切るよう指示。
この回、墨谷の攻撃は2番半田から。
川北先発の茂野が守備を前進させる。
(相かわらず僕の時だけは前に来るんだな)
と感じる半田に対して、川北バッテリーはここまで守備を下げた事で墨谷のヒットを防いできたが、この半田だけはどうしても下げる気になれないらしい。
初球ストライクを要求するキャッチャーに対して、とりあえずボール球から入りたいと首を振る茂野。
プライドはあっても一度ライトオーバーを打たれているだけに慎重さは失っていないようだ。

初球。
外角へ外れるシュートを見送って1ボール。
2球目は内角への変化球を見送って2ボール。
まるで4番打者に対する入りだと話す谷口。
3球目。
ストライクコースのボールをミートを心掛けて当てに行くが1塁線へ切れるボテボテのファール。
ここで谷口がタイムをとって半田を呼び、今のは当てに行っていると注意。
ミート打法はインパクトの瞬間までは力を抜き、だけどバットは振り抜くイメージなのだと伝える。
はいとは答えたものの、
(難しいけどやってみます)
とイメージスイングしてから打席へ入る半田。
4球目。
谷口に教わったイメージを思い描きながら振り抜くと、打球はセカンドとライトの間に落ちるヒットとなった。
アンラッキーだと内心舌打ちする茂野。
(振り切ったから…”テキサス”になった?)
と自分の両手を見つめる半田。

ノーアウト1塁となり、続く打者は3番井口。
谷口はバントはしないと指示し、半田にも教えたアドバイスを井口に伝える。
大事な場面だが、ここまでパワー対パワーで来たので、ミート打法なんて言われると気持ちが少し楽になると井口は感じていた。
初球。
変化球をアドバイス通りに振り抜く。
打球はレフトへの飛球となるが思ったよりも伸びる。
レフトが飛びつくが捕れず。
打った井口は軽く打ったのに飛距離が出たと手応えを感じ、その理由がやはりミート打法に変えた事で気が楽になって肩の力が抜けたからだと感じた。

ノーアウト1・2塁で続く打者は4番イガラシ。
ここはバントのサインを送るが、イガラシからは
(ここは打たせて下さい)
のサインが返ってくる。
じっとイガラシを見ながら考え込む谷口と、その様子を緊張した面持ちで見つめるイガラシ。
しかし、
(ふふ……そうか。わかったぞ!)
(じゃ行け)

と谷口からGOサインが出る。
(ありがとうございます!)
打席に入ったイガラシがバットを構えると、ここは確実に送ってくると考えていた川北バッテリーが驚く。

初球は外角へ外れるボール。
2球目も外角高めに外れるボール。
カウントノーストライク2ボールとなり、次は絶対にストライクを入れなければいけないとプレッシャーを感じる茂野。
対するイガラシは、普通バントを拒否してヒッティングにしたらプレッシャーがかかるが、それがまったくないらしい。
理由はパワーからミートへシフトチェンジしたからだという。
そしてそんなイガラシを信頼しているからこその谷口の決断。
(イガラシのやりたいようにさせる!)
(それが一番得点確率を上げるんだ)

3球目は絶対にストライクを取りに来ると確信するイガラシ。
投じられた3球目。
ミートを意識して打ち返した打球は飛びついたファーストの下をうまく抜け、ライトファールゾーンへと転がっていく長打コース。
半田と井口が生還。
打ったイガラシも3塁へ到達。
ついに墨谷が2点先制した。

ここで第48話が終了となります。

感想

ここにきてパワー対パワーのガチ勝負から切り替えた墨谷。
それによって気が楽になったという墨谷打線がようやく2点先制となりました。
それにしてもいくらパワー勝負と言っても、ここまで墨谷打線を抑えてきた川北先発の茂野も相当いいピッチャーっぽいですね。
プライドも持ってるけどけっして油断しない印象です。

そしてチャンスの場面でイガラシの気持ちを受け入れて打たせる決断をした谷口と、きちんとそれに応えるイガラシ。
両者とも頼もしく見えました。
あと
(難しいけどやってみます)
と、どこか飄々と見える半ちゃんも(笑)。

さて、次回は近藤が投げるのかな?
このまますんなりいくかどうか……。

関連リンク

・第44話「男同士のデートの巻」
・第45話「何かが違う底力の巻」
・第46話「予想落下地点とのギャップの巻」
・第47話「マイペースで行け! の巻」
・第48話「パワー対パワーはやめる? の巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ

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8 Thoughts on “「キャプテン2」第48話感想

  1. 小学館予備校生から見た谷口の印象は去年活躍した野球部のキャプテンであり、学ランに坊主頭で母校の監督をやっている、最初は成績が悪かったのに急に力をつけて特例で転入してきた。こうして並べてみると話してみたくなる要素が満載ですね。本気で努力している人物は魅力的に見えるので彼がモテるのはある意味当然かもしれません。
    ちなみに墨高野球部一の男前はアニメ版の中山だと思います。松下との差別化の影響でイケメンキャラになりましたね。

    • 見た目こそお洒落づく年頃の中で坊主頭の詰襟制服姿は野暮ったい印象かもしれないけど、それだけに特例での転入という点に興味を持って、実際に接していくとさらにその人間性に惹かれるのかな~。

      そういえばアニメ版の中山は原作とは違ってデキる雰囲気満載のイケメン眼鏡男でしたね(笑)。

  2. にしなさとる on 2022年10月19日 at 9:17 PM said:

    そう言えばこの回の冒頭部分、美少女4人の谷口争奪戦(まだそこまでは行きませんが)が描かれていますが……。

    彼女たち、結局は、谷口君が能力・人格ともに優れた男だと知って、食いついて来ただけで……。いわゆる恋とは、ちょっと違うように思えます。
    もっとも谷口君、外見はともかく内面は、確かに二枚目ですけどね。

    しかし考えてみると、墨谷の野球部に、これといって顔のいいのは居ませんね。ハンサムと言えるのは、片瀬くらいなもので。

    • そういえばリカやサチ子は谷口の凄さ知らない時はどちらかと言えばからかうような言動ありましたもんね~……。
      その後谷口と付き合う中で感情の変化もあったかもしれませんが、きっかけはおっしゃる通りなのかなぁと思います。

      墨谷で顔のいい選手……。
      う~ん(笑)。

  3. にしなさとる on 2022年10月19日 at 12:56 PM said:

    一つだけ気になることがあります。
    イガラシのあの当たり、あれで三塁打になるだろうか?ということ。
    普通、ライト線の当たりでは二塁打止まり。
    三塁打になるのは、ライトが浅めに守っていて抜かれた場合のことで、今回は外野は深く守っていたはずだし。
    唯一考えられるのは、外野が全体に左翼寄りに守っていた場合ですが。

    • そう言われると半ちゃん以外の時は深めに守っていたはずですよねぇ……。
      打球の勢いがあるにせよ、ボールを追いかけているライトの位置を見ると左翼寄りに守っていた可能性が高そうかな?

  4. こんにちは♪ タカです。
    本線から少しそれますが半ちゃん確実に実力アップして嬉しいです!
    イガラシは流石イガラシですねこれで勝負アリで後は140球投げてるイガラシの後近藤君が締める展開ですかね?
    次の対戦相手が気になります

    • タカさん、こんにちは!
      ほんと半ちゃんは入部した頃の姿が嘘のように頼もしくなりましたね~。
      イガラシは投打両面で谷口から絶対的な信頼を得ている感じに見えました。

      谷原、川北ときて、次は意外なとこと当たったりして?

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