第34話「予期せぬ提案の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
集英予備校の窓から隣りの小学館予備校を見て、谷口は今頃何をしているかと話すリカとサチ子。
その谷口は授業を終えて、お花茶屋OBの2人に練習試合を申し込めないか頼んでいた。
OBの2人は墨谷からの申し出とあって光栄だとしながらも、すでに練習試合は埋まっていると答える。
そしてお花茶屋の現状を知らない谷口に、対外試合の月一ルールが撤廃された事や大口の寄付があり、さらにはマイクロバスを貰ったおかげで土日は近県に行っている話や、群馬の前橋実業の2軍に練習試合で勝利した事なども教えてくれた。
(う…お花茶屋がそんなことになってたなんて…)
ショックを受ける谷口に追い打ちをかけるかのように、バッティングマシンやティー用ネットも寄付金で購入したとの情報。
(うらやましい…。ああ~~お金……)
部長が言っていた
「ウチは一に練習二に練習。三・四がなくて五に練習」
という言葉を思い出すが、
(その通りなんですが…それだけで勝てれば世話はないわけで…)
と悩む谷口に、同じ予備校の女子2人が声をかけてくる。
「これから監督?」
「大変だね~~」
「ねぇねぇ監督のギャラっていくら?」
谷口のあとについてあれこれ話す女子2人。
そんな様子を見ながらお花茶屋OBの2人は、
「しかし谷口のまわりには女が群がってくるね~~」
「やっぱ二枚目だから?」
と口にしたところで互いに顔を見合わせて、
「ん!」
「谷口が二枚目!?」
と自分達の言葉に驚く。
そんな谷口を集英予備校の前で待っていたリカとサチ子は、谷口が見知らぬ女子2人と共に出てきたこと驚きの声をあげる。
「あ~~ん。隣りの学校にもめざとい奴はいるんだから~~」
「やっぱ谷口二枚目だから」
大声で話すリカとサチ子の言葉に再びお花茶屋OBの驚きの声。
「だ、だから誰が二枚目なのッ!?」
こうしてリカとサチ子。
小学館予備校の女子2人という、ただならぬ予感漂う顔合わせとなった。
夜。
疲れ切った様子で自転車を漕いで自宅へと帰る近藤。
すると偶然相木と今野に出会う。
疲れた顔してないかと話す相木に、毎日往復20キロのロードとベースランニング総距離約2キロの練習をこなしていると話す近藤。
「しかし、これを乗り越えた先には”成長”が待ち構えてるな」
と笑顔で話す相木だが、近藤はその前に死ななきゃいいのだがと心配し、
「しかし中学の時は相木さんに言われてあんなに練習を合理化したのに……」
「高校の練習は恐ろしく不合理というかなんというか…」
と話す。
グラウンドを隙間なく使って効率化して練習時間を短くすることで文武両道を達成したと。
だが相木たちはあれは軟式だからできた効率的なやり方で硬球では危なくてできないという。
「高校の練習に”効率化”なんて言葉はないのさ」
と笑いながら話す相木と今野。
そして近藤が
「でも先輩達が言ってました。練習試合……弱いとことはいくらでも組めるんだけど、強いとことなかなか組めなくて困ってるって」
と話すと相木たちは谷口を心配し、アイツの歴史はよ~く知ってるから気にはかかるという。
相木は今野にコクガクイン大軟式野球同好会が力を貸してやったらどうだと提案。
今野も墨谷と硬式試合をやるかと言ったら喜んで飛んでくると話し、谷口に話してみないかという事に。
別の日。
相木と今野は久しぶりに谷口と再会。
「シゴキの今野さん……」
驚いた様子で呟きながらもお久しぶりですと握手を交わす2人。
「はは。今でもその”称号”かよ…」
と話す今野。
谷口はすでに近藤から話を聞いているらしく、コクガクイン大との練習試合について、
「こんな話していただくなんて光栄です。ありがとうございます!」
とありがたく受ける事にする。
翌日の放課後。
河川敷のグラウンドに集まった墨谷とコクガクイン大軟式野球同好会。
コクガクインの守備練習を見つめる墨谷ナインからは、
「ボール回しを見ただけでわかる…」
「この人達すげぇ…」
とその実力が確かだと感じさせる声が漏れる。
さらに近くで彼らを見たイガラシも
(うわ…近くで見るとこの人達でけぇ)
と体格差に驚く。
試合は墨谷の先攻で開始。
今野はさすがに硬式野球はできないから監督を務めるという。
マウンドでピッチング練習を行うコクガクイン先発のボールに、軽く投げただけだが迫力があると話す墨谷ナイン。
すると今野が
「言っとくけどコイツ2年前甲子園行ってるから! しかも1回勝ってる!」
と教えてくれる。
墨谷の1番は丸井。
(ここにいる人達全員東都大学リーグで硬式をやろうとしていたわけか…)
(それがドロップアウトして同好会にシフト)
(そーとーな実力者揃いだぞ…)
気合いを込めてお願いしますと挨拶をしてからの初球は見逃してストライク。
(やっぱり軽く投げてるよね。手加減してくれてるのか?)
2球目。
(打てる!)
確信して引っ張った打球だったがショートへのハーフライナーで1アウト。
「いっ…つ~~~~ッ!」
「なんだ? この感触!」
丸井が両手を見て叫ぶ。
谷口にどうなんだと聞かれた丸井は、
「軽く投げてるだけだから打てるかなと思ったら…ショートへのハーフライナーがせいいっぱい。そして手にありえないほどの衝撃が……」
と驚きを隠せない様子でベンチへと戻ってくる。
2番半田が打席へと入る。
(僕には”セーフティ”しかない!)
初球からバントの構え。
(当たった!)
きっちりとらえたはずが半田の体がボールに押されるかのようにキャッチャーへと飛ばされ、打球はバックネットへのファールに。
(ボールに押されてはじき飛ばされた~~!)
びっくりして開いた口が塞がらない半田。
ここで第34話が終了となります。
谷口が今野と再会するのは数年ぶりなんですね。
思わず
「シゴキの今野さん……」
と出てしまうあたり、シゴキに耐えた谷口にとってもやはり今野は怖い先輩の印象が強かったんでしょうねw
でも、その繋がりでようやく強い練習相手が見つかった事は、お花茶屋の現状を聞いた後だけあって頼もしかった事でしょう。
コクガクイン大軟式野球同好会は甲子園経験者もゴロゴロいるみたいですし、まだ練習試合が始まったばかりだけど、その実力がかなりのものだという事は伝わってきました。
これに墨谷がどう対応していくのか。
次回が楽しみです。
・第30話「ベースランニングのうまさの巻」
・第31話「変わりばえのしない勝利の巻」
・第32話「松川の併走者の巻」
・第33話「たどり着いたらいつも雨降りの巻」
・第34話「予期せぬ提案の巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ
野球漫画では時々、誇張した非現実的なシチュエーションが出て来ます。
このシリーズは少ない方なんですが、この回のラストなんかはそうですね。
どんな物凄い剛速球であろうと、小柄とはいえ人一人はじき飛ばすなんて出来るわけがありません。
アニメの方では大袈裟な描写もあったりしたけど、原作ではそういった表現はあまりなかったですね~。
谷口君、作者が代わった途端モテるようになったようです。彼は丸坊主で格好も地味すぎるし、それで女子が寄ってくるって、これはやっぱ体からあふれるモテホルモンでしょう。スポーツマンは多いらしいから。しかし残念ながら現段階では付き合えてないし、告白もされていない。これじゃあモテの証明ができない。モテてるかの確認方法ってのは、「これまで何人の女子から告白された?」「いままで何人の女子と付き合った?」などなどですが、いずれもNOじゃないですか。いるんですよ本当はモテてるのに上記の条件を満たしてないがために非モテのレッテルを張られてしまうという人が。そろそろどなたか告白してきてほしいものです。
練習試合決まったはいいけど、バントしたら体ごと吹っ飛ばされるってどういうことよ。これ実力差ありすぎじゃない。甲子園目指すならこれくらいの投手を打てなきゃ勝ち抜くの無理じゃないの?7月の予選まで時間ないでしょ。あ、竹バット使ってるんだっけ?なら話は別だけど。一方の投手力は通用するかね。いずれにせよ甲子園出場選手達を揃えたチームと互角に戦えなきゃそのレベルに達してないわけですから、当然甲子園には行けないでしょ。
これ大敗するようならまた昨年みたいに全て1点差ゲームの連続で大苦戦が予想されますね。甲子園出れないこともあり得るかも知れないね。そもそもこれキャプテン2であってプレイボールじゃないから、谷口は主人公ってわけでもないですよね。だから谷口と一緒に甲子園って理由もないんですよね。今年ダメで来年五十嵐達が出場果たすなんて展開もあり得るわけです。
まあ自分はマイナス思考なものでして悪い結果が出た時のショックをやわらげるために最悪な予想をしましたけどね。もちろんこんな悲観的な予想は大外れであって欲しいです。
言われてみると野球少年とかスポーツやる男の子って容姿関係なくモテていたイメージありますね。
もし告白なんてされたら谷口はどうするんだろう。
ぜんぜん想像できないですw
今回のコクガクイン相手にどんな試合をできるかですよねぇ。
まだ始まったばかりだけど丸井や半田の反応見てると相当な差がありそうですし……。
確かにキャプテン2と考えれば今年甲子園まで行けなくても不思議ではないんですね。
次のイガラシ井口世代でいくか、もしくは近藤世代になってやっと……って展開もあるのかも。
読者視点だと谷口世代の頃から待たされている感あるので、このメンバーで甲子園行って欲しいとこですけどね~。
お久しぶりです。
最近は、新刊が出るまでは・・・と、立ち読みもこちらに来るのも控えて
いるので、第30話~第34話までの展開は、まだ知りません。
よって、新刊の感想になるのですが、キャッチャー・井口、ルーキー・近藤の
実戦デビューとはいえ、城東との練習試合が意外と長いですねえ。
このペースでは、キャプテン2新シリーズで描かれる試合は、あとせいぜい
3~4試合くらいか? おっと、それではアストロキャプテンになっちまうし、
到底甲子園までたどり着けない(笑)。
それにしても、やはり谷口はプレイしないとテンションが上がりませんね、私は。
それから、本作はちばさんの旧キャラクター総出演で「大キャプテン」とも
いわれているようですが、さりげなくに手塚治虫御大のスターシステムも
採用されているようで・・・(笑) 私は正直、旧キャラを使い過ぎているのように
思うのですが。また、ちば作品の描写や場面のトレースも、多過ぎですね。
ファンサービスなのかもしれませんが、私なんかは、「もういいだろ」と
思ってしまう。
そのへんは、ちばさんは案外クールで、卒業後もキャプテンに再三登場してくる
世話焼きの丸井に対して、谷口やイガラシは決して登場させなかった。
プレイボールにおける松下の扱いも、かわいそうだった(笑)。
旧作からというなら、イガラシはキャプテン初期やプレイボール版ではなく、
キャプテン終盤の手足の長い姿で描いて欲しいなあ。
作中で最も才能・体格に恵まれ、将来性を感じさせるのは井口と近藤なのだから、私は、やはり成長した投手・井口が見たいですね。
イガラシは、高校野球で壁にブチ当たり、プレイボールでの谷口の言葉のように
投手は断念させ、野手専念でいって欲しいなあ。
最後になりますが、今後、お花茶屋高校が、どう絡んでくるか気になりますね。
夏の都大会で墨谷を苦しめるダークホースに成長というありがちの予想(?)を覆し、
あっさり1ページ描写だったりして(笑)。
はたまた、土砂降りの雨の中、意外な形で得点し、降雨コールドで、谷口&墨谷
ナインの野望を砕くという・・・おっと、それは球道く・・・(笑)。
とりとめなく、ダラダラと書いてしまいました(苦笑)。
また参りますので、今後ともよろしくお願いします
私の名は商人のユダさん、お久しぶりです!
こちらこそ今後ともよろしくお願いします~。
おっしゃるようにちば先生のファン向けな登場やトレースは目立ちますねぇ。
ちば先生はほんと丸井以外は谷口であろうと卒業後は登場させませんでしたもんね。
ここは人によって感想が違ってくるだろうなぁと思います。
私も墨二キャプテン時代の少し成長した体格のイガラシ好きだったので、できればそっちの姿で見たかったと思っていました。
ここまでのお花茶屋の描かれ方を見てるとライバル的な扱いにはなりそうですけど、それだけに予想外に……って展開はあるかもしれませんねw
いくら強くなれたとしても急に東実や谷原のような実力はつかないでしょうし……。
谷口監督編以降は展開がスローなので、答えが出るのはまだまだ先かな~。
ついにまともな対戦相手が決まりましたね。
イガラシ時代でも、これが良い経験になったので、今後のナインの成長に期待です。
ナインの知り合いから対戦相手を探すかなと予想してましたが、東都大学からとは、全く予想できませんでした。
やっと墨谷も実力をしっかり出して戦える相手見つかりましたね~。
しかも甲子園経験者もいるツワモノ揃いだけにどこまでやれるのか楽しみです!
相手投手の球に驚かされっぱなしな状態だけど打つ方もどれほどなのか今から気になります。