第31話「変わりばえのしない勝利の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
長野県立諏訪高校との練習試合を行うお花茶屋。
2対1と諏訪1点リードで迎えた6回表。
お花茶屋の杉本監督はノーアウト1塁の場面で盗塁のサイン。
初球から見事盗塁を成功させる。
諏訪ベンチはバッターが援護の空振りすらせず完全に盗まれたことにざわつく。
そして諏訪の監督はピッチャーがけん制しないことも変化球を投げることも杉本監督には見破られていたのだと考えるが、実際に見破ったのは生徒達だった。
色んなピッチャーを見て色んなクセを研究する。
これも”経験”だと思う杉本監督。
するとグラウンドの端に第2試合のお花茶屋の相手だという岡谷実践の2軍選手たちが訪れ、グラウンドに向かって一礼するとウォーミングアップを開始。
その間に打者が四球を選んでノーアウト1･2塁。
ここはきっちり送りバントのサインを送り、
「いいか。相手のフォーメーションをよく見ろ」
と選手たちに指示。
ショートがランナーをベースに引きつけてからサードへと走る。
サードとファーストがチャージし始めたところでピッチャーが投げる。
打者のバントは猛チャージしてきたサード正面へと転がり3塁アウト。
送りバント失敗となって1アウト1・2塁となる。
ここで杉本監督は選手たちにあらためて今のフォーメーションを解説。
今の流れがあってこそサードは思いっ切りチャージできるが、かわりにショートがガラ空きになるというリスクもあるギャンブル的フォーメーションだと。
このフォーメーション自体は知っていたけど試合で見るのは初めてだと話す選手に杉本監督は、今まで月1回しかできなかった対外試合を、この土･日で他県のチーム相手に3試合も体験できるようになったことはお花茶屋にとって革命だと感じていた。
一方、東京。
南砂と練習試合を行う墨谷は7回を終わって4対0と4点リード。
墨谷先発イガラシの前に南砂打線は手も足も出ない状態だった。
受けるキャッチャーは井口。
右に左に曲がるイガラシの変化球に翻弄されまくる南砂打線。
この回もあっさり南砂打線を打ち取りベンチへ引き上げるイガラシに井口がナイスピッチングと声をかける。
「まだミットが流れてる。井口」
「ミットは受けたとこでちゃんと止めてくれ」
と、ミットさばきに苦言を呈するイガラシだが、この試合ではその強肩で見事相手の送りバントを封じ込めたらしい。
「へへ…第2試合はおれが先発だからな。肩慣らししとかんとな…」
と話す井口だが、イガラシに言わせると問題はやはりキャッチングらしく、まだポロポロするシーンが多いという。
いくら肩が良くてもポロで進塁されてしまうこと。
そしてワンバンは必ず体で止めろとアドバイス。
そんなイガラシに
「はいはい。それで今日は変化球ばっか投げてくれるのね～～」
と返すのが精いっぱいの井口だった。
そして第2試合の清澄戦。
第1試合でキャッチャーをし、この第2試合では先発ピッチャーをやる井口に
（大変だね。この人…）
と同情する清澄の先頭打者。
しかし初球見送ったストレートを見て、井口に第1試合の疲れはなさそうだと判断。
そんな打者を3球3振にとった井口は、
（キャッチャーとピッチャーの二刀流。絶対モノにしてみせるぜ）
と誓う。
その頃長野では、お花茶屋の第2試合岡谷実践のピッチャーが左のアンダースローであることに、
「遠征に来るといいねぇ! いろんなモノが見れて! こんなの見たことねーな～」
と、杉本監督はむしろこの珍しい相手を歓迎した。
そして場面は再び東京へ。
練習試合を終えて学校までランニングで戻る墨谷ナイン。
第1試合はイガラシが投げて4対0の勝利。
第2試合は井口が投げて5対1の勝利。
だが、先頭を自転車で走る谷口は、
（変わりばえのしないチームとやって変わりばえのない勝利）
（これでチームは成長できるのか?）
と危機感を募らせていた。
圧倒的勝利ながらも変わりばえのない内容に危機感を覚える墨谷。
結果は3戦全敗ながらも大きな収穫があったと感じるお花茶屋。
ここで第31話が終了となります。
この土･日で勝利こそしたけど得たものが感じられない墨谷と、全敗したけど色々な経験を積んだお花茶屋。
谷口同様に実際に試合をした墨谷の選手たちもそう感じていそうですね。
近藤･井口のバッテリーの実践不足がハッキリわかった事や、井口にキャッチャーの経験を積ませたことは大きいですが、それ以上にお花茶屋が経験した内容が濃かったように思いました。
かと言って墨谷には遠征するだけのお金もなければ支援者もいないし、この差をどう埋めていくのか楽しみでもあります。
・第27話「またまたやっとったなの巻」
・第28話「ボールが手につかないの巻」
・第29話「監督に意見する2年坊の巻」
・第30話「ベースランニングのうまさの巻」
・第31話「変わりばえのしない勝利の巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
あえてここは練習相手に青葉中を出すのはどうでしょうか？
一年生に青葉出身の子がいたし、そのつてで連絡とるとかいけそうだし、青葉を苦しめたキャプテンが4人いるからOKしそう
青葉の監督ももう一度見てみたい。
青葉出身の一年生ずっと気になっています！
どれほどの実力なのか気になるし、今回の練習試合でもしかしたら出番あるかな～と期待したのですが……。
彼が青葉でどれくらいの位置にいたのかですよねぇ。
二軍だと青葉監督覚えてなさそうｗ
でも青葉監督との繋がりから練習試合申込めたら、それこそ遠征しなくても相手に困らなくなるんでしょうね～。
川北はじめ、
地区の強豪とは練習試合出来ると思うますが…
谷口監督仕事してほしい（笑）
卒業生の多くを強豪校へ送っている青葉の監督とか、
元ノンプロの近藤の親父とか、
つてはあると思うのですがね。
悩むけどなかなか答えにたどり着けないあたりはなんとも谷口らしいというかｗ
強豪校との練習試合だと川北や東実も応じてくれそうな気はしますよねぇ。
谷原は今どうなってるのかわかりませんけど、リベンジマッチできなかった明善とか無理かなぁ……。
青葉監督繋がりだとかなり練習相手の幅は広がりそう！
近藤パパは近藤が相談すれば動いてくれると思うんですけどねぇ。
丸井がやった36校との練習試合はすごい自信になりましたよね。イガラシの時も朝日高校の胸をかり、惨敗はしましたが貴重な経験だったと思うし。やはり練習試合は強い相手とやらないと意味がないですもんね。ここらで大学生とかノンプロあたりとやるのも良い経験になると思います。相木とか今野、元ノンプロの近藤パパとかが力になってくれると有難いですね。倉橋とか中山、山本、山口、太田たちにも協力願いたいですね。墨高にあってお花茶屋にないものと言ったら頼もしいOB連だと思うし。
丸井キャプテン時代の合宿からの36校との練習試合も凄まじかったですよね～。
やっぱり未知の相手と戦うことは大きな糧になるんだろうなぁと思います。
そういう意味では墨谷も東実の代役で練習試合できた事は大きな経験だったんでしょうね。
中山や山本たち共に戦ったOBは卒業後どうしているのかも気になるので、ここで出てきて強力してくれたら熱いですｗ
言われてみるとお花茶屋にない墨谷の強みってそこかもしれませんねぇ。
墨谷は高いレベルの練習試合をしたいけど出来ない・・そこで相木がひと肌脱いでワセダ大学の野球部の練習試合をセッティングしてくれるのでは・・？
ワセダ大学も野球部の未来の優秀な選手の青田買いというかつばをつけて推薦を狙えるからといって相木がしてくれそう。
キャプテンの時に丸井が朝日高校と墨谷二中が練習試合をして得る物は多かったと思うし、ワセダ大学なら東京6大学で名門で強いですからね。
そうしないと井口のキャッチャーの更なるレベルアップは期待できないですからね。
そういった繋がり作ってくれそうなのって今のところ相木や今野って感じですかね～。
これまで戦った相手との練習試合ではなく、墨谷にとっては未知の相手を遠征せずに……となると自分達だけで見つけるには難しすぎますしねぇ。
強敵相手の練習試合というだけなら川北とかやってくれるでしょうけど、今の墨谷が目指す高みを考えたら、さらに広い視野での経験が必要になったんですね。