第12話「相手を尊敬しつつ踏みつけろの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


富戸中戦。
4対2と墨谷が2点リード。
9回表墨谷の攻撃は杉本の前に決定打が出ず無得点。

9回裏。
2点差で最終回という状況に、1年生JOYのプレッシャーを心配する近藤だが、マウンド上のJOYは、
(プレッシャーはかかっていない)
(ただ自分のスタイルを貫き通せばいいだけのこと)

と、先頭の8番打者に初球ストレートを投げてストライク。
(1年のくせに物怖じしてねえな)
と、打者に思わせる堂々としたピッチング。
(ストレートなんだ)
(さっきの回は打たれちゃったけど…)
(やっぱりストレートなんだ!)

2球目もストレートでストライクを取って2ストライクへと追い込む。
「こいつで三振だッ!」
3球目もストレート勝負に出たが、これをライト前へと打ち返されてしまい、ノーアウト1塁。

「ピッチャーストレートにこだわってる! まっすぐにだけヤマを張ってりゃいい!」
富戸中ベンチから声が飛ぶが、それでもJOYは、
(ヤマを張られたって正面から行く!)
あくまで強気にストレートを投げ込み、初球ファールで1ストライク。
そんなJOYをベンチで見守る近藤は、
(男としては成長したが見てる方はドキドキや)
と気が気でない様子。
しかしJOYは
(男は勝負しなくちゃ! それが今!)
(どこまでもストレートだ!)

続く2球目もストレートを投げ込むが、
(速い! だけど2球ストレートはナメとる!)
カーンと打ち返された打球はぐんぐん伸びてレフトスタンドへ飛び込む2ランホームランとなってしまった。

9回裏土壇場で追いつかれた墨谷ナインは意気消沈した様子だが、そこへ近藤がタイムをとってマウンドへと駆けつける。
「JOY。ワイに言われたストレートにこだわっとるんやな」
JOYは、
「僕のストレートは…僕のストレートは…」
と繰り返す。
牧野達も言葉が出ない。
が、
「ワ、ワイはな……キャプテン失格と言われるかもしれんがな……」
「今のオマエの気持ちは尊重したいと思うんや」

という近藤の言葉にみんなが「え」と声をあげる。
JOYがストレートにこだわるのは”男”である証拠であり、富戸をナメてストレートを投げ続けているわけではないもんなと。
そして
「ワイも春から富戸とは色々あったが、今は尊敬の気持ちもあるよ」
「ここに来て4点差を追いつくんや。やっぱすげえチームなんや」

「相手を尊敬する気持ちさえ持っていればどこまでもストレートにこだわって良し!」
「そしてこの試合の勝敗にはこだわらなくてええ!」

と伝え、あとはみんな守ってやってくれと言ってベンチへと戻っていく。
そんな近藤の気持ちが伝わった牧野達内野陣も
(わかった近藤。JOYのことはおれ達が守ってやるぜ)
と気持ちを固めた。

打順は1番に戻ってセンター竹安。
(これだけストレートを打ち込んだ。もう手を変えてくるだろう)
と考える竹安に対して、JOYの初球はもちろんストレートで1ストライク。
「コイツ…まるで小さな近藤だな…」
富戸ベンチにそう言わせるJOYのストレート勝負。
(相手を尊敬してるから…上から踏みつけに行く!)
気持ちを込めての2球目ストレートだが、これもライト前へと打ち返され、再びノーアウト1塁。
続く2番に送りバントをされて1アウト2塁。
一打出ればサヨナラの場面。
3番打者には初球を3塁線に打ち返されるも、サードイガラシが飛びついて抑えたことで、内野安打にはなったが2塁ランナーは動けず。
1アウト1・2塁。
4番打者も初球を打ち返し、サード頭上を抜けようかというライナーだったが、これもイガラシがジャンピングキャッチ。
これで2アウト1・2塁。
「一歩も引かずにストレートを投げ続けるJOY!」
「そしてバックも1年を盛り立てる!」
「本当にたくましくなった!」
「よしよし行け行けJOY! ワイはオマエと心中するで!」

JOYとナインの頑張りに涙を浮かべて叫ぶ近藤。

ここで第12話が終了となります。

感想

1年生のJOYにはプレッシャーがかかる場面ながら、あくまでもストレートを投げ込むJOYを近藤やバックが盛り立てる。
イガラシの好守備のおかげでなんとか2アウトまで来ましたが、それでも一打サヨナラというピンチは変わっていません。

次回は
「JOYの成長を見届けた近藤。レガシーは残せたのか? 『リスペクト』の巻」
とあります。
ちょっと気になる予告ですが……考え過ぎかな?

関連リンク

・第8話「オトナチックの巻」
・第9話「ダブルスチールを決めろ!の巻」
・第10話「まっ向勝負の喜びの巻」
・第11話「後輩を育てろ!の巻」
・第12話「相手を尊敬しつつ踏みつけろの巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ

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10 Thoughts on “「キャプテン2」第12話感想

  1. 相木キャプテンを両方に出してきているし繋ぐための伏線と思いたいのですが…。

    同じくプレイボールをリスベクトしてるスポ根「弱虫ペダル」の大学編でも人気キャラシャッフルの入れ替え戦は燃えますからね。それ以前に「ドカベン」でもやってましたよね。「無理を実現してしまう男・谷口」の物語なんですからプロ編だってありじゃないですか。(まずは甲子園ですが…)

    • 両作品に相木が登場したことで繋がりはできましたから、今後どのようにリンクしていくのかはとても気になっています。
      色々想像すると楽しみになってきますね~。

  2. 誤植訂正●貧乏都立貧乏都立言ってるので甲子園遠征費用の話とかも楽しみだったんですよね。
    田所が商店街青年団で寄付を募って近藤のパパと組んで大応援団を編成するとかベータの話なんかより燃えるんですが。てか元ノンプロの近藤パパが監督就任とかも全然ありだし。(近藤パパが田所になってました)

  3. 続いてほしいのですがすでらもう2冊分くらい書いているのにコミックスの告知すら無いですし…
    プレイボール2の紙のコミックスも、(読者が親爺なだけ紙でも)充分に売れてるはずなのにどうしたことなのか?? 電子コミックスすら告知ないし。来季で、近藤が丸井同様墨谷を落ちて東実とか谷原とかのライバル校に行っちゃうとかも「対松下戦」みたいに燃えるのですが。丸井対近藤因縁の対決とか!!

    • キャプテン2はまだ1巻も発売されていませんよねぇ……。

      確かに墨高に歴代墨二キャプテンが勢ぞろいするのも見てみたいけど、敵として対決するってのも熱いですね!
      それも見てみたいなぁ。

  4. 今月いきなり載ってない上に休載の告知もなく来月の予告ページにも影も形も…。冗談抜きでやばいかもですね…。

  5. コチラも打ち切り匂わせる予告で不安極まりますね…

    • なんとなく近藤キャプテンの終わりを感じさせられる予告ですよねぇ。
      プレイボール2と合わせる形でどちらも3年生は卒業という形にするのかな~。

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