第10話「まっ向勝負の喜びの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
富戸中戦は1回表に墨谷が1点先制。
その裏。
マウンドで投球練習を行う近藤の球を見つめる富戸ナインは、
「春よりかなりスピードアップしてきてる」
「こりゃそうとう走り込んできたな」
と分析。
打席に1番竹安が入る。
(こりゃ燃えるスピードだわ)
(燃える! 燃える!)
やる気満々な様子の竹安。
春のセンバツでは打ち込む前に近藤が退場処分でマウンドから居なくなったため、今日は居なくなるなよと構える。
初球は見送ってストライク。
(これはいい。実にいい)
(打ち甲斐がある)
意気込む竹安だが、センバツの時に近藤はこの竹安には一本もヒットは打たれていない。
さらにその時よりも近藤の球は速くなっている。
スタンドの相木や今野も、自分達が最初に見た時よりも明らかに速くなっているとの感想。
(まっ向勝負で行くでェ。打てるもんなら打ってみろ)
近藤の真っ向勝負の2球目を竹安が打ち返す。
打球はグングン伸びたがフェンスぎりぎりで落ちて来てアウト。
相木と近藤は投手も打者もすごいが、今のセンターは落下地点まで一直線に走って行った事にも驚いていた。
それだけ鍛えられた守備であることを。
そして近藤は打たれても振り返りもしなかった。
つまりそれだけセンターの守備を信用していたのだと。
2番との勝負。
センバツでの彼のちょっと短気だった様子を思い出しながらまずは初球ストライクを入れる。
続く2球目を打たれ、今度はレフトへ大きな打球が飛んでいくがこちらもフェンス際で捕球してアウト。
これもまたレフトが落下地点まで一直線に走っての余裕の捕球。
今度も近藤は一度も振り返らない。
続く3番。
力がある打者だと覚えていた近藤だが、今度もまっ向勝負。
そのまっ向勝負に
(ゾクゾクするぜ!)
(まっ向勝負の喜びよ!)
と初球から打って出る打者。
今度はライト方向への大飛球だが、近藤は打球も見ずにマウンドから降りる。
(だが…これはでかい!)
(今度は入るぞ!)
ホームランになると見る相木と今野。
しかし今度もフェンスぎりぎりでのアウトとなり3アウトチェンジ。
右打者ながら右方向へあれだけの飛距離を出した富戸の3番打者に驚く相木と今野。
そこへ近藤パパがやって来る。
「両センセのお陰で息子達も全国大会ベスト8まで来れました」
と隣りに座って話す近藤パパに、元々墨谷はセンバツでもベスト8だったし自分達は関係ないと話す相木たち。
だが、
「その選抜の時のチームだす。あの時のチームはこう言っちゃナンだがフザケタモノだった」
と近藤パパは言う。
それが今チラっと見ただけだがまっ向勝負で正々堂々力勝負をしている。
「これは人生の電波鮪である両センセに導かれた賜物だと思っちょります」
と話す近藤パパに
(おおげさだな~~)
と思う相木と今野。
今度はそこへ市川記者が現れる。
墨谷はこの春から文武両道路線にして結果を出しているオトナのチームになったという市川に、その下地を敷いてくれたのが相木達だと紹介して毎朝新聞で取り上げて下さいとお願いする近藤パパ。
これには思わず
「バカ言っちゃイケナイ!」
と大慌てで止める相木と今野。
その後、市川も隣りに座ると近藤パパは
「富戸は富戸でオトナのチームに変貌しとりますな」
と話し始める。
スピードアップしてる近藤のボールをポンポン弾き返す。
「さすが…今大会チーム打率ナンバー1と…今大会防御率ナンバー1ピッチャーの闘い」
という市川だが、富戸のバッターは飛距離は出ているが全部ボールの下にバットが入っているともいう。
近藤のボールはここで見ている以上に伸びてきているのだといい、パワーとパワーがぶつかり合うからやたらフライが高くなる。
そして鍛えられている墨谷の守備陣なら、こんなに上がったらグラウンドのどこに飛ぼうが簡単に追いついてしまう。
力勝負なら墨谷の方が一枚上というのが市川の感想らしい。
そしてその市川と同じ見立てをするのが、ちゃっかり墨谷ベンチにいる丸井だった。
(あんなに飛ばされたが近藤の方が一枚上だ)
(近藤は近藤でチームを鍛え上げ、確かにレベルアップさせた)
(それと同時に自分自身を鍛え上げることも怠らなかった)
(それがこのスピードアップに現れている)
と。
その後、近藤は力のまっ向勝負で富戸打線を抑え、打線はキメの細かい技をからめて小刻みに加点。
7回裏を終わった時点で4対0と墨谷が4点リード。
近藤は
(よし! 7回を終えて4対0にした!)
(JOYの出番を作る時が来た!)
と考える。
ここで第10話が終了となります。
力と力の真っ向勝負。
富戸打線の打球に一度も振り返らなかった近藤にとっては全て想定内といった感じでしょうか。
丸井も近藤や墨谷のレベルアップを認めているシーンがなんとなく嬉しかったです。
試合は一気に7回裏まで進んでしまいましたが、1対0からさらに3点どのように追加したのか。
なにより富戸の杉本はあの後どのような精神状態だったのかがすごく気になりますw
まぁ描かれてないんだから何も問題は起こらなかったんでしょうけど……。
・第6話「ある結果の巻」
・第7話「神学論争をぶっ飛ばせ!の巻」
・第8話「オトナチックの巻」
・第9話「ダブルスチールを決めろ!の巻」
・第10話「まっ向勝負の喜びの巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ