第2話「コンセントレーションの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


合宿を開始した墨谷二中野球部。
この日のグラウンドでランニングを行う中、近藤がランニング終了を告げる。
予定ではあと10周残っている事を牧野が忠告するが、近藤はランニングはここで切り上げてアップに移ると返事。
その後もアップ~キャッチボールとあっさり終えてバッティング練習へ。
「予定表とは練習内容が違うが…」
気になった牧野が再度聞くと近藤は、
「朝の練習はもっと…“バッティング中心”にやることにしたんや」
と、内容を変更し、本来のメニューである朝練3時間のうち、
・ランニングとアップで2時間
・バッティングを1時間
という配分を今日は逆転させたいと言う。
呆気にとられた様子の牧野たちをよそに、バックネットを使った3ヶ所バッティングを開始。
さらにファウルグラウンドでは2ヶ所でトスバッティングも行う。
これまでバックネット1ヶ所だけで行っていたフリーバッティングだが、その時は他の部員はずっと守備に付いてボールが飛んでくるのを代わりばんこで待っていた。
しかし今日のやり方は5人が同時にバットを持って守備は置かず、タマ拾いとして外野に最低限の人数を配置。
同時にダッシュの練習を行うダッシュ組も作った形となった。

その練習風景を見守る近藤は、昨夜家庭教師の相木から聞いた話を思い出していた。
「野球という競技に…『長距離競走』の重要性はどれ位あるだろうか?」
「サッカーは45分間走りっぱなしだからな。持久走の練習はそれなりに必要だ」
「だが野球はバッティング以外は自分の所にボールが飛んでこない限り、ほぼ動かない」
あくまでサッカーと比べたらという前提でそう話す相木は、
「野球の動きで大事なのって『打つ』も『守る』も一歩めのダッシュ力じゃないのかな?」
「つまり瞬発力!」
だと語った。
その話を受けた近藤は今日、グラウンドを何周も走る練習をホドホドに、その分短い距離のダッシュを多くしたという事らしい。
そこへこれから大学へ向かうという相木が、墨高で同じサッカー部だった今野と一緒に墨二の朝練を見にやって来た。
相木たちと話しながらも時間を見て短いサイクルで練習を移動させる近藤に、相木と今野がそれぞれ言葉をかける。
「こうした方が気分が変わって集中力が上がる」
「同じ場所で同じ練習をず~~っとやってると途中からダレて効率が下がるもんな…」

練習後。
部室前の水道で汗を流す近藤のもとに牧野達3年生がやって来る。
「今日の練習は最初に考えたやり方を大幅に変えたが…一体どういうつもりだ?」
近藤の考えをきちんと聞かされていない牧野は、近藤が楽をしたいからじゃないかと一瞬疑うが、
「今日の朝練、昨日より楽だったか?」
と近藤に返され、むしろ昨日よりもキツかったと感じる。
そこで近藤は野球は技術の競技であり、マラソンが強くなっても試合には勝てない。
技術を上げない事には相手を負かせないし、技術を上げるためには1球でも多く
『バットにボールを当てる訓練』
をやった方がいいのではないかと熱弁する。
その場は近藤の勢いに何も言い返せなかったものの、
「近藤の奴……あの家庭教師になんか入れ知恵されてねえか?」
と、学校内の廊下を歩きながら曽根や佐藤に漏らす牧野。
そして近藤が新しい形でのバッティング練習を行う際にナインに言った、
「打つ箇所を増やしても……それでも1日で打てる球は限られている」
「1球1球の密度を上げよう」
「それにはバッティングピッチャーはちゃんと速いタマを投げること。バッターは1球1球集中力を上げて打つこと!」
という話や、集中力を英語で言うと
『コンセントレーション』
だと語った事を思い出す。
さらに朝練の最後に行った
「たたきつけて高いバウンドを打つ練習をしたいんや」
という練習も相木の入れ知恵なんだろうかと考えていた。

一方の近藤は授業中、相木の隣りにいた今野の事を思い出していた。
本当はワセダに行ける学力はあったというが、神社の息子なのでコクガクインの神道科へ進んだという今野は、大学ではサッカーではなく草野球のサークルに入ったらしい。
あくまでお遊びサークルだと話す今野だが、
「そのお遊びサークルでも…もっとバットをたたきつけて……高いバウンドを打つ練習をしてるよ!」
という。
“金属バット時代”になって、軟式野球はこの打法が有効になってくるのだと。
それを聞いた近藤は、その理屈を放課後みんなに説明して欲しいと依頼。

放課後。
近藤の依頼を引き受けた今野が、墨二部員を前に『たたきつける』練習を実践してみせる。
1アウトランナー3塁という設定で、サードランナーに近藤が入る。
近藤はバットに当たった瞬間にスタート。
内野は前進守備のバックホーム体制という設定のもと、よくわかっていない部員たちが見つめる中練習開始。
ピッチャーの球を思いっきりたたきつけた打球はサード真正面へ。
だが高いバウンドを捕球してのバックホームに判定はセーフ。
「木製バットでたたきつけるより金属バットの方がはるかに弾む」
のだと言う。
近藤は軟式野球でこの技術を『磨く』と『磨かない』では得点能力が変わってくるのではと部員たちに提案。

その練習風景を見つめていた相木は、
『シゴキの今野』
と呼ばれた男が草野球選手になって中学野球部を指導していることに、人間変われば変わるものだと実感。
墨高サッカー部に入部したてだった谷口とそれをしごく今野2人の姿を思い出す。
今野もまた今回の協力は谷口の後輩達だと聞かされたからこそだった。
相木は
(そして茂一クン! コンセントレーションだぞ!)
(集中力を上げて練習することが効果を上げるんだ!)
と、心の中で近藤にエールを送るのだった。

という場面で第2話が終了となります。

感想

相木のアドバイスを元に予定とは違う練習メニューへと変更する近藤。
これまではパパのアドバイス通りに後輩育成を主体としていた近藤が、自分で考えて練習メニューを組み立てていくっていうのは新鮮な気がします。
ただ、ここまでの牧野たちへの説明不足が反感を買わないかが心配ですが……。

そして相木に続いてシゴキの今野も登場しました!
草野球サークルに入っていたことも驚きですけど、ワセダに行ける学力があったっていうのも驚きでした。
確か『プレイボール』で田所さんと一緒に補習受けてませんでしたっけ。
勝手に学力はそんなにないのだと思い込んでいましたw

関連リンク

・第1話「レガシーを作れ!の巻」
・第2話「コンセントレーションの巻」
・第3話「丁寧か?雑か?の巻」
・第4話「親父と息子の巻」
・第5話「強打者・近藤!の巻」
「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ

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2 Thoughts on “「キャプテン2」第2話感想

  1. けん on 2019年6月29日 at 4:21 PM said:

    やはり今野が出てきましたね。
    今野がワセダに行ける頭があるのと神社の息子だということにビックリです。人は見かけによらないもんですね。その神社が谷口と父ちゃんが猛特訓していた神社だったらもっと面白いんですが(笑)。
    ここまで役者が揃うと、谷口と近藤の壮行試合は墨高vs墨二のような気がしてきました。まだ先の話ですけどね。
    次が楽しみですけど、次の発売日まで長いですね〜。

    • 次回が8月28日ですからねぇ……ほんと長いw

      今野は色んな部分で驚かされました。
      シゴキの今野っていうくらいだしサッカーだけじゃなくて学業でも自分に厳しい人なのかなぁ。
      相木と共に谷口の高校野球生活を後押しした大きな存在ですし、近藤たち今の墨谷二中にどのような影響を与えるのか楽しみです!

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