第51話「今年の大島の攻撃の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


大島との試合は墨谷が1回表に4点を先制。
1回裏、墨谷の先発は谷口。
一昨日に半田のバスターをモノにするため、当初10球だけと言いながら300球も投げ込んだ谷口を片瀬が心配げに見つめる。
(今日の谷口さんは……絶対ヤバイはずなんだ)
マウンドでは谷口がこの試合の継投をナインと再確認。
先発の谷口が3回。
イガラシが4回と5回。
松川が6回と7回。
井口が8回と9回。
一方大島監督も墨谷が継投で来ることは読んでいるが、自軍を
「自他ともに認める打撃が売りのチーム」
だと鼓舞し、芯でコツコツ当てる墨谷に対して大島は“強振”がテーマだと言い放つ。
今年の大島打線はバットを強く振る破壊力で勝負できると自信をのぞかせる。

いよいよ1番打者が打席へと入る。
マウンドの谷口は一昨日の300球の疲れがある事は認めつつも、3イニングスだけなら絶対に行けるとこちらも自信がある様子。
・全員が振り回してくる
・今大会1番~6番までが1本ずつホームランを打っている
・タイミングを外すピッチングをしろ
という田所のメモとアドバイスを思い出しながらの第1球を1番打者は空振り。
だが、その強振ぶりに谷口も倉橋も驚く。
ローボールヒッターだという1番打者に対して高めを意識しての第2球目は内角高めへのボール。
さすがに高すぎてバッターも見送る。
続いて第3球目はタイミングをはずすためのチェンジアップを倉橋が指示。
(ストライクゾーンに来るボールは……とにかく大きいのを狙って強く振る!)
打ち気満々な打者だが、チェンジアップに態勢を崩しつつも
(だがきらいな高さじゃない!)
と、なんとかバットに当てての右方向へのゴロ。
(打ち取った!)
そう思った谷口だが打球が思った以上に速く、セカンド丸井が飛びつくもその横を抜けてセンター前のヒットとなる。
(そう! これが『大きいのを狙って強振する』ということ!)
(バットを強く振れば……たとえ内野ゴロになったとしてもゴロにスピードが乗るから野手の横を抜け易くなる)
(この打法は金属バット時代になって尚威力を発揮する)
ベンチでニヤリの大島監督。
続く2番打者も初球を強振。
サードゴロかと思われたら、こちらも飛びつくサード松川の横を抜けてレフト前ヒット。
ノーアウトランナー1・2塁となった。
さらに3番打者も強振し、打球はショートイガラシの横を抜けてのレフト前ヒットとなってノーアウト満塁。

墨谷内野陣がマウンドへと集まる。
「1点は覚悟する」
「中間守備。ゲッツー体制だ」
内野陣が谷口の指示を受けて守備位置へと戻る中、『ノーアウト満塁』という逆にプレッシャーがかかる場面で打席へ向かう4番打者に大島監督は、
「ゲッツー打ってこい!」
と声をかける。
「へ?」
思わず声をあげる4番打者だが、その言葉のおかげで気が楽になり、
(よし! 本当にゲッツー打ってやる!)
とリラックスした様子で打席へ。
初球を強振した打球はセカンドベース右を抜けようかというあたりだが、今度はセカンド丸井が飛びついて捕球。
4-6-3のゲッツーとなり、その間に3塁ランナーが生還。
「あら。本当にゲッツー!」
ベンチでガクっとうなだれる大島監督と、
「本当にゲッツー打っちまった~~!」
と叫ぶ4番打者。
1点返されてなおもランナー3塁だが、2アウトとなったことで気が楽になった谷口は5番打者を三振にとって3アウトチェンジ。

という場面で第51話が終了となります。

感想

打撃自慢な大島打線の強振が見事に繋がった形でしょうか。
今年も墨谷に対して油断している様子の大島監督ですが、4番打者へかけた言葉やその4番打者の
(ウチの監督はうまい!)
(リラックスさせてくれる!)

という思いから察するに、結果はともかく選手からの信頼は厚そうです。

さて、300球の影響はあると自覚する谷口。
1回裏は1失点で切り抜けたものの、残り2イニングスを無事に投げ切れるかどうか。
気になるところです。

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4 Thoughts on “「プレイボール2」第51話感想

  1. なるほど。
    やっぱり大島は振り回してきましたね。
    振り回すバッターは谷口も2番手のイガラシも得意とするところだと思うんですけどどうでしょうか?
    あと、気になったのはチェンジアップ。
    谷口君たちの時代にはチェンジアップという球種はなかったと思うんですけど、そこら辺はやはりコージィさんのセンスなんでしょうかね?球数も当時の野球はあまり気にしてなかったし、先発完投が投手の使命みたいなところがありましたよね。分業制を採用する墨高は野球の最先端をいってるということかな?さすが谷口キャプテンだなぁ^_^
    やはり鍵を握るのは1年生ピッチャーのイガラシと井口。どんな投球を展開するか楽しみですね。

    • 大島は昨年同様に打撃中心のチームみたいです。
      おっしゃるようにこのような強振メインの打線は、谷口やイガラシにとっては得意とする相手でしょうね~。

      チェンジアップは当時はその名前で聞いたことないような気がします。
      そのあたりは他にも現代的な理論など語る場面もあったのでコージィ城倉先生の味付けなんでしょうね。

      谷口の疲れの影響や、イガラシと井口1年生の投球、そして大島にとっては去年カッカして抑えられた松川の投球も含めて先が気になります(´▽`)

      • けん on 2019年6月19日 at 6:34 PM said:

        そうそう!
        昨年は1年生ピッチャーの松川が出て、それで大島がカッカしてさらに振り回したんですよね。
        今年もイガラシと井口にカッカして振り回すのかなぁ?
        でも今年の大島の監督は去年より成長してるみたいですよね。どうなるか楽しみですね!

        • そうなんですよね~。
          またカッカしてくれたら思うツボなんですが、今年の大島監督だったらそれを放置しなさそう……。
          どのような対戦になるか楽しみです!

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