第46話「果たせなかった夢の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


聖陵戦に勝利してベスト16への進出を決めた墨谷ナインは球場前で田所と待ち合わせ?
遅れてやって来た田所は
「今年は「去年果たせなかった夢」を果たす!」
と宣言するも、みんなピンときていない様子。

その後、田所に連れられてやって来たのは『うなぎ松羽』。
去年の聖陵戦勝利後にうなぎを奢ってやると行ってこの店に来たものの、予算が足りなかったためにソバ屋でカツ丼(上)に変更になったが、今年こそはここでみんなにうなぎをご馳走しようと決めていたらしい。
すでに公衆電話から予約も入れているそうで、ついに全員で店の中へと入る。
梅で1200円という値段にびびる谷口と倉橋だが、
「猛暑のお陰でエアコンが飛ぶように売れた」
らしく、今の田所さんは大金持ちなんだとか。

みんなで美味しくうな重を食べる中、サヨナラヒットの半田や勝利投手となった井口にコーラを注いで回る田所。
(勝ち投手……井口か…)
そんな声を複雑な表情で聴いていたイガラシの元へ田所がやって来てコップにコーラを注ぐ。
「3得点のうちの『打点2』か」
「高校の公式戦2戦めで「1号ホーマー」か……」
「そして投げては5回までパーフェクト。今日のMVPはおめえか」
「生で見たかったもんだぜ」
田所の言葉に自分はMVPなんかじゃないと話すイガラシ。
同じテーブルの谷口も、今回の聖陵戦はみんなよくやってくれたと考えつつ、あとは自分が采配を間違わないことだとあらためて心の中で反省するのだった。

別の日の墨高グラウンド。
全員の前で谷口は、この2試合での得点がたったの『4』であり、相手ピッチャーが良かったと言っても今イチ打てていないとし、
「試合でやや金属バットに頼り切ってしまって、イマイチ芯でボールを捉えることをおろそかにしている」
と、自戒もこめてナインに話す。
そしてこの日はもう1回竹バットを使って芯で捉える感触を確かめ直してほしいとし、バッティング練習を開始する。
片瀬を相手にバッターボックスの島田はボテボテのゴロで手を痺れさせるが、半田は竹バットでいい当たりを連発。
(バントを芯でやってみて何かが掴めた気がする…)
と、半田本人も手応えを感じているらしい。

その様子をバックネット裏から見ていた谷口の元へイガラシがやって来て、
「聖陵戦は色々とナマイキ言ってスイマセンでした」
と謝罪。
谷口は試合前日にイガラシが眠れていなかった事もお見通しだったようで、それについてもイガラシは、
「体調を管理して休むべき時は体を休めなきゃならない」
という谷口の言葉が身に染みてわかったと話す。
あの晩、眠れないばかりか一晩中体を動かしたせいで、試合序盤こそ良かったものの、回が進むにつれてみるみるうちに体がへばってきたらしい。
「『中学の軟式野球』から『高校の硬式野球』というものは思ってる以上の隔たりがある」
「そして練習試合と公式戦も驚くべき程違う」

その違いを1年のイガラシはいま体で実感しており、それはそれでいいのだと話す谷口。
そして自制すべき時は自制する。
それは自分自身との闘いであり、あと一歩がんばるのも自分自身との闘い。
がんばらないのも闘いなのだという。

そんな谷口の言葉をしっかり頭に入れて、イガラシがバッターボックスへと入る。
聖陵戦でのホームランは金属バットの芯の広さにかまけたルーズなバッティングであり、この練習でもう一度竹バットでスイートスポットに当てる感覚を反復しようと考える。
その思い通り、綺麗に芯に当たった打球はセンター最深部まで届く大飛球。
(よし! 最高の感触だ!)
手応えをバッチリ感じたイガラシは谷口へと振り返り、今日はこの1スイングでやめると宣言。
「よし! イガラシ。自分でそう判断したのなら今日はもう打つな!」
それを認めた谷口は
(三歩進んで二歩下がる。そしてまた一歩進む)
とし、高校生になったイガラシは確実に成長していくとし、田所と同じく自分も聖陵戦のMVPはイガラシなのだと考えていた。

そこへ田所が
「大島工業高校が8対9で勝利した」
と伝えにやって来る。
つまり墨谷の次の相手が正式に大島に決まったということだった。
この日の試合ではノーガードの打ち合いだったらしく、大島は9点取りはしたものの、8点も取られている。
そんな大島相手に谷口は
「芯で捉えて打ち勝ちたい!」
と宣言。
その横では半田が
(このタイミングから…)
バントの構えから
(バットの芯で…)
ヒッティングの構えに変えて
(捉える)
スイング。
(この感覚なんだ)
芯で捉える感触を静かに掴んでいた。

ここで第46話が終了となります。

感想

やっと松羽のうな重を奢る事ができた田所さんw
みんなを引き連れて歩く姿がなんとも懐かしく思えました。

一方でこの2試合金属バットに頼ったバッティングの反省。
そして聖陵戦での態度をきっちり謝罪し、試合前日に谷口に叱られた意味の大切さを知ったイガラシと、墨高にとっては大きな前進となる試合だったのかもしれません。
1人静かに確かな手応えを掴んだ様子の半ちゃんが、それをどのようにみんなに伝えるのかも気になります。

次の相手は打力自慢の大島工業高校。
昨年は大島がナメまくってくれたおかげで勝てましたが、今年はさすがにそういうわけにもいかないでしょうね。

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6 Thoughts on “「プレイボール2」第46話感想

  1. けん on 2019年4月6日 at 10:38 PM said:

    丸井の特製栄養満点カレーですよね。あれ読んで今晩カレー食べたいって母さんに言った記憶があります^_^
    丸井のスタミナ特製ドリンクってのもありましたね。確かハチミツとレモンと生卵だったと思ったけど、一升瓶みたいなやつに持ってきてあれも旨そうでしたw

    • そうそう!
      丸井が作っていたカレーがどんな味なのかすごく気になったのを覚えていますw

      特製ドリンクもありましたね~。
      当時真似して作ろうとしたことあったなぁ……。

      • ドリンクは田所さんですよ~。
        やはり夏場のスタミナは大事ですね。

        片瀬がやっと動いて何よりでした。久保にもコーチャーだけでなく役割を与えて、頭をつかった総力戦が見たいです。鈴木も何かできないかなぁと思う所はありますが。

        • ありゃw
          田所さんでしたか!

          そういえば鈴木と半田は同じ時に入部してるんですよね~。
          入った頃は鈴木の方がいずれ使えるって感じだったけど今の実力はどうなのか見てみたいなぁ。

  2. チープ on 2019年4月6日 at 9:19 PM said:

    田所先輩のリベンジ?よかったです。野球と関係ない話に味があるんですよね。ちば先生のマンガは。今回はうれしくなりました。

    • 今年は後輩たちにうなぎをご馳走できて、コーラを注いで回る田所さんもどこか満足そうに見えましたw

      「キャプテン」にしても「プレイボール」にしても野球をしていなくても印象の残る場面ありますよね~。
      個人的には「キャプテン」で合宿中のイガラシたちのために丸井が料理するシーンとか妙に印象に残っています。

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