日本ファルコムの人気シリーズ「零の軌跡」のVita版。
「空の軌跡」3作はプレイ済だけど「零の軌跡」は今回が初プレイ。
とりあえず序章をクリアした時点だけどここまでの簡単な感想を書かせていただく。


●メインキャラが一新
前作「空の軌跡」シリーズと世界観は同じだが、メインキャラクターは本作から一新されている。
また舞台もリベール地方ではなくクロスベル自治州へと変わっている。
タイトルを「零の軌跡」と変えているのだからこのあたりは当然と言えば当然。
新しいキャラクター達を気に入るかどうかは好みといったところか。

●ゲーム内容
前作同様のオーソドックスなRPG。
戦闘を重ねることで経験値とお金を取得し、レベルアップや装備品でキャラクターを成長させていく。
シンボルエンカウント型のコマンド式戦闘も変わらず。
 ・行動順示すATバーを意識したATバトル
・キャラごとのオーブメントにクオーツを組み合わせて発動させるアーツ
・クラフトポイントを消費して放つキャラごとの必殺技・クラフト 

とまぁ、「空の軌跡」をプレイしたユーザーならすぐにピンとくる要素ばかり。
悪く言えば新鮮さは皆無。
良く言えばシリーズファンなら安心して遊べる作りと言えるだろう。

●主人公達の扱いが……
主人公達4人はクロスベル警察の特務支援課所属の一応「警察」という扱い。
この特務支援課自体が新しくできた部署で、その経緯について警察内でも色々と風当たりが強い部分がある。
また、クロスベルでは警察の信用は全くない。
代わりに市民から頼りにされているのが前作まででお馴染みの「遊撃士協会」である。
遊撃士が登場する事自体は問題ないのだが、ロイド達特務支援課の扱いが今のところ彼ら遊撃士の引き立て役にしかなっていないのはどうなんだろうね。

クロスベルにおけるロイド達の立場や状況がわかりやすいという見方もできる。
でもこれ、本作からプレイし始めた人にとって遊撃士って思い入れも何もないし、ここだけ見ると遊撃士連中ってイヤな奴にしか見えない可能性もあると思うんだけどねえ。
応援はすると言いながらチクチクと針で突いてくる物言いとかさ。
「軌跡」ではあるけど、「空」ではなく「零」にしたんだからここまで遊撃士にスポットライト当てる必要あったのかな。

●序章をクリアした感想
ゲーム内容は良くも悪くも前作から大きな進化は見当たらないので、シリーズファンであればすんなり入り込みやすい作りではある。
主人公が警察という設定については「推理させる」ことでそれらしさは出ている。
ただ、やっぱりどうにも気になってしょうがなかったのは遊撃士の存在に尽きる。
「ちょっと過敏に反応しすぎなんじゃないの?」
と、思われる人もいるかもしれないが、序章最初の任務から評判の遊撃士が登場して見せ場を持っていかれ、遊撃士協会では完全な上から目線な物言いをされ、ストーリー中もことあるごとに「警察と遊撃士の実力&人気の差」を見せられ、なんとか序章を終えたら「空の軌跡」の主人公達の登場である。
当然そこでの会話でも主人公達との比較がなされる。

せっかく本作のメインキャラだってそれぞれに個性があるのに、それが遊撃士の存在によって見事に殺されてしまっている。
本当にもったいない。

念のために言っておくが私は「空の軌跡」シリーズはクリアしているし遊撃士キャラが嫌いなわけでもない。
(前作までで一番好きなキャラはケビンであるが……)
それでもあまりの遊撃士賛美のこの内容が今後も続くのかと思うとちょっとうんざり。
エステルとヨシュアがこんな早くに登場してきた時点でイヤな予感しかしないけど。

主人公ロイド達の見せ場が今後たくさんあることに期待しておく。

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