もうまもなく正式発表されるであろう大人気RPG最新作「ドラゴンクエスト10」。その前に「ドラクエ9」で気になった点を一つ挙げておこう。


SFC版DQ3では、オリジナルにはなかった数々の新要素が追加された。その中の1つである「キャラクターごとの性格」は、キャラ作成時のステータスや道中手に入る「本」によって決定・変更できる。この「性格」の違いにはどんな意味があったか? それは初期ステータスとレベルアップ時の能力アップの差だけ。どちらかと言えば「あまり活かされなかった」要素と言っていい。この「性格」はその後のシリーズにおいて採用される事は二度となかった。その理由の一つに、人間の仲間キャラクターは固定されていた事もある。

そんな中、再び「性格」を採用するチャンスがやってきた。DQ9である。
今作では最大4人PTで、主人公以外の3人をルイーダの酒場で作る事ができる。ここまでは3と同じ。ところが彼らはずっと一緒に主人公と旅をしているのに、大事なイベントでは存在自体消されてしまう哀れな存在である。じつはプレイしていた私でさえ、ゲーム後半で「あれ? 仲間いない」と初めて気付くほど存在感が薄い。ちなみに私は仲間キャラに仲の良い友達の名前を入れた。しかし、ある瞬間彼らの存在は私の頭から消え去ったのである。散々言われてきた事だが、シリーズに登場したキャラの中では9の仲間は一段の存在感がない。

それだけうに「性格」を上手く活かせなかったものだろうか。DSで発売された4作目~6作目まで(9発売時は5作目まで)のリメイクでは、人間の仲間キャラとは会話システムがあったのに、最新作である9でそれがなくなったのは何とも寂しい感じであった。「性格」である程度会話の種類を入れるだけでも、彼らの存在感は今より増したと思うのであるが……。今後、キャラメイキングなどプレイヤーに判断を委ねる要素が採用された場合、会話システムや性格といったものがどのような形で使われていくのか。シリーズの課題の1つとなりうるかもしれない。

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