第87話「最後の砦の巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!
谷口の連続安打が止まり、セカンドアウトになった戸室が謝るが、谷口はその前に送れなかった自分のバントが下手だったんだと答える。
ベンチでも謝る戸室に、
「今のはあそこで止まっているしかなかった」
「気にするなよ」
と声をかける倉橋と横井だが、戸室はベンチのムードが落胆しているように感じていた。
それは応援する墨谷側のスタンドも同じらしく、こちらは田所がその落胆ムードに気付く。
(よし。谷口の記録を止めた!)
一方、谷口の記録を止めたことで勢いづいた村井の前に、二番丸井は力み過ぎてあえなく三振となり3アウトチェンジ。
田所は谷口の記録が止まった瞬間、神宮球場の雰囲気が変わったと感じる。
8回裏。
ここまで谷原打線を抑えてきたマウンドのイガラシだが、
(なんかコイツ…すごい肩で息をするようになったぞ)
と、谷原の打者にもわかる疲れを見せ始め、4連続安打であっさり1点取られてしまう。
さらにノーアウト満塁。
ここでショートの谷口とイガラシが交代。
(とうとう…最後の砦だ!)
しかし交代した谷口もマウンドに上がった瞬間から疲れが見えると谷原ナインに言われる状態。
この状況に谷原監督も
(この試合はもらったな)
と思い、マネージャー樋口も、
「いよいよ息の根を止める瞬間です」
「ノーアウト満塁」
「小細工など考えずただただ打ってくだけです!」
「今まで通り」
と話す。
マウンド上の谷口は、
(あの…春先の練習試合以来…谷原に追いつくために……今まで以上に練習を重ねてきたつもりだった)
と、初球を投げるがあっさりセンター前に返されて3塁ランナーが生還して3対3の同点に追いつかれてしまう。
前日、猛練習していたところを田所に怒られた事を思い出す谷口。
自分も最初は
『大会中の練習は控えねば』
と思い、練習していた丸井とイガラシを怒ったこともあったが、いつのまにかその反対のことをしていたと。
続く打者にもレフト前へと跳ね返され、4対3とついに逆転を許してしまう。
この状況を見つめる樋口は
「かわいそうだが”小兵”で”都立”の墨谷は……体力面でウチに対してどうしようもなく劣る」
「春先に墨谷の練習を見に行った時…たしかに彼らはよく練習していたんです。鍛えられてるなとも思いました」
「でも…言っちゃ悪いが僕の目には…しょせんは都立のボール遊びに映ってしまった」
「野球部が寮制を敷いているウチは言わば野球が仕事。朝から深夜まで野球をやっているわけで…」
「都立としては練習量が多いと噂される墨谷……だが大袈裟じゃなくウチはその倍練習しているわけで…」
「トーナメントの上の方では…もう都立はもたないんですよ」
と、その決定的な差を冷静に分析。
そうしている間にもさらに谷原のヒットは続いて5対3となる。
ここまでバントのような揺さぶる作戦は一切していない谷原に対して、マウンド上で両膝に手をついて肩で息をする谷口。
(谷口じゃ止められない!)
と感じる倉橋と、
(おれ達は……調整方法を間違ってきたのか?)
と思う谷口。
倉橋がマウンドへと行き、井口に代わろうと進言する。
谷口もイガラシも松川も川北戦でかなり消耗させられたが、井口は川北戦で1球しか投げていないと話す倉橋だが、谷口は井口がバッティングピッチャーをやりすぎて消耗していることを気にする。
「だがもう井口しかないよ。そのためのピッチャー4人制だろ」
結局倉橋の意見を聞き入れて井口がマウンドへと上がる。
が、スタンドから見守る田所は、
「ここに来てはじめてわかる! 谷原は横綱なんだ! 横綱相撲を取れる体力を十分に残している!」
「かわいそうだが井口じゃ止められるわけねぇ!」
と、井口の登板にただただ絶望的な言葉しか出なかった。
ここで第87話が終了となります。
谷口の連続安打が途切れると同時に気力で踏ん張れていた部分も切れてしまい、一気にこれまでの疲れが体に襲いかかった感じでしょうか。
谷原と墨谷の差を分析する樋口に対して、その間谷原打線に打ち込まれる谷口の姿は読んでいるこっちが諦めそうになる気分でした。
もちろん谷口のことですからまだ諦めていないと思いますが、正直ここから井口が谷原打線を抑えて、残す9回表に村井相手に同点から逆転へ持っていける気がしない。
今回は練習試合で感じたあの谷原の強さを思い出さされた気分です。
なんとかここで踏ん張って欲しいですが……。
・第83話「谷原のマネージャーの考え方の巻」
・第84話「切り返しができないの巻」
・第85話「動きはじめる試合の巻」
・第86話「記録が精神的支柱の巻」
・第87話「最後の砦の巻」
「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
井口はストレートが目立ってるけど
川北のときみたいに変化球で
かわせるレベルになっていれば
チャンスはあるかな?
打線も9番の戸室がヒット打ってるし
持ち前の粘りが出てくれれば・・・
打順的には6・7番の半田・井口が鍵かな?
確かにストレート真っ向勝負だと谷原打線は苦にしなさそうですねぇ。
変化球でかわしていかないと厳しそう。
村井相手に墨谷がどんな作戦をとるかも注目したいですね~
谷口の連続安打を止めて若干勢い感じる村井の気持ちをいつもの粘りで崩して欲しいところです。
hiroさん
明けましておめでとうございます!
また今年も楽しみにしてます。
ヨロシクお願い致します^_^
けんさん
あけましておめでとうございます~。
今年も共に「キャプテン」「プレイボール」を楽しみましょう!
よろしくお願いします!
谷原に是非勝ち上がって、
決勝で、昨年のベスト8でやられた、
明善にリベンジして欲しいですが
井口の快投?に期待します。
しかし、ピッチャー4人でも予選勝ち抜きが厳しいんですね?
やはり死のブロックだけあってピッチャー4人制でもきついのかなぁ。
今となっては3人制から4人制に変更して良かったって感じですね~
もう今回の話だけ見ると敗戦ムードが漂っていましたけど、私も明善へのリベンジ楽しみにしているので、ここはなんとか踏ん張って逆転して欲しいとこです!
「朝から深夜まで野球をやっているわけで」を見て「ん!?」となりました。
谷原はキャプテンのイガラシ時代のような無茶な練習を朝から深夜まで続けているせいで、実は体力にそこまで余裕は無いのではないか? と思いました。
キャプテン2も読んでいて思ったのですが、この時代には効率を重視する風潮がまだ無かったわけで、もしかしたら墨谷がそこを突ければ勝てるかも・・・?しかし墨谷メンバーも相当疲労しているしどうなるか・・・といった感じですね。
なるほど~。
確かに当時は効率よりも練習量がモノ言うみたいな時代だったでしょうから、そこにつけ入る隙が……っていうのはありそうですね。
でもおっしゃる通り墨谷の疲労が尋常じゃないのが気になりますねぇ……。
同点で9回にまた墨谷が得点して勝つかな?とは思いましたが、頼みの綱の谷口はもう打者として9回に回るのはほぼ絶望的だし、なんとか井口が0点で抑えてイガラシが出て、倉橋は奇跡の同点HRでなんとか同点にして、10回に谷口が逆転HRしかないのですが・・。村井の何かわずかな癖を見抜いてという展開しか・・
このまま負けるという選択は考えたくはないですが、普通の流れならこのまま負けですね。この流れを変えれる谷口はもう9回には打席に立てないですし・・
そうなんですよねぇ。
もう今回の流れだけ見るとこのまま負ける展開しかないんですよねぇ……。
完全に谷原の流れになっているから、この流れをどう変えるか。
まずは井口が0点に抑えるのが絶対条件ですね~。
ここで墨谷が終わるのか?
逆転されるとは、思いませんでしたね
専修館のときも1点差でしたが2点差は、重いです。
頼もしいリーダーとして頭角を現してきた谷口に改めて期待します。
同点まではと思っても一気に逆転されるとは予想しませんでした。
村井相手に2点差ってもう絶望感しかないですけど、それでも……って思いたいですよね~。
まずは井口に抑えてもらわないと!
樋口の分析、これ読んだだけでも絶望的になりますね。この展開で墨谷が勝ったら逆に変な感じになりそうw。村井が怪我か何かで降板でもすればまだ望みはあるかも知れませんけど。ここで谷口を批判するのは簡単ですけど、みんな野球が好きなんだから仕方ないですよね。そんな中でも井口だけはちょっと違う雰囲気を醸し出してるので井口にかけるしかないですね。井口では止められないという田所さんの予想ですが、ベータが勝つと予想した田所さんですからハズレて欲しいですねw。
樋口の分析と打たれる谷口の姿見てると、墨谷が負ける未来しか見えない絶望感がありましたね~……。
ほんともう田所さんのベータ予想と同じく今回もハズレて欲しいですw
井口がこの後を抑えて、打線が村井を打って……。
厳しいなぁ~。