ゲームボーイのRPGと言えば「Sa・Ga」シリーズ。
その中でも最高傑作と名高い2作目「秘宝伝説」のレビューです。
当時はあの大きなパッケージを手にした瞬間からワクワクが止まりませんでした。
●ストーリー
世界を創造したという古き神々の遺産は、77 個の秘宝として残されている。そして、全ての秘宝を一つに合わせたとき、計り知れない力が蘇る という。この秘宝をめぐって多くの者が争った。秘宝を手にした者の中には、その強大な力を利用して自ら新しい神と名乗る者も現れた。そんな時代、主人公の父は、幼い主人公に秘宝の一つを預け、誰にも渡してはいけないと言い残して旅に出た。
時は流れ、成長した主人公は、帰らぬ父を捜すために旅立つ決意をする。母や先生に別れを告げ、学校の同級生 3 人と共に旅立った。
(Wikipediaより抜粋)
こんな流れで昔のゲームらしく、あっさりと物語は始まります。
●システム
主人公の住む村からゲームはスタート。
主人公キャラはゲーム開始時に作成し、残りのメンバーは開始直後のイベントで作成する。
種族は呼び名の変わったものもあるが基本は前作と同じ。
そこに本作では新たに「ロボ」という種族が加わっている。
・にんげん(男女)
・エスパーボーイ
・エスパーガール
・モンスター
・メカ
メカに武器を装備させると使用回数が半減するものの、他種族に装備させた場合と違い、
使用回数が減っても宿屋に泊まることで使用回数が回復するという優れものだったりする。
つまりロボに装備させた武器は永久的に使えるというわけである。
(成長要素)
キャラクターの成長は種族によって異なる。
人間とエスパーは戦いによって成長。
モンスターは敵を倒した際に落とす肉を食べる事で他のモンスターへと変化。
メカは装備によって能力値が変化する。
この中で前作と大きく異なるのは人間。
前作では「ちからのもと」「すばやさのもと」「HP200」といったアイテムで成長したが、 本作ではエスパーと同様に戦闘を重ねていくことで成長するようになった。
なお、成長アイテムも非売品ではあるが登場し、これによる成長も可能となっている。
(サブキャラクターのパーティ加入)
プレイヤーが設定できるパーティの最大人数は主人公含めて4人まで。
そこに物語の進行に応じてサブキャラクターが加わる。
サブキャラクターはその時点において大抵は能力が高く、強力な武器や技を持っているので、戦闘において彼らをどう扱うかも攻略のカギとなる。
(秘宝)
サブタイトルにもなっている「秘宝」は本作において最重要要素の一つ。
この「秘宝」を集める事で新しい世界へ行けるようになっているだけではなく、それぞれ「力のマギ」「魔力のマギ」といった、装備させることでステータスアップの効果も持っている。
そのため誰にどのマギ(秘宝)を装備させるかも戦略面では大きな分かれ道となっている。
(天の柱)
前作では一本の巨大な塔に4つの大世界といくつかの小世界が存在することで構成されていた世界だが、本作では「天の柱」と呼ばれる、空の上まで突き抜ける柱を昇り、そこから様々な世界へ繋がっている。
先の世界へ進むには各世界で一定数の「秘宝」を入手しておく必要がある。
●細かいながらも光る演出と音楽
メニュー画面や戦闘画面で表示されるPTメンバー。
本作では彼らが常に動いた状態で表示される点や、戦闘開始時の敵表示など、 「新作を遊んでいるんだな」と子供心に思わせる細かな演出がなんとも嬉しかった点も印象に残る要素の一つ。
本当に些細な違いなんだけど、子供ってこういう小さな違いが嬉しかったりするんだよね。
限られた性能と容量の中で「少しでも新しい部分を見せてやろう」とする開発側の心遣いがなんとも嬉しいものです。
音楽については若干「やかましいかな」と思えるものもあるが、やはりどれもクオリティは高く印象に残っている。
前作から大幅にボリュームアップした正統進化の続編といった印象。
当時メインだった据え置き機がファミコンだった事を考えても、据え置き機のゲームに負けずとも劣らないクオリティを持っていたのが「Sa・Ga2」だった。
ダテにシリーズ最高峰とは言われていません。
(写真はDS版)
現在であればニンテンドーDSにてリメイク版が発売されており、そちらもプレイしたユーザーさんからは高い評価を得ている。
オリジナルをプレイするのであれば、ゲームボーイアドバンスとソフトを入手する手もあるのだが、手っ取り早くどんな雰囲気のゲームだったか体験したいのであればDS版が良いかもしれない。
もしオリジナルを遊べる環境があるのならぜひオリジナルで。