第127話「極限の挟殺プレーの中での巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


墨谷対御法島の試合が始まって2時間半。
谷口と近藤の父親二人は公園のベンチにいた。
「試合…まだやってるって……?」
「そ、そんな……」

信じられないといった様子で口にする二人。
その試合時間から二人は延長に入っているのだと考え、一方的に負けると考えていた御法島相手に善戦している事が信じられない様子。
「一体「何対何」で延長になったんやろう? ものすごく気になる」
「そして今誰が投げているのか?」

近藤父が立ち上がる。
「ひょ、ひょっとして……勝てるんじゃ…?」
続けて谷口の父ちゃんも立ち上がると、二人はしばし考え、
「さ…最後の瞬間は近づいている。そして勝つ可能性もある…」
そう言って田所電機商会の前へと戻った。
戻って来た二人に気が付いた市川記者が告げる。
「え」
「ただ今……」
「12回の表。御法島の攻撃……」
「ワンナウト1・2塁」

「よっしゃ~~~!」
「勝ち越すでぇ~~~~!」

盛り上がる御法島ベンチ。
「がんばれ近藤!」
そしてこのピンチを乗り切って欲しいと声を挙げる墨谷ベンチ。
(代える選択肢はない!)
交代は考えていない谷口と、
(近藤と心中!)
近藤に託す井口はじめ墨谷ナイン。
打席には8番榎木。
「ここでの送りバントはない。ヒッティングで1点取りに来る」
そう口にする半田。
(絶対勝ち越し打……! 打ってみせる!)
そう考える榎木への初球。
(ここまで来たら精神力の勝負だ!)
榎木が打つ。
打球はセカンド正面へのゴロ。
「ボテボテだが…4-6-3! ゲッツー取れる!」
叫ぶ谷口。
「よし! イガラシ行くぞ!」
「はい丸井さん!」

だが、
(ん! 1塁ランナーが来る!)
(ぶつかる!?)

1塁ランナーと交錯しそうになる丸井。
(いやぶつからない!)
交錯は免れたが、打球は丸井のグラブの下を抜けてライト前へと転がって行った。
(しまった。ランナーに気を取られた!)
まさかのトンネル。
「丸井さん!」
イガラシと井口が叫ぶ。
それを見た2塁ランナーは3塁を回る。
ライト久保が捕球するがホームイン。
スタンドからは大歓声。
「よっしゃあ!」
藤尾監督の叫び。
12回表。
セカンド丸井のエラーで御法島が1点を勝ち越した。
なおも1アウト1・3塁。
青ざめる丸井。

「ゲッツーかと思われた打球が一転…!」
「これはセカンド丸井クンランナーが気になった!」

その実況を聴いた谷口と近藤の父親はその場にヘタヘタと崩れ落ちる。
「私らがTVを見た途端に…」
そして、
「やった! これでやっと試合が終わる!」
喜ぶ次の打者一色。
「やったじゃん一色!」
「なんか喜んでる喜んでる!」
「今日は疲れたの~!」
「これでやっと終わるわ!」

その様子に盛り上がるスカウト陣。

内野陣がマウンドに集まる。
「ドンマイドンマイ!」
「今のは仕方ないよ!」

それぞれが丸井に声をかける。
「丸井切り替えろ! 前を向くんだ!」
「は、はい!」
谷口の声に返事する丸井。
「近藤は打たれたわけじゃない! 代えないぞ!」
自分に言い聞かせるかのように繰り返す谷口。
隣りの半田も
「この回は「セカンドゴロ」「レフト前ヒット」「四球」「2塁ゴロ」」
「僕も代える必要ないと思います」

と口にする。
一方近藤父は、
(しかし茂一がまだ投げていたとは……)
と、驚いている。

1アウト1・3塁。
「これはまだまだ点が入る可能性があります! スクイズでも外野フライでも……!」
「そしてエラーでも……」

そう伝える実況と解説。
「墨谷は近藤クンを代える気配はありません!」
「谷口監督は1年生を信用しきっていますねぇ」

と話す。
対する御法島は藤尾監督からサインが出る。
「さぁ打ってこー打ってこー!」
それを見た3塁ランナー。
(スクイズ)
そして一色。
(ようし……)
(あと1イニングや……)

初球。
井口は外角低めのボール球を指示。
これを一色は見送って1ボール。
「え」
近藤と井口が声を出す。

なんと3塁ランナーが飛び出していた。
それに気付いた一色も思わず
「え」
「3塁ランナー突っ込んだがバッターは単なる見逃しー!」
「ランナー挟まれたーー!」
「これはスクイズだったのかー!?」

実況の声が響く。
3塁ランナーが挟まれている間に1塁ランナーは2塁を回って3塁へ向かう。
(3塁ランナーは殺せても1塁ランナーが3塁に残ってしまう!)
ホームベース手前でそう考える近藤へ松川からボールが渡る。
近藤の目の前で慌てて引き返そうとする3塁ランナーだが、
「え」
近藤は構わずサードへ送球。
「近藤の奴ダブリに来たな!」
叫ぶイガラシ。
まずは滑り込んで来た1塁ランナーをアウトにし、すぐさまバック。
ボールを受け取った加藤が3塁ランナーにタッチしてアウト。
スクイズ見逃しからランナー2人をアウトにして一気に3アウトチェンジとなる。
「これはバッターの一色クンのサイン見落としかー!?」
思わず立ち上がる実況と解説。
(や、やっちまった……)
愕然とする一色。
(一色……)
苦々しい表情の藤尾監督。
しかし、
「いや3塁はセーフセーフ!」
「間一髪手の方が早かった!」

3塁塁審が突如セーフの判定。
惜しくも3アウトチェンジとはならず。
「ランナー3塁に残ってまだ攻撃は続きます!」
と伝える実況だが、
「い、いや…」
「たまたまゲッツーには至りませんでしたが近藤クンは冷静でした。この極限の挟殺プレーの中でゲッツーを狙うとは……。いやはや1年生とは思えませんね~」

と、解説はその冷静な判断に驚きを口にする。
「うん。近藤のやつ今日はずっと冷静だぞ」
と、谷口も。

一方、二人の父親はまたも公園へと逃げていた。
「勝ち越されたんでまたここへスッ飛んできちまった」
「今頃どうなっている…?」

煙草を吸いながら口にする二人。
「ランナーは残ってるわけだから追加点を取られたかも……」
近藤父が言うと、
「ああ~~。これは離される」
谷口父ちゃんもがっくりうなだれた。

しかし二人の心配をよそに近藤は汚名返上に必死な一色を三振にとって3アウトチェンジ。
「やったぜ! 1点でしのいだ!」
叫ぶ井口。
(すげえよ近藤! 失点はエラーによるものだ!)
(打たれていないんだ――! 12回までほぼ完璧だった!)

近藤のピッチングを褒め称える井口。

(ああ~とうとう終わる…)
公園でうなだれる二人の父。

ここで第127話が終わります。

感想

個人的に見たくなかった丸井のエラーで御法島勝ち越し。
丸井ファンとしてはこれ、みなさんのコメントで箕島と星稜の話聞いてなかったら生きた心地しなかった気がしますw
もちろん同じ展開になるかはまだわからないですが……。

次回は、
今度こそ試合を終わらせに来たエース!
『青い炎』の巻

丸井にはバッティングでやり返して欲しいなぁ。

関連リンク

・第123話「上流階級のけだるさの巻」
・第124話「イヤホンの巻」
・第125話「準々決勝の合理的試合展開の巻」
・第126話「下町の偶然の巻」
・第127話「極限の挟殺プレーの中での巻」
・「キャプテン2/プレイボール2」感想ページ
・「キャプテン」連載開始50周年記念特集ページ

関連商品

・キャプテン2(17)
・キャプテン(1)
・プレイボール2(1)
・プレイボール(1)

20 Thoughts on “「キャプテン2」第127話感想

  1. しん on 2026年2月13日 at 2:33 PM said:

    こんにちは。いつもありがとうございます。
    当時の試合と同じくセカンドのトンネル、本編墨谷では丸井のエラーになり残念ではありますが、彼は必ず取り返す男です。現状一点差。さあ裏の墨谷の攻撃は誰からでしょうね〜。。。
    トップが誰から始まるかによって丸井が絡むのか絡まないのか?見せ場ですね。

    • しんさん、こんにちは~。
      こちらこそいつもコメントありがとうございます!

      ここまでは実際の箕島と星稜の試合に沿った展開って事は、12回裏に何らかの形で追いつくってわけですね~。
      個人的にはやはり何らかの形で丸井が絡んで即汚名返上して気持ち切り替えて欲しいものです!

      • しん on 2026年2月14日 at 5:26 PM said:

        ホントに延長18回まで描くのならば、もし丸井が絡む打順じゃなくてもこの先まだあります。どこかで丸井に見せ場を希望期待したいですね。12回裏サヨナラ勝ちなら問題ないですが同点の場合は当然13回表へと続きます。これは近藤続投でしょうね。本来例え自身が悪くなくても1点入った時点で少なからずガックリ来るもんです。チーム全体でも。ましてや一年生投手。それなのに落ち着いたプレーでさらなる失点にはならないという。これは続投になるでしょう。
        ベンチに帰ってくる近藤を谷口はベタ褒めで迎えてもいいですねw
        そして近藤親父の心配は完全に杞憂に終わったと言えますね。試合自体は終わってませんが近藤個人としては、この時点で十分過ぎる活躍です。私も息子を持つ父親ですが、近藤親父に良かったね〜と声かけたいですねw

        • 丸井には12回裏すぐの汚名返上もいいけど、やはり最後にキャプテンとして一発……ってのを期待しちゃいますw

          近藤は最初の浮足立った様子からどこかで大崩れして、それを墨谷が追いかけるパターンになるのかなと思っていたので、御法島相手にここまで投げただけでももう十分すぎる成果だし、もし負けたとしても得られたものは大きい気がします。
          大舞台でこれだけ息子が投げれば父親から見たらしんさんのような反応になるんでしょうね~。

  2. あま on 2026年2月11日 at 1:23 PM said:

    いつもありがとうございます。 この試合が星稜箕島戦に沿う展開となると、この裏は一番丸井のホームラン狙い宣言後の同点ホームラン、さらに延長は続き、一点勝ち越された裏の攻撃、二死後のファーストファールフライの落球後の同点ホームラン…と続くのでしょうかね。

    • あまさん、こちらこそコメントありがとうございます!
      実際の試合の流れに沿うと丸井の汚名返上の一発ってわけですね~。
      すぐに一発で気持ち切り替えてくれたら丸井好きとしてはひと安心なのですが……。
      なんとなく12回裏まではなぞらえて、同じ展開かと思わせて途中で急に方向転換という狙いもありそうですがどうでしょうか。

  3. 丸井ファン on 2026年2月11日 at 11:49 AM said:

    こんにちは。
    丸井のふがいないプレーで失点を許しましたね。裏の攻撃で挽回して欲しいです。
    もし準決勝、決勝に進出した場合は私の願いとして青葉学院高校と対戦してみたいです。墨谷が東東京なら青葉は西東京代表。監督は例の黒サングラスが中等部から異動となり、佐野以外のレギュラーはより逞しさを増している。ピッチャーは八戸中、南海中もしくは和合中から越境入学した人達が継投する。墨谷も負けじと継投する。死闘!墨谷対青葉の甲子園版です。
    妄想ですが今からワクワクしてます。

    • 丸井ファンさん、こんにちは!
      あの場面でランナー気になっちゃったのはしょうがないですかねぇ……。
      なんとか丸井には引きずる事なくバットで挽回して欲しいです!

      青葉学院高校であの監督とかすごく因縁感じますねw
      今回延長18回までもしいっちゃうと、それくらいのインパクトある相手じゃないとどういう相手が来るのか想像できないからなぁ。

  4. 匿名 on 2026年2月10日 at 5:40 AM said:

    史実通りの流れなら次のイニングは…と期待しちゃいますね

    しかし御法島を撃破するとして次の対戦相手はどうなるんでしょうか…池田モデルの学校なのかはたまたオリジナルなのか

    コージィの事だしおれはキャプテンの朋王やグラゼニの鶴見川をモチーフにしたチームを出しそうだなぁ

    • 墨谷がどういう経緯で同点に追いつくかは気になるとこですよね~。
      そしてもし勝利した場合の次の相手は……全然予想できないです……。
      今回ここまで史実の試合をなぞらえたとしたら、次は完全なオリジナルの相手になるのかなぁとも思うのですがどうなりますか。

  5. 清貧一郎 on 2026年2月8日 at 9:36 PM said:

    こんばんは
    近藤のスーパープレーでましたね
    味方のエラーにもめげず、こんなプレイするとはすばらしすぎます
    一色、藤尾監督かなりあせってるかもしれません
    この裏の攻撃で逆転サヨナラといきたいものです

    • 清貧一郎さん、こんばんは!
      中学時代から見ているとあの近藤が……と思うようなプレーでしたね~。
      藤尾監督も表情から笑みが消えたし、一色はもう完全に焦っているから、墨谷がつけ入る隙はあると思います。
      裏の攻撃が楽しみです!

  6. キャプテン世代 on 2026年2月5日 at 12:01 AM said:

    こんばんは。夜分にすみません。
    この試合展開を皆様が簑島×星稜って言うんで、調べて試合展開を読みました!!まさになんですね。。
    高校野球の名勝負で、漫画では今回、春優勝のミノリシマ、前回ナミクニと来ているので、、まさか決勝までやらないで最終回が近い?なんて考えてしまうと非常に寂しくなります。
    簑島×星稜の試合内容を読むと物凄い劇的な感じじゃないですか?
    例えば準決勝、決勝と書いたとして、、
    これ以上の展開を書けるのかと(涙)

    • キャプテン世代さん、こんにちは!
      そうなんですよねぇ。
      ここで箕島と星稜の再現して延長18回しちゃうと、準決勝と決勝の展開が思いつかないというかw
      もしかするとこの御法島戦に勝利後は一気に飛ばされて、
      「その後優勝しました」
      とか……。

      ここで勝っても準決勝以降が想像つかないです……。

  7. けん on 2026年2月4日 at 5:59 PM said:

    hiroさん、どうしましょう(泣)
    いやな予感が的中しちゃいましたね…。
    でも丸井なら必ずやってくれると信じてます。青葉戦での丸井キャプテンとしての最後のバッティング、丸井は人一倍根性がありますからね。
    それにしても近藤には脱帽です。ワイはどうも守備はおもろないねんと言ってた近藤とは思えませんね。あの時は確か丸井にバットで殴られて気絶しましたよね(笑)
    これは勝てそうな気がしてきました。丸井のバットで勝ってほしいなぁ。

    • けんさんが前回おっしゃってた通りの展開になっちゃいました……。
      トンネルした瞬間を思わず何度も読み直してしまいましたw
      でもおっしゃる通りこれは最後丸井が決めてくれるフラグだと思っています!
      ここぞという場面でやってくれるのが丸井ですからね~。

  8. にしなさとる on 2026年2月4日 at 8:37 AM said:

    これは本当に『あの試合』へのオマージュをやるみたいですね。
    次回の『青い炎』とは、一色の気迫を表現しているのでしょうが……。

    サイン見落としの失敗を引きずっている可能性も高く、気負いすぎてしまう可能性も有り、それゆえの失投も充分に有り得ます。

    一方の丸井、キャプテンの意地と汚名返上の一発が、出るかどうか……。

    • やはりみなさんおっしゃってたあの試合の再現でしょうか。
      前回から一色の焦りがかなり見えてきたし、今回のサイン見落としは少し前の彼の印象からは考えられなかったのでびっくりしました。
      その一色から丸井が汚名返上の一発放ってくれるとスッキリするのですが……。
      丸井も気負いすぎずに頑張って欲しいです!

      • にしなさとる on 2026年2月4日 at 11:42 PM said:

        今回、藤尾監督の焦った顔も見れましたし、もはや一色だけでなく御法島全体が、「こいつら、浪国に勝ったのはまぐれやなかったんや」と認めざるを得ないでしょう。

        • そうそう、前回は一色、今回は藤尾監督の表情に少しスカッとしました!
          12回裏墨谷が追いついてもっと焦られて欲しいですw

あま にコメントする コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。

Post Navigation