第16話「ウォーミングアップの巻」の感想です。
ネタバレ含むのでご注意!


9回表。
半田のプッシュバントで7対6と逆転に成功した墨谷。
9回裏を考えていなかった谷口は、最後のマウンドで井口を試したいと言い出す。
だが、ベンチへ戻って来た半田から、あれは狙ったプッシュバントではなかったのだと知らされる。
「竹バットのつもりで“金属”を振ると効果は絶大だが、その感覚でバントをすると弾きすぎてしまう」
と話す半田。
浪国は嵌められたと思っているかもしれないが、今のプッシュバントは狙ったものではなく完全に“ケガの功名”だったという。
そのためバントの練習は“竹”ではなく“金属”でするべきだと。
さらに半田は、谷口が前のめりになりすぎて視野が狭くなっているのではと続ける。
その原因は先月行った谷原との練習試合において大敗を喫してショックだったこと。
墨谷は昨年秋の東東京でベスト8まで進んだが、全国レベルのチームに対するとあんな負け方になる。
あの谷原との練習試合から谷口から『あせり』のようなものを感じ、そしてそれが『迷い』にも繋がっているのではという。
半田は谷口がないと思っていた9回裏があるとわかって欲をかいており、それが『あせり』『迷い』なのだと考えていた。
だが、谷口はそれでも井口を試したいと言って、9回裏を井口に託すことにした。

そして、7対6のまま9回裏。
マウンドには井口が上がり、谷口はファーストへと回る。
戸惑った様子で投球練習を続ける井口。
倉橋含めイガラシも丸井も、この交代は間違いなのではと考えていた。
一方の浪国は、スピードはあるがこれ位がかえって打ち頃だと分析。
「クソ都立に負けるわけにはいかない」
との言葉を受けて先頭打者が打席へ入る。
まさかここまで追い詰められるとは考えていなかった浪国監督の苛立ちが伝わってくるシーン。

ところが井口が放った初球を先頭打者がライトフェンス直撃の大飛球。
球場ルールによってホームランとなり、いきなり同点となる。
負けたら腹を切ろうとまで思っていた浪国監督は、これで負けがなくなったことにひと安心。
逆に動揺した井口はタイムをかけ、審判にウォーミングアップをもう少しやらせて欲しいと直訴。
内野陣がマウンドへと駆け寄る。
もちろんもうプレイがかかっている以上それは無理だが、無理にマウンドへ上げたとあってか谷口からも主審に掛け合うがやはり却下。
しかし、それを聞いていた浪国監督が
「エエやないでっか」
と井口の要求する10球よりさらに多い15球の投球練習を認める。
あくまで公式戦に準じたルールとする主審だが、練習試合だからという浪国監督の言葉を受けて特別に投球練習が認められた。
その様子を外野から見ていた半田は、ろくな準備もさせずに投手をマウンドに送った事がまるわかりな上に、相手から塩を送られたこの状況を恥ずかしいことかもしれないと考えていた。
倉橋も自分達のドタバタを見透かされているようで恥ずかしいと思う。

そんな中、井口の投球練習を見守る丸井は、神社での“残業”を思い出し、どんなボールが投げられるのかと考える。
そして谷口は半田の指摘する『あせり』があった事を認め、中途半端な井口の腕だめしがマズかったかと『迷い』を見せる。
井口の練習試合が終わって試合再開。
狭いライト方向を狙うよう前打者から指示された打者は流してホームランを狙う。
初球は空振り。
(流して……!)
二球目も空振り。
(ホームラン……!)
三球目空振り。
(いけねー! 3球三振してもーた!)

ここで第16話が終了となります。

感想

元々他の選手にはない発見をする事もあった半田の谷口に対する意見からスタート。
あの倉橋すら何も言い返せなかったのは、それだけ半田の指摘が正確だったからでしょうか。
それでも井口を試した谷口の起用に、倉橋やイガラシもその判断が間違っているのではと考える中、丸井だけはヤバイと思いつつも谷口を信じる。
もちろん谷口を信頼する丸井だからこそというのもあると思いますが、毎日ずっと井口と神社で“残業”を行い、井口の球を受けてきた丸井だからこその期待もあるように感じました。
井口が追加の投球練習を行っている間、
(どんなボールが投げられるんだ…?)
と考える丸井の表情からもそれが伺えます。

異例の追加投球練習を行った後の先頭打者をまさかの3球三振にとった井口。
いよいよその努力が報われるのか。
次回の井口が楽しみです。

関連リンク

・第12話「許せない子供達の巻」
・第13話「金属バットを持つの巻」
・第14話「強い打球の守り方の巻」
・第15話「カッカするピッチャーの巻」
・第16話「ウォーミングアップの巻」
「プレイボール2」「キャプテン2」感想ページ

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2 Thoughts on “「プレイボール2」第16話感想

  1. 井口はプレイボール2でかなりなキーマンだな。
    粗削りな分、のびしろもありそう。
    生真面目なキャラクターの多い作品の中で、
    ずぼらでヤンチャ、小細工が嫌いな井口は異質だが、
    やってくれる期待感大。

    • コメントありがとうございます!

      第1話から井口に関係する話が多かったですが、次回はいよいよ丸井との特訓の成果も見られそうで楽しみです。
      「キャプテン」で見せた墨谷二中ナインを驚かせたように、ナメきっている浪国をびっくりさせて欲しいw

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