「ドラゴンクエスト4」のDS版。
PS版の頃からファンの間では議論されていたリメイクである。
前作まで同様の基本システムに、オムニバス仕立てで進むストーリーと各章ごとの主人公交代。
そして戦闘における「さくせん」コマンドの追加と、新しい要素が加わっている。
さらに後のシリーズでこれまたお馴染みとなった馬車が登場したのも本作から。
主人公含む最大8人PTで行動し、移動中や戦闘中でも入れ替えることが可能となっている。
また、DS版では二画面を活かしてマップや戦闘時のコマンド入力を別々の画面に表示させたり、各キャラの顔グラフィック表示が追加されている。
ゲームバランスについてはPS版よりさらに甘くなっているらしいが、そこまで意識して遊んでいなかったのであまり気にはならなかった。
(全七章構成)
本作ではシリーズで唯一のオムニバス形式を採用。
一章~五章まではFC版と同じ。
第一章:王宮の戦士
第二章:おてんば姫の冒険
第三章:武器屋トルネコ
第四章:モンバーバラの姉妹
第五章:導かれしものたち
ここに序章とクリア後に遊べる第六章が加わる。
序章はゲーム開始直後のほんの数分から数十分程度の長さ。
第六章はそれなりの長さと新ストーリーが用意されている。
(顔グラフィック)
DS版で新たに描かれたキャラクターイラストの顔グラフィックが、ステータス画面や戦闘中などに表示される。
消すことは不可能なのでイヤだという人は我慢しろ。
もっとも元々キャラクターが立っているので、今さら顔グラフィックが表示されたところで違和感はない。
顔グラフィックはDS用に描き下ろされたイラストをもとにしているので違和感はない。
(戦闘)
すっかりお馴染みの「さくせん」コマンドが登場したのはこの4作目からである。
FC版とは違い、DS/PS版では「めいれいさせろ」で自由に命令を与えることが可能。
ストレスはまったく感じない。
けどさくせんコマンドに慣れてしまうと自分でコマンド入力するのが面倒に感じるね。
これはFC版当時から感じていたことだけ。
(移民の町)
PS版から登場した新要素。
ある場所に新しい町を作る協力を行うというもので、各地にいる移民希望者を移住させるというものだが、PS版ではどこに誰が現れるかはランダムであったが、このDS版ではヒントをもとに探すものへと変更されている。
また、すれちがい通信によって自分の作成したキャラとメッセージを他のプレイヤーの移民の町へ送ることもできる。
(中断の書)
いつでもその場でゲームを中断できるようになっている。
このあたりは携帯機ならではの機能。
難易度どうのというのは正直どうでもいい。
リメイクなんだからその時代に合わせて遊びやすくするのは当然のこと。
だいたい当時の難易度を遊ばせたいなら作り手だって手間かけてリメイクなんてせんわ。
いい加減この手の文句はいちいち言うなというのが私の意見。
まぁあとはPS版から賛否両論だった第六章の存在。
私は生みの親がそういう形で送り出したのであればわりと納得できる単純人間なので気にしてないが、気に入らないって人はとにかく気に入らないようで。
この点に関しては文句が出るのもしょうがないなって感じか。
終盤からラストの流れを変えちゃったわけだし。
シリーズのリメイク作の中でも色々と議論されることの多い「ドラクエ4」リメイク。
追加シナリオを抜きで考えれば、このDS版はサウンド面でこそPS版に劣るものの、それ以外の部分では同等以上の仕上がりにはなっている。
小さな画面で遊ぶのはイヤだという人でなければ、今の3DSでも遊ぶことができるのでこのDS版をオススメする。
大画面で遊びたい人はPS版。
そのあたりはお好み。
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